
Volvo XC40 に採用されている 8速 A/T は
アイシン精機の「AWF8F35」というタイプ(Volvoの型番では「TG-81SC」)。ギア比は
Wikipediaとカタログとでは若干異なっているが、車種ごとに調整されているのだろう。
ギア×回転数×車速 の関係は、カタログ上のギア比をもとに、下記の公式から算出できる。
<公式>
車速(km/h)=エンジン回転数(rpm)÷変速比÷最終減速比×タイヤ直径(mm)×円周率÷1000×60÷1000
ここで、タイヤ直径(mm)=ホイールサイズ(inch)×25.4+タイヤ幅(mm)×扁平率(%)÷100×2
なお、AWDの場合、カタログで「変向機」「後輪」の最終減速比が併せて記載されているが、変向機とは前輪からプロペラシャフトへのギア比であり、後輪の最終減速比とはプロペラシャフトから後輪ディファレンシャルへのギア比とみられる。1/0.387=2.583 であるので、変向機でいったん 2.583 倍に加速されたプロペラシャフトの回転が後輪ディファレンシャルで元に戻されるということで、前輪と後輪の減速比(回転)は全く同じになる。
私は XC40 の前は 30年間 M/T に乗り続けてきたので、減速時にシフトダウンしたくなる癖が抜けない。だが、
・8速 A/T は段数がありすぎて、何速にシフトダウンすればいいのかわからない
・ECOタイプのメータにすると、回転数が分からず不安
そこで、ギアと回転数、車速との関係を調べてみた。
(19インチ[235/50R19]タイヤの場合。ただし他でもタイヤ径は殆ど変わらないので同じと思われる)
ここから、次のことが分かった。
<適切なギア選択>
3000~5000rpm でパワフルな加速を楽しんだり、下り坂でエンジンブレーキを最大限に利かせたいとき
・一般道(法定速度域 ~60km/h)⇒ M2
・高速道(法定速度域 ~100km/h)⇒ M3(合流加速時など)
・100km超での追い越し(新東名など)⇒ M4
なおこれは、普通の 5~6速 M/T 車の場合の感覚と同じだ。
<ハイギアードな設計>
通常、減速比が 1.000 のギアを「トップ」ギアというらしい。これによれば XC40 ではM6がトップで、M7~M8が「オーバートップ」になる。確かに、COMFORTモードで一般道で流れが安定していると、M6に入っている。
だが 3000rpm での車速は、M5で 97km/h、M6では 122km/h にもなる。
私の感覚だと 3000rpm で 100km/h になるのがトップギアで、M5がそれに近い。だからM5をトップと考えて、M6~M8は全部「オーバートップ」と見てもいい。M8は車速 100km/h 時の回転数が 1620rpm であり、3000rpm での車速はなんと 184km/h に達する。
昨今の車は全てそうなのだろうが、なぜこのようにハイギアードなのかというと、
・~200km/h で巡航するヨーロッパの高速道向けの設計
・燃費向上!!
と考えられる。
結果的に、
・Mポジションを使う際には 8速 A/T だからといって今までとギアの感覚を変える必要はない。5~6速 M/T の時と同じ感覚で M2~4 を市中~高速走行などの状況に合わせて切り替えれば良い。
・M6~8はトップ~オーバートップなので、加速~エンジンブレーキ時に使う意味はない。高速道でもまず M4~5 まで落として問題ない、
ことが分かった。
なお、6000rpm 以上はレッドゾーンであり、そもそもMポジションでも回るのかわからない。回らないようになっているのではないか??(新車@1500km なのでまだ自分で試していません)
Posted at 2020/12/04 04:02:38 | |
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