2012年12月07日
首都高羽田線、羽田トンネルで吊天井を吊る金具の破断が2箇所発見されました。
そのうち1個は2006年に発見され、今まで放置されていたとして批判の声が有ります。
でもね。
緊急性を要すると判断すれば、発見したのが夜中でも直ぐに補修なり撤去なりの指示が飛んできます。
有名ところでは熊野町JCTのタンクローリー火災事故でしょうか。
まぁ、おおがかり過ぎて呼ばれてから計画で1週間程、撤去までで数週間かかりましたが(笑)
で、今回の吊金具。
緊急性が無いから後回しだったんです。
1本破断して落ちるなら、破断した時点で落ちてます。
残った吊金具に異常が無く、耐荷重的にもまだ余裕がある。
ギリギリならその段階で即補修実施です。
実際、6年経っても周囲の吊金具は大丈夫でした。
※先日見つかったもう一個は上り線、2006年発見のは下り線。
今回、ワイヤーで補修したとの事ですが、ぶっちゃけ、強度的な必要性は無いです。
お客様に安心してもらうための処置ですね。
まぁ、管理者としても安心したいという側面もあると思いますが。
補修の優先度は、危険度の検討、破損した原因の特定、今後の対策方針の検討、予算的裏付け、交通渋滞による周辺道への影響、そういったものの兼ね合いがいろいろあります。
もちろん、検討段階で直ちに危険、と判明すれば即座に対応しますけどね。
これ、即危険とは言えなくない?といったもので呼ばれる事もありますが(笑)
そういった判断から他の緊急性の高い補修工事に予算、人員が投入されます。
緊急性が高くない工事も実際には行われていますが、それは予防保全です。
壊れてしまった特に緊急性の無いものよりも、これから壊れないように保守する事の方が優先度が高い訳です。
本当は、軽微な損傷でも見つけた時点で直したいんですけどね。
財源に限りがある以上、優劣つけて対処せざるを得ません。
財源が無くても、危険と判っている所は対処しています。
そういったお話しでした。
Posted at 2012/12/07 16:32:40 | |
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