レデューサーとは
マエカワエンジニアリング製のクランクケース減圧バルブという商品です。
これを空冷2気筒エンジンであるFIAT500にて現在装着テスト中でございます。
まず、最初にレデューサーとはなんぞや??
その前にざっくりおおまかに説明しますと・・・どんなエンジンでもクランクケース内には2つの不要な要素が発生します。
ひとつがピストンとシリンダーの隙間をすり抜けて来たブローバイガス。
もうひとつがクランクケース内でのピストンの上下動やクランクの回転、コンロッドの運動などによって発生する容積変化によるポンピングロス。
ブローバイガスとは燃焼室で発生した未燃焼ガスや燃えた煤や水分などでこれがクランクケース内に来るとエンジンオイルの汚れなどに繋がります。
ポンピングロスとは通常4気筒や多気筒エンジンは上がるピストンあれば下がるピストンもあって大きな容積変化というより容積の脈動と言う意味で僅かでも大気圧より加圧されていれば降りるピストンに抵抗になるので不必要な要素です。ただし多気筒エンジンではこのポンピングロスの容積脈動よりブローバイガスのほうが多く発生し、こちらは僅かで気にしなくても良いレベルのものとも言えます。
しかし、空冷2気筒360度クランク(2つのピストンが同時に上、同時に下に来るエンジン)FIATエンジンではブローバイガスも多いですが、何よりピストンの上下動の容積変化がモノスゴインデス!!
想像してみてください!大きなピストンほどある注射器を2個同時に引いたり押したりしてるんです!!そこから出てくる空気はいかほどか~~♪
ブローバイガスとプラスされてクランクケース内の容積変化はモノスゴインデスよ。。。
これらの不要なものを排除するために現代の車のエンジンではその対策となるパーツが付けられています。詳しくはインターネット検索などで各自調べてください。
しかしその対策のパーツはエンジンの性能を100%引き出すためのパーツでは無く、環境対策やエンジン保護という観点で設けられてるので、エンジンの性能発揮という点から考えると100点満点ではないので、各社それぞれ100点満点を目指してそれに変わるパーツを開発してエンジン性能を100%出そう!と、スペシャルパーツが造られているのです。
そのひとつが今回のマエカワエンジニアリング製のレデューサーです。
そして本題。
空冷2気筒FIATエンジンには効果あるの??
その前に、FIAT500のエンジンには皆さんご存知の筈(笑)ですが、ノーマルオイルキャップには何か付いてますね??
そう、先っちょにスプリングが付いてその先にプラ系のワッシャーが。
そうなんです。本来ワンウェイバルブがあるのですよ!!
もともとクランクケース内の大きな容積変化をこのバルブが大きな仕事してるんです。
注意!!空冷2気筒FIATエンジンからブローバイガスの排出!なんて機械式燃料ポンプのところから直に外にホースを導いてるエンジンではこのキャップのバルブは仕事してません。ピストンの上下動に釣られて空気がクランクケース内に行ったり来たりしてますよ!ピストンが2つ上に行ったときには空気が一斉に入り込んで次にピストンが下に降りようとするときに圧縮しないといけなくなる、それがまさにポンピングロスです。エンジンブレーキはよく効きますが、その分パワーロスしてます。必ず純正オイルキャップの弁を通して外に出しましょう!
オートマイスターでOHしたエンジンではすべてこの弁を通って出るようにしており、一台たりとも別の排出口の増設はしておりません。実際に昔に自分自身でやってみましたが(笑)これをすると高速走るとただただ綺麗なオイルがドンドン外にでてオイルを補充しもって走るはめになった経験がありますから~~(爆)
空冷2気筒360度クランクFIATエンジンではこの一方通行弁は必ず必要です。
んで、もともと付いてます。。。じゃあ何故にレデューサーのテストを??
ノーマルの弁の性能は100点満点ではない可能性が高い(低回転からエンジンブレーキ、高回転と状況が目まぐるしく変わるので)のと、バルブカバーとオイルキャップの個体差でひょっとしたら一台一台ここの仕事率が大きく違うからです。
マエカワエンジニアリング製のレデューサーはこのエンジンの観点からも理には適っており、精度も抜群で100点満点の性能を発揮してくれる期待が高いからです。リードバルブの寿命だけが心配で我がコルサ号でもオイルキャッチタンク内蔵型(別体取り付け式とまったく同じもの)でテスト中です。
もし、現状でも100点の性能を発揮してるバルブカバーとオイルキャップで走っているならレデューサーを付けてもなんら変化は無いでしょう!!その際、純正タイプオイルキャップを存分に褒めてあげましょう!!!!!
万が一、95点なら残り5点をレデューサーが補ってくれることになります。
レデューサーそのものの性能と弁無しを体感するなら、ノーマルオイルキャップの弁を取り外したものでレデューサー有り無しでテストすると良くわかるでしょう!!体感するならこれをしないと分からないかもですね。
エンジンに一番良いようにと考えるなら、ノーマルの弁も残しつつレデューサーも併用していつでも100点満点を期待するなら装着した方が理想の状態に近付けると私は思うので期待を込めてテストしております。
しかし空冷2気筒FIATエンジンも含め全車にこの100点満点が必要かと言われるとそうではありません。
例えば、冬場0度以下の状況でエンジンを掛ける車の中で掛けてしっかり走らずにすぐにエンジンを切る事が多い車両などは、エンジン掛けて最初に多く発生する水分が乾くまでにエンジンを切るとオイルで満たされてる所では起きないのに離れた場所に設置したレデューサーの弁が付いた水滴で凍りついて弁が開かない状態でもう一度エンジンを掛けると、発生した加圧の流れは次に外に出やすいオイルシールから空気が出るので、一緒にオイルがかなり吹き出ます。こういう状況のエンジンではノーマルのキャップの弁だけで充分です。
あくまでエンジンの性能を100%引き出そうではないか!!!と言う方には最適なパーツになる可能性があるのでコルサ号と他2つ現在テスト中でございます。
どうですか?ご理解いただけましたでしょうか??
ですのでFIAT空冷2気筒エンジンとそのほかの4気筒など多気筒エンジンではまったく状況が違いますので比べることは出来ません。
それぞれシャシダイなどでテストされて結果出てると報告もあります。すべての使用状況に対応するものでも無いと私は思いますが、使い方によっては効果を存分に発揮してくれる構造をしてあるのでそれぞれの状況で判断してくださいね。
なお良い結果が出た場合、空冷2気筒FIATエンジンにしっかりレデューサーを取りつけるならレデューサーの弁は下を向いた方が飛んできたオイルの排出という観点からも良いので、きちんと設置するならオイルキャッチタンク内蔵型をお勧めする予定です(簡易テストの車両はあくまでも一時的ですので横向きでのテストとなっています)。
100点満点の効果と同時にオイルの受けと両方の仕事をしてくれるでしょうから。
簡単なざっくりした説明でごめんなさい(笑)
Posted at 2013/11/18 00:38:48 | |
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