長らくご無沙汰しておりましたが、この度やっとカブいじりを再開することができました。
メカの知識が皆無な私ができること言えば電装系だけですが…。
「カブは発電機が弱い」という話を聞きまして、オールLED化を。
そしてイナカでは夜は漆黒の闇なのでヘッドライト強化でのHID化を考えていました。
が、パンダ号の環境整備やしばらくパンダ号での通勤が続いていた為カブに乗る機会そのものが減ってまして…。
それでも今年の初めごろにLED化をショボショボ始めるためにイロイロ調べて、まずはICウインカーリレーを購入。
これはアッサリと交換完了。普通にアマゾンで購入した物はピン互換、大きさ互換でポン付け。
次にLED化した時に電流が一方通行になることに伴う回路側の問題を回避するために整流用ダイオードを購入。
メーター周りをバランバランにしてメーター内のウインカーインジケータの回路を変更。
ついでにT10のそこそこの明るさの安いLEDを4つ購入してメーター内のT10電球をすべてLED化。
ニュートラルインジケータとウインカーインジケータが爆光に(^^;
漁ったWeb情報ではウインカーのブザー周りも同じ改造を施さないとウインカーがハザードランプになってしまう不具合が出るとのことでしたが、自分のカブ50カスタム(AA-01)ではブザー側は既にそのままで対策済み状態だったようです。
これらの改造の結果、今まで寒い冬の朝などにウインカーの点滅がゆっくりになっていた不具合が解消しました。
どうも純正の電磁石式のリレーはバッテリー電圧の変動などに敏感なようですね…。
ついでに、電球は交換していないにも関わらずウインカーが明るくなった気がします。
この辺りは画像撮っておくの忘れた…(^^;
次に気を良くしてテールランプのLED化を試みました。
最初はこれも通販で2個1500円ぐらいの「45連LED S25ダブル」を購入しまして取り付けてみて、これもアッサリ……
とはいかず!
不思議な事にエンジンをかけてもテールランプ(ポジションランプ)が点灯せず。
で、ブレーキを握るとポジションもブレーキランプも両方とも点灯するなどという…。
おまけにそれをしばらく続けているとLEDの塊部分からうっすらと煙が……!!
即座にエンジンを切ってLEDを取り外すも、コゲなど外見の異常は無し。
試しにもう一個のLEDと交換してみても現象は変わらず。
おかしいなぁ~というわけで、過電圧を疑ってテスターでテールランプの部分の電圧を測定。
ポジション-GND間 6.5V??
ブレーキランプ 13.8V
あれれ?ポジションランプに来ている電圧が低いの??
しかも安物ポケットデジタルテスターでは読みが一定しない。
もしや?!と思ってアナログテスター(中学校の技術家庭の授業の教材(^^;)を持ってきて測ったところ、
どうもポジションランプ側は交流らしい!!
で、Webで検索してみると、カブは交流混在型らしい!
んで、ヘッドライトとテールランプは交流らしい!!
多分それが理由でLEDがつかないのかと…。
オーマイガッ!!
交流でポジションランプが点かないんだったら整流してしまえ!
で、テールランプのソケットの手前の回路にダイオードか何かをかまして…
…って、テールランプのユニットが外せないぞ。
どうも裏側からねじ止め?してあるらしくて、荷台の上のコンテナ下して、荷台を取って、リアフェンダー周りをバラさないとテールランプユニットの取り付けねじにアクセスできない??
がーん!
と、いうわけで、さすがにそこまでバラす必要があるのであれば徒手空拳で作業をするのはオッカナイ。
で、買ってしまいました!
カブのサービスマニュアル!!!
これさえあればバラシ放題だぜぇ~~!!
で、有り難いことにサービスマニュアルにはすべての回路図が載っているじゃないですか!!
それを見るに、どうもテールランプの中でもポジションランプは交流、ブレーキランプはバッテリーからの直流、と直・交いりまじっている様子。
(なんじゃこりゃ?)
そうすると、購入を検討していたHIDユニットも「交流対応」を選ばないとならないの?
とか色々考え込んでしまったわけですが、そもそも、現状交流が来ているテールランプとヘッドライトが直流じゃないと困る、って事は交流じゃなくてはならない場所ってどこよ??
……。
話を聞くに、どうも交流のままヘッドライトを点灯させているのは発電機からの電気は交流で、それを直接ライトにブチ込む方が効率が良いからなのだそうで。
ふーむ。
だったら、バッテリーと整流回路(=FI制御回路とウインカー、ブレーキ、インジケータ周りと、バッテリー充電回路)が持つ範囲であればすべて直流化しても問題ないわけだな?!
最近の中型以上のバイクはオール直流も珍しくないらしいし。
ってことで、回路図で言うところのレギュレータ・レクチファイヤから出ている「LAMP」の線を直後で断線し、バッテリからの線につけてしまえ!
そうすればテールランプもヘッドライトもバッチリ?!
その前にヘッドライトで使われている電力を計測してみると、9V × 1.7Aで約15W…。
……え、何で9V?? 電球には30Wって書いてあったけど額面通りの性能は出ていないみたいですね(^^;
で、テールライトは合計で18Wって書いてあるけどこれだってそれより少ない電力量しか使ってないだろう。
なので、テールをLEDにして、ヘッドライトを現状と同じ15WのHIDユニットにすれば少なくともテールランプの分だけ消費電力は浮きそうだな。
と、いうわけで、作業を決行。
まずは1年ほどほったらかしだったエンジンオイルを交換。
コーヒー牛乳に抹茶オレを混ぜたようなビミョーな色に…。まだ水分抜け切っていないのね。
こっちは15分ほどで完了。さすがに3回目にもなると手馴れてくる。
水分抜きの為にハンパの400ccのオイルを捨てに使ってオイル交換1.5回。
次にタンクの下にあるレギュレータレクチファイヤにアクセスするために燃料タンクを取り外す。
・右サイドカバーを外す
・バッテリーを外す
・レッグシールドを外す
・(マニュアルでは右カバー内にある4Pコネクタを抜いた状態でエンジンをかけて燃料ホース内の残圧を抜く手順があったが、そもそもそのコネクタを抜いてしまうとエンジンかからないし、かかっている状態で抜くとエンジン止まるんですけど…。とりあえず燃料がホースから噴き出しても大丈夫なように1.5リットルペットボトルをぶった切ったものを一応準備。)
・インジェクションユニット(キャブレター)に接続されている燃料ホースを抜く(コネクタ固い!)
・シートを外す
・タンク上面後ろ2か所のボルトを取る
・タンクを上に引っこ抜く!(荷台に微妙に引っかかるが、傾けたりひねったりして何とか取れた)
・タンクの下に付いている燃料ポンプのコネクタを外す
これでやっとレギュレータレクチファイヤにご対面!!
バッテリーが外れていてメインスイッチがOFFであることを確認して、おもむろに黄色の線を切断!!
(どうも回路図によるとレギュレータで電圧にリミットをかけた交流出力側の線らしい。)
ボディーの金物はGNDなのでショートしたらヤダからビニールテープで絶縁処理。
そして、隣の「赤/黒」のラインも一旦ブッた切って共締め!(乱暴)
これはライトリレーから来ているプラスのライン…のはず。
さて、いつもであればここで試運転をしてから組み立て…となるのですが、今回は燃料タンクも燃料ホースも外れているもんでさすがにテストできず。
爆発しないことを祈りつつヘッドライト側の工事へと移ります。
実はこのあたりから小雨が降り始めて超焦りまくり!
ルーフの下といえ風が出てきたら簡単に吹き込んできます。
ハンドルのメーター周りをバラし、ハンドルと本体の間のケーブル穴を露出。
大陸製15W HIDユニットの電線が通ることを確認。
HIDユニットはバッテリーに直接接続する必要があるのでケーブルを這わせておさまり具合を確認。
バラストユニットが結構大きくて、しかもその先のケーブルの長さが微妙で、ハンドルすぐ下にしか置けない。
タイラップで仮押さえしてハンドルを左右に切ってムリ力がかからないことを確認。
レッグシールドがおさまることを確認。(なんとかギリギリ押し込んで収まる…ってレベル(^^;)
カブの場合は50cmぐらいのHID延長ケーブル買って後ろにユニット持ってくるか、もしくは超小型のユニットのキットじゃないとレッグシールド周りは隙間少なくてもしかすると入らないかもしれないので要注意です。
ちなみに、カスタムの場合はハンドルの中に押し込む事のできるユニットってたぶんマッチ箱程度が限界だと思います。
次に、ヘッドライトの電球を取り外し、ソケットについている電線3本のコネクタを抜きます。
白・青・緑の線がありますが、白がLow、青がHigh、緑がGND。いずれもノーマル状態では交流ですが、既に先ほどの作業で直流になっている…はず。
ここに、HIDユニットのコントロール線を接続。緑(GND)は余るのでビニールテープで絶縁。
(カブって仕組み的にハンドルの中に水が入っても仕方がない…。)
次にHIDユニットの反対端の電線のレイアウト。
バラストユニットから向こうは結構余裕があるけど、先に既にヒューズボックスとバッテリーターミナルがついていてそのままでは隙間を通らないので適当なところでバッサリ!
燃料パイプの出てきている穴には若干余裕があったので、そこからボディーの中を通して、右サイドのバッテリーが収まっていたの穴へ。
バッテリーはプラスチックのスリーブ状のパーツで収まる場所が作られているのでもう一本ボルトを取ってスリーブを外してやる必要がある。
HIDの電源ケーブルがバッテリーの近くに引き出せたらさっき切断したターミナルとヒューズを再度接続。(ギボシ端子つけて接続。容量大丈夫か??)
バッテリーに元の線と一緒に共締めする。
あとは燃料タンクを元の場所に置き、燃料ホースを接続する。
ここまで来てやっとエンジンの試運転ができる!!(ドキドキ。ヘマってたらまだ固~い燃料コネクタ外す事になる…。)
まずはキーを入れてONにする。
変な音がしたりコゲくさい臭いがしないことを確認する。
次に、まずはキックでエンジンをかけてみる。
かかった!!
ホースに空気が入っているからかしばらく息ついていたけどしばらくすると安定。
同時にHIDのヘッドライトを確認。こっちも点灯している!成功!
コネクタや付近から発熱や煙が出ていないことを確認。
バッテリー周りにも異常がないことを確認。
で、テールランプとブレーキランプ、ウインカーが点灯することを確認して、テールライトをLEDのダブル球に交換。
今度はちゃんとポジションランプが点灯。ブレーキを握るとブレーキランプも点灯!
ばんざーい!!
と、いうわけで、隙間が皆無になって大変なことになっているレッグシールドとバッテリー周りを何とか押し込み、燃料タンクとシートを元通りに止めて無事に作業完了となりました。
が、ただ、メーターの裏のライトがどうも暗く、外して確認するとLEDが片方切れていました…orz
ソケットの問題なのか、極性の問題なのか確認するべく向きを変えて指し直したり、隣のLEDと交換してみたりしましたが、やっぱり切れてしまったようです。
一応ソケットで電圧を測っても13Vちょっとなので許容範囲だよね??
仕方がないので家の中から交換前に刺さっていた白熱球を持ってきて交換、再度エンジンをかけてみると今度は反対側のLEDが切れました…orz
こっちも切り分けの結果やっぱりLED自体が切れているらしい。
そんなわけで、メーター裏のLEDが2個ともノーマルの白熱電球に戻ってしまいました…orz
某東京LEDで購入した1個100円のT10 LEDだったのですが、台座から引き出して確認するとLEDの足に抵抗が…。
あー、CRDじゃなくて抵抗だったから過電圧かかって焼き切れちゃったのね…orz
今度はケチらないでCRD付のを買います。
その後雨が本降りになってしまったので試走ができませんでしたが、今朝方乗ったところ特に問題はありませんでした。
ライトもブレーキランプもちゃんと点灯してましたし、HIDの明るさ以外は特に以前と変わりません。
HIDの明るさは今夜にでも確認かな(^^;
念願かなって一気にHID化が完了してしまいました。
今度機会があったらこのHIDユニットがどれぐらい電気食っているのか確認しておきたいと思います。
あとはウインカーのBA15S口金のLEDと、今回切れてしまったメーター裏のLEDを交換すればカブLED化プロジェクトも完了ですね!
ノーマルのヘッドライト:
大陸製 6000K(お値段4500円)の15W HID :