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2015年01月24日 イイね!

KSR110いじり(その3)

KSR110いじり(その3)エンジンブローしたKSR110の修理、ここここの続きです。

今回は、腰下の組み付けを行います。
大きな作業の流れとしては、「クランクシャフト」の圧入、「トランスミッション」の組み付け、「シフト外部機構」の組み付け、「クラッチ」「フライホイール」の組み付けとなります。

腰下は、機構が複雑で組み立ての中でも一番気を使う作業となります。
クランクケースは一度組んだら気軽にバラせるものではないので…。
モンキーの時もそうでしたが、腰下組み立ては特に慎重に行う必要があります。

やはり、そんな時に強い見方はこれ…

整備書です。このバイクの前ユーザーであったのでいじるために新車購入時これも買ってました。
各部品の「摩耗限界」や「締め付けトルク」「組み付け順番」も細かに書いてあるので手元にあると心強いです。
特にクランクケースへのボルトの締め付けは相手がアルミなのでオーバートルクでボルト締付けを行うと簡単にタップがダメになります。
トルク管理は必須です。

再組み付け時に必要な純正部品は最低限買っておきました…。

KSRのクランクケースのガスケットは紙でなく液体ガスケットを使用するので「液体ガスケット」。
オイルパイプのバンジョーボルトについてる「銅ワッシャ」。
トランスミッションのアウトプットシャフトの「オイルシール」。
シフトシャフトの「オイルシール」。
バラしたときに右クランクケースのアウトプットシャフトベアリングを回してみるとコリコリ感があったのでそこの「ベアリング」。

カワサキホームページの純正パーツページはとても充実しておりこのような細かな部品もすぐに検索することができ注文もできます。とても優秀です。


まず右クランクケースのトランスミッションのアウトプットシャフトを支えるコリコリ感のあるベアリング交換をします。

本当はここでも「ベアリングプーラー」などの特工(特殊工具)なるものでベアリングを抜き差しするのが本当なのですが、持っていません…。
クランクケースに入っているベアリングは外輪支持なので外輪に力を加え抜き差しを行わなければなりません。
今回は、ソケットレンチの「ソケット」を使って抜き差しを行いました。
手元にあった24mmのソケットが外輪にぴったりで、ソケットを外輪にあわせプラハンでたたき抜き差しします。軽い力で抜けたり挿入できると思います。強い力でたたくとクランクケースにキズが入ったりカジってしまうので軽い力でトントンとまっすぐと地道に…。


今回は、新品の「クランクシャフト」に交換します。

前回の作業でクランクケースから古いクランクシャフトは抜いていますので新品のクランクAssyをクランクケースに挿入してやります。
このエンジンはモンキーと違い、クランクシャフトベアリングとクランクケースはインローで圧入されているので簡単には挿入できません。クランクシャフトを打撃するのは厳禁だし、無理やり入れるとキズ・かじりが発生してしまいます。
サービスマニュアルには「プレスを使って…」とサラッと書いてありますが、そんなものはありません。

今回やったやり方は、まずクランクケースをストーブ前で暖めてやりました。
一方のクランクシャフトはこの1月の寒空に放置し冷やしています。

こうすることで部品間の温度差でクランクケースは「膨張」となり、クランクシャフトのベアリングは「収縮」となります、クリアランスを増やして圧入させるやり方です。
部品間の膨張率を利用してクリアランスを確保し圧入する工業用語では「焼きばめ」って呼ばれています。

作業時は雪が降っていたんでクランクシャフトはキンキンに冷えて収縮してると思う。
クランクケース側は、ストーブの熱なんでほとんど膨張してないと思う…。
結局は「焼きばめ」もどきです。気持ちの問題…w

以上で準備した「クランクシャフト」と「クランクケース」を「クランクシャフトインストーラー」という特工を使用して挿入してやります。

純正のKSRは遠心クラッチで1次側の遠心クラッチがクランクシャフトに直付けしてあるためにシャフトが妙に長いです…。持っていた「クランクシャフトインストーラー」では長さが足らなかったため、ホームセンターで買った塩ビのパイプのジョイントを下にかませて使用しました。
部品をセットしセンターのボルトを締め付けるとジワジワとクランクケースにシャフトが入っていってくれます。そんなに力は要らないはずです。

入りました…。



次は、「ミッション」を組んでいきます。
今回組むミッションは、「タケガワ 5速クロスミッション」です。

純正のKSRは「アップ4速」のギアパターンとなっています。
いろんなバイク乗っていていきなりこれに乗ると戸惑うんですよね。
今回のこのキットをつけると「ダウン1速・アップ4速」の5速となり普通のバイクのギアパターンとなります。
このキットは単純に1速ギアが増えるのでクランクケースにギア逃がしが必要になってきます。それは前回のバラシで加工済です。


キットの説明書とサービスマニュアルを照らせあわしながら組んでいきます。
子部品も結構あるのでここは慎重に…。



この先は、クランクケースを閉めるので忘れ物はないか最終チェックを行い、左クランクケースを閉めてやります。
クランクケースのあわせ面は紙ガスケットでなく「液体ガスケット」の仕様となっています。
組み合わせ面の洗浄し脱脂して液体ガスケットを塗布してやります。

ここは、サービスマニュアル通りに左クランクケースをプラハンでたたきクランクケースを合わせてやります。
クランクケースの組み付けボルトはサービスマニュアルでは「締付け順番」「締付けトルク」「ネジロック剤」の塗布ボルトなど事細かに記載されているので間違いなく確実に締めていきます。

組み合わせ後、クランクシャフト・トランスミッションのドライブシャフト・アプトプットシャフトがスムーズに回転するか確認します。
多分ポン付けで組むと左右のケースのセンターがあっておらず、クランクシャフトは回転が渋くなっていると思うので写真の矢印の部分をプラハンでたたくと馴染みが出てケースの芯だしが行え、クランクシャフトがスムーズに回るようになると思います。


あとは「キックスターター」「シフト外部機構」をマニュアル通りに組んでやります。

組み終わると、シフトペダルを仮組みしてギアがシフトされるか確認します。
ちゃんとダウン1・アップ4のシフトがされていることを確認できました。


クランクケースのシリンダスタッドボルトの取り付けタップがあまり良くなかったのでリタップしておきました。


左側に「カムチェーン」とテンショナーガイド諸々を組んで、「フライホイール」を取り付けて…。


右側は「オイルポンプ」「ドリブンギア」「クラッチ」を取り付けて…。

このエンジンは、新車購入時に1次側クラッチ(遠心クラッチ)は取っ払ってレバー式油圧クラッチに変えています。
なので、クランクに重量物のクラッチが付いていません。これによってレスポンスは良くなったけど、下のトルクがスカスカになる傾向にあります。

キャブのスロー系でごまかせる範囲ですけど…。


これで一応「腰下」完成です♪
構造は何回もバラシを行っている、モンキーやカブなどの「ホンダ横型」とほぼ同じですが、ちょっとKSRの方が難易度が高いです(特工使用箇所が多い)。
だけど細かい部品のつくりもしっかりしている。ベースエンジンとしてはやはりいい素材。
所詮モンキーは50ccですからね〜。
Posted at 2015/01/24 06:38:18 | コメント(0) | トラックバック(0) | バイク | 日記
2015年01月10日 イイね!

KSR110いじり(その2)

KSR110いじり(その2)このネタの続きです。
前回まではヘッドとシリンダを取り外しダメージを見ました。
今回は腰下のバラシに入ります。

エンジンをバラす時には「特殊工具」=特工がどうしても必要な箇所が必ずあります。
工具をケチって手持ちの工具(ケチるとほとんどが打撃)でバラシを行うと工具の破損・部品の破損、最悪は不動車になることだってあり得ます。確かに特殊工具はメーカー品を購入するととても高額ですが。いまはインターネットでいろいろな店を検索できます。メーカー品の半額以下の値段で購入することも可能です。
それは、それなりの品かもしれないけど、何回もエンジンバラシをするわけでもないし割り切って購入したほうがいいと思います。作業も格段に楽になります。


まぁ〜前置きはこれくらいにして…。最初の写真はフライホイール側のジェネレーターカバーを取った状態です。
この手のエンジンのフライホイールはテーパー軸にキーで固定されているので普通じゃ分解できません。
特にクランクシャフトへの打撃は厳禁です。
焼き入れ部分が多く最悪欠ける場合があります。
欠けなくても小さなクラックが発生することも…。

フライホイールプーラーという特工が手元にあるので使用して取り外しました。
フライホイールに固定しクランク軸にボルトを押し付けてフライホイールを引っ張り出すイメージ。

工具を使い締め込んで行くと「ピキッ」って音共にクランクシャフトから離脱することができます。


以下写真はクラッチ側です。

KSR110は純正では遠心クラッチですが、どうしてもその乗り味が好きになれず新車納入時にレバー式に交換しています。

クラッチなどこういう駆動系のナットは7kgfmとか結構な高トルクで締め付けてあります。
しっかりした工具で舐めないように慎重に…。
私はインパクトで外しましたが…w


大物の部品を取り外した後は、オイルポンプやキックギアなどの小部品を外していきます。
その小部品や左右のクランクケースなどは結構なトルクのかかった固着したプラスネジが多くあります。
上手く外さないと簡単に頭が舐めてしまいます。ドライバーにスパナを掛けるタイプもありますが、今回はインパクトドライバーを使用して緩めました。

専用工具があれば確実に要領良く作業が進みはかどります。


今回はクランクシャフトも交換するんでケースからクランクを取り外さなければなりません。
クランクシャフトはクランクケースにインローでベアリングが圧入されており、これも普通じゃ抜けません。
クランクシャフト打撃厳禁!
でこんな「クランクケースセパレーター」って特工を使用します。
これはクランクケースの取付穴にボルトを固定しセンターの大きなボルトでクランク軸を押し付けケースからクランクを押し出す要領でクランクシャフトを離脱する特工です。

このセット状態でセンターのボルトを締め込んで行くと最初は固いですがジワジワと抜けてくれます。
他のエンジンだとベアリングがケースに残る場合がありますが、KSR110のクランクシャフトは一方はカムスプロケが、反対側はオイルポンプのギアが圧入してあるのでこういう抜き方をするとベアリングごと取れますね。


バラシに夢中であまり写真を撮ってないですが。
そうこうしていると、ミッションが拝めます。


ここまでバラシました。

クランクシャフトは見た目ダメージは見受けられませんが、あのヘッド周りのダメージ状態と、純正部品で1万5千円程度の値段から、交換が吉と判断。


結局…。下の写真がエンジン内にあったピストン・バルブの破片です。

エアで鉄粉を吹き飛ばし、パーツクリーナーで汚れを落としすっかりキレイな状態になりました。


今回は交換しない部品としてクラッチがあります。
新車購入時にボアアップした際に、社外品の強化スプリングを追加してセット荷重を大きくしています。
ですので、すでに摩擦板とプレッシャープレートの押し付け荷重を上げて高トルクにも耐えるようにしています。

KSR110のクラッチ(遠心クラッチ付きなのでセカンダリークラッチとか呼ばれてます)は湿式の5枚ディスクが標準で付いています。
これらは再利用するので一応バラして整備書と照らし合わしながら部品が正常か測定しました。
フリクションディスクは厚み3.1mm〜3.3mmであり5枚とも許容値です。
スプリング長も測定して「へたり」がないことを確認しました。
そのまま再利用していきます。

フリクションディスクの向きスチールプレート(クラッチプレート)との順番を確認し、トルクもしっかり守ってクラッチを組み上げておきました。


これであとは部品さえ届けば組み付ける事ができます。

今回は、タケガワ製のミッションを交換することとなってます。4速ミッションから5速ミッションへ変更する予定です。
モンキーの時もそうでしたがタケガワ製のミッションキットはギアを1速増やすとクランクケースに何かしらの追加工が必要になってきます。
いろいろ調べてみると、やはり左側クランクケースの追加工(ギアの逃し)が必要みたいです。

メーカーに送って追加工することはできるみたいですが、大した加工でもないのにお金を出すのもね〜。
ってことで休み中で時間もあるんで、ちょっと「NCフライス」を借りて加工してきました。
ここら辺は実は本職だったりするんですんなりと…。


①カウンターシャフト側「ケース合わせ面より下48mm位置までφ67mmの逃し」
②メインシャフト側「ケース合わせ面より下38mm位置までφ45mmの逃し」
③「ニュートラルスイッチ取付ボス部上部1mmの追い込み」
以上の3点の加工を行いました。

メーカーが強度計算したクランクケースに追加工を行うので耐久性云々の問題はあると思いますが、
このキットの追加工を指示通り削ってみると思いの外、削り代が少なく特に問題はないように思います(あくまで感覚)。

これでバラシは終わったんで次回は組み付け。

まだ、部品は揃ってはないけど…。
Posted at 2015/01/10 07:20:55 | コメント(0) | トラックバック(0) | バイク | 日記
2015年01月04日 イイね!

KSR110いじり(その1)

KSR110いじり(その1)昔「KSR110」というカワサキのミニバイクを所有していました。
ここでも紹介してます。

訳あって知り合いに売り渡しました。2年くらい前のことです。
当時乗っていたMotoGuzziはドノーマルで乗っていたので弄り好きの私はこいつをいじって欲求を満たしていましたw

ミニバイクですが、さすがはカワサキ製で倒立のフロントフォークや足回りやエンジンの細部をみるとちっちゃいくせに何気にカワサキの本気が伝わってきてホント楽しいバイクでした。
手放したことには今でもちょっと後悔しています…w

それはさて置き…。
この度、その売り渡した知り合いから「バイクが壊れた!」との連絡をうけ駆けつけてみました。
どうせ、この寒い時期だしキャブレター系かバッテリー系の簡単な理由でしょ…。

簡単な工具を持って現地に行ってバイクを触ってみて…。

こりゃダメだ〜。

まずはキックが降りません。
状況を聞くと走行中エンジンからすごい音がしたとのこと。

こりゃ普通じゃないです。
青空ガレージのここじゃ無理!ってことで急遽、スクラムでトランポして我が家へ…。

とりあえずは、エンジンを降ろしてシリンダヘッドを取り外してみました。

ヘッドを開けてみて原因は明白となりました。吸気側のバルブが折れています…。
ポッキリ気持ち良く…。


次はシリンダを取り外し…。

折れたバルブが燃焼室で行き場がなくなってピストンを突き破っています。


ピストンのスカート部分も割れています。


シリンダを取っただけでこれだけの大部品が…。


クランクケースの中にも破片がありそうです。

実は、このKSR110のヘッドとシリンダ周りは社外品です。
キタコ製のボアアップキットを新車納入時に交換しました。
約10年でバルブが折れたことになります。やはり耐久性については社外品にはそれなりのリスクを伴いますね…。


この状況をみて所有者さんと協議しました。

このバイクはもともと私の所有物だったのでノーマルのヘッドとシリンダ類は保管しておりノーマルに戻すことも可能。
「また、社外品を買って遊んでみる?」

今回の状況だとクランクケース内に破片がいっぱいありそうです。ケース割りは避けれそうにありません。
「クランクケース開けるけど、これ組んだらもう二度と開けないよ。この際だからミッションも交換して遊んでみる?」


これらの申し出全てに快諾。
エンジンの「全バラ」+「チューニング」が決定しました。
モンキーも落ち着いてきたしバイクを何かいじりたかった…w
整備書は新車購入時に買っているんでしっかり組むことはできそうです。
人のバイクなんで慎重に丁寧にやります。

購入する部品は…。
ボアアップキット…今度はタケガワの何か。
ミッションキット…純正4速ミッションを5速へ変更。多分これもタケガワ製。
 (これで、「アップ4」から「ダウン1アップ4」の普通のバイクと同じになります)
クランクシャフト…おそらく大きな偏荷重がかかっていると思われるので交換しておきます。
 (純正クランクAssyを予定)
その他…ベアリングやパッキン類

次回はエンジンの腰下バラシを行います。
Posted at 2015/01/04 08:08:40 | コメント(0) | トラックバック(0) | バイク | 趣味
2014年09月22日 イイね!

iPhone6 plusに機種変してみた…

iPhone6 plusに機種変してみた…このたび、携帯を機種変してみました。

先週ニュースになっていたiPhone6 plusです。
iPhone3G・iPhone4・iPhone5と来て順当に2年ごとに変えていますw

今回で、4インチであったディスプレイが「6」では4.7インチ、「6 plus」では5.5インチになりました。
今回も物珍しさに買ってみました「6 plus」…w

デカ過ぎ…。端っこに手が届かない…。
これ本当に慣れるのか??
色は「スペースグレイ」。
容量は最大の128GB(これもこんなにいらないと思われる…w)。



今回からOSが「iOS7」から「iOS8」へアップデートしました。
既存の機能強化したぐらいで大きな変化はないように感じました。

せっかく端末の画面が大きく新しくなったし、「クルマとiPhoneを無線でつなげてみた…【続々】」で作った自作アプリ「カーモニター」を早速アップデートしてみましょう。

目的は、「5.5インチの画面対応」と新しい「iOS8」への対応です。

iOS8のアップデートに伴い、Apple純正の統合開発環境「XCode」もVer.5からVer.6へアップデートされました。今回のアプリはこの「XCode6」で作成しました。

前回作成したアプリの画面をそのまま移植したのですが、やはり5.5インチの画面はデカい…。

「iPhone5」の4インチの画面では3ページ分の情報量がありました。

今回見直しをかけて見ない項目は削除して「iPhone6 plus」5.5インチ専用に再作成したところ、情報量が1ページに収まりました。

画面がデカいので真剣に作れば相当な情報量を表示できます。
(巷のアプリはiOS8発表直後なので5.5インチの画面サイズに対応しているアプリはまだ少ない)


んで出来たアプリがこれ…


強引に1画面に入れちゃったんでゴチャゴチャしていますが、慣れれば視界性は良いです。

前回同様に機能としては、
「ブースト計」「アクセル開度」「水温計」「電圧計」「速度」「外気温」「方位計」「標高」「ナビ音楽操作ボタン」「日時」「iPhoneバッテリー残量」の機能が表示できます。


iOSがアップデートすると、開発側では微妙に変化があります。
今回のアプリのプログラムで関係あるところでは、「GPS」機能の取得方法が変更になったり、「UIAlertView」と言うアラートを出すUIが非推奨となり「UIAlertController」というクラスが新しく出来ちゃったりします。

上記の2つの変化は今回のプログラムでガッツリ使っているのでチャチャっとコーディングしてやります。

今回のアプリは前回の画面を変更するのが主な目的で表示を変えただけなので正常に動いてくれます。


携帯が大きくなるので車載もこんな感じ…。

見やすいけどデカいです…。
ちょっと、この状態で通勤してみます。


今回、iOS8になって新言語「Swift」が実装されました。
このアプリはまだ「Objective-C」で記述していますが、これからの流れとしては「Swift」に移行されるでしょう。
ちょっと、「Swift」を触ってみましたが…、いけるかも…。
そのうち、「Swift」に書き換えてみましょう。
Posted at 2014/09/22 16:43:25 | コメント(0) | トラックバック(0) | 電子回路 | 趣味
2014年08月30日 イイね!

クルマとiPhoneを無線でつなげてみた…【続々】

クルマとiPhoneを無線でつなげてみた…【続々】久しぶりの更新です…。

今回もクルマとiPhoneをBluetoothの無線でつなげてモニタリングするネタですw

前回まではクルマで取得したセンサやECUからのデータをiPhoneでモニタリングするシステムを作りました。
今回は逆にiPhoneからクルマを操作もさせてみます。

要は送受信出来るシステムを作ってみます。

回路からBluetoothで送信したデータをiPhoneで受信してiPhone上へ表示させるデータについては、前回同様に「水温計」「アクセル開度」「電圧計」「外気温」「ブースト圧」を表示させます。
加えて今回は、iPhoneのiOSフレームワークを使って「GPS」データも表示させてみたいと思います。

逆にiPhoneを操作してBluetooth送信してやり、回路で受信して、「オーディオの操作」「ワンショットハザードの起動」(俗にサンキューハザード)の操作を行ってみたいと思います。

まずはざっくりとアプリの動きから…。下手な動画で…w


んで、メインとなる回路は…。こんな感じ…。


今回の作製回路は複雑なやり取りが必要なので、マイコンを2機使用しました。
メインとなるマイコンは「PIC24FJ64GA002」で主にBluetoothモジュールの通信を行っています。
これは、ECUからデータを取っている「水温計」「アクセル開度」「電圧」のデータの取得と「外気温」「ブースト圧」のデータをiPhoneに送っています。

サブにもう1機「PIC16F88」というマイコンを組んでいます。
これは、iPhoneから「メインマイコン」にデータが送られそのデータをこの「サブマイコン」に送信してクルマに「オーディオの操作」「ワンショットハザードの起動」のような動きを与えています。要はクルマの制御用です。

この回路は、iPhoneと回路がかなり頻繁にデータの送受信を行うので制御の仕事を分けました。

回路の動きとしては…
「メインマイコン」でECUやセンサーのデータを取得してそのままBluetooth無線通信でiPhoneへデータを送信してやります。データの複雑な計算はiPhoneの方が圧倒的に速いのでiPhone側のアプリで計算させるようにしました。
ここまでは、前回ブログで紹介した方法と同じです。

今回は、iPhoneでクルマを操作させます。
まずはオーディオ操作。
この機能については、「ステアリングスイッチ機能追加」で行った応用です。
ナビは新車のときにつけた「CN-S300D」を使用しています。
このナビにはステアリングスイッチの配線があるのでそれをデータ偽装して回路から信号を送ってやります。
回路がこれです。

写真上側がサブマイコン側の信号入力で下側がナビへの信号出力です。
サブマイコンから出力された信号によって抵抗値を変化させている単純な回路です。

ナビの再生中「早送り」「巻戻し」「ソース切換え」「音量+」「音量ー」「ミュート」の操作がiPhone上で行えるようになっています。

特に「CN-S300D」のナビは「ミュート」の操作がステアリングスイッチを使わなければできない隠れ機能なので重宝しています。

各オーディオボタンの起動は、iPhone操作により「メインマイコン」にBluetooth経由で送られてきます。その信号を受け「サブマイコン」へ信号が送られます。
メインからサブへのデータの送信については、単純に「メインマイコン」からピン出力して「サブマイコン」で受け取ると6本も入出力ピンを使っちゃうので「メインマイコン」からはD/A変換で電圧データとして出力して「サブマイコン」ではA/D変換でデータの識別を行っています。これで1本の配線で6つのデータ選別できるように工夫しました(「メインマイコン」の出力ピンが足りなくなったのが理由)。


もうひとつiPhoneで操作できる機能に、俗にサンキューハザードとか呼ばれている機能も付けました。
これはここで実装しているものと同じ機能です。
現在付けているサンキューハザードの回路は正常に機能して問題はないのですが、この際一緒に盛り込んですっきりさせちゃいます。
これは、iPhone画面上部の「Hazard Flash」のボタンを押すとiPhoneから回路にBluetooth送信され「メインマイコン」から「サブマイコン」へデータ処理されます。「サブマイコン」のプログラムでハザードが3回点滅するように回路を作り込みました。

ついでに…、
今回はクルマのウィンカーの配線を制御しているのでウィンカーレバーをチョンと操作すると方向指示器が3回点滅するように「サブマイコン」にプログラムを追加しました。
レーンチェンジなどにとても便利です。

「メイン回路」周りの回路は以下です。


「サブマイコン」と「オーディオ操作」周りの回路は以下です。



今回は「ブースト圧」を測定する回路も新調しました。

ここで作った回路では、0.16mV/hPaと小さな係数で電圧を測定していたので、微量な圧力変化の読み取りは対応できませんでした。今回は「オペアンプ」を組んで10倍に増幅させてやりました。



今度はアプリについて…。

今回はアプリも新調しました。
開発には前回同様、「MacOS X10.9」上の「XCode5」で「Objective-C」って言語でプログラミングしました。

iPhoneのシステムがiOS7になって画面のガイドラインが大きく変更になりました。
最近のiPhoneのアプリはすっきりしているのが多いのはこのためです。
今回のアプリ作成はこのガイドラインにできるだけ乗っかって作ってみました。

あっさりしてますw

機能は、画面下のタブバーで機能が変えられます。

まずは「Meters」。
ECUデータやセンサーなどのデータを表示させる画面です。

上に「サンキューハザード」を起動させる「Hazard Flash」のボタン。
左に「アクセル開度」をの棒グラフ。
右に「ブースト計」。真ん中に数値表示。周り玉が数値によってクルクル回ります。
下に「水温計」データ。
その下に、「電圧計」が並びます。

あとは、「日時」「外気温」、iPhoneの「バッテリー残量」などが続きます。
運転中この画面はぺこぺこ変化して楽しいですw


次に、「Audio」画面。

これは画面の通り。表示されているボタンを押すことによってナビの操作ができちゃいます。
ここにも、サンキューハザードが起動できる「Hazard Flash」ボタンを付けました。


後は、「GPS」の画面。

これは、iPhoneのフレームワークに標準であるものから取得しているデータです。
「現在の住所」「緯度」「経度」「標高」「現在速度」と「コンパス」の表示を行っています。
コンパスについては、方向の角度データのみが取得できるので、その角度によって角度盤をクルクルまわすプログラムを組んでます。

ここにも「Hazard Flash」ボタンをおいてどの画面でも瞬時にサンキューが言えるようにしましたw。
これも、運転してるとコンパスがクルクル回るので楽しいです。
ただし、実際はナビがクルマに付いてるのでこの情報はいらないけどね…w


最後に「Debug」画面。

これは、開発用のデバッグ用の画面なので使用中は特に必要ない…。
ECUから入力されている電圧や、GPS・iPhoneの情報の生データを表示させています。
間違いがないかの確認用…。


以上のように新しくシステム回路を新規に作って実際に「スクラム」に取り付け1週間テストしてみました。
思惑通り快適に動作してくれて問題はなし…と思う。

「自作回路」+「iPhone」のコンビはかなり楽しいですw
iPhoneにはまだまだ使える機能がありそうです。

今9月にiPhone6が出るとの噂が広がっています。
iOSも8になるでしょう。
画面インチも大きくなるとか…。
表示できるデータ量が増やすこともできるかも…。
アプリのプログラマーは、目が離せませんw。
Posted at 2014/08/27 19:46:51 | コメント(0) | トラックバック(0) | 電子回路 | 日記

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