
小技1 (シフトダウン スイッチ)で、コメントの話題が別の方向に行ってしまったので、新たにスレを立ち上げました。
35RのチューンでEVCの設定圧を何kにするかは誰もが関心のあるところです。
35Rのブースト圧とエンジンへのダメージについては、
安全を見込んで1.0kとか、1.3kにしているとか、いずれにしても上限を設定しますよね。
私は35Rについては07yが登場以来、ディラーの顔色を見ながら過激ではないチューンを目指して試行錯誤してきました。
そして今の結論は、35Rはタービン交換して6500回転で1.7k(800ps)かけてもエンジン内部ノーマルでも壊れないエンジンだということです。
ここまでやるとコンロッドが1本0.1mm曲がったという一部の情報もありますが、この例はたまたまのもので、その後各ショップから同様の報告が寄せられてはいないようです。
むしろ800psにしても、何も問題はないと言うショップの方が多いように思います。
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以上のことを前提に、現時点での35Rのチューンについて考えてみました。
私の経験は07yの時AP(アクセスポート)でブースト1.1kにするのにも、恐る恐るやってみて壊れるのではないかと心配しました。
そして最終的にはカタログ480に対して60psアップの540psで乗っていました。
11yのブースストアップでは590psと、これもカタログ530に対して60psのアップでした。
そしてBB700タービンに換装では約700psとカタログ比170psのアップです。
この3つのケースでも、いずれも800ps仕様に比べるとエンジンとミッションにとっては余裕綽々の負荷ですね。
登場から5年も経つ35Rは今では各年式ともチューンに関しては、ほぼ全てのことが明らかになっています。
だから800psも出さないチューンでは、机上の計算通りになるくらい知識も技術も定番化されています。
ショップは“現車合わせ”という言葉を使いたがり、オーナーもそれを有り難がりますが、技術が熟成された後は現車合わせはそれ程意味のあるものではないと思います。
特に35Rは非常に狭い範囲に匠が仕上げたエンジンですから、現車合わせの有難味は少ないかもですね。
ノーマルタービンで何かしようとする場合は、それほど神経質になることはありません。
ブーストも制御なしでも全くOKです。
こんなことを言うとショップの営業妨害になるかもしれませんが、ノーマルタービンがどんなに頑張っても6500rpmでブーストを1k以上にする能力は無いのです。
中回転域でも1.3kくらいしか上がりません。
これなら純正にしろ後付にしろ、EVCで圧を抑える必要性はありませんね。
35Rのエンジンは07yも12yも上限の能力は基本的には同じです。
上限を600psとすると、年式で少しずつパワーアップさせたのは、この上限までのマージンを削った結果です。
07yを110psアップの590psに出来ても、12yを同じ110psアップの660psには出来ないということです。
パワーの話になるとシャシダイは信用ならないと言うのが普通ですね。
でも自分の車の段階的な進化を知るには、何かで客観的な判定が必要です。
これにはシャシダイは安価な情報の手段です。
シャシダイの型式とか、お店による差とか、更には勝手に決めている係数とか、それはそれとして・・・。
同じシャシダイで同じやり方の比較は充分利用できます。
私がお世話になったショップの動画の一部を紹介します。
まずカタログ480psの初期型ノーマル35Rは以下のように503psです。
動画 1 (07y)
そして私の11yのノーマル時の動画はありませんが、544psでした。
次にショップの12yは以下のように548psです。
13yも納車待ちだそうなので、測定値はまたアップされるでしょう。
動画 2 (12y)
このように上限がほぼ同じ35Rエンジンですから、カタログに対するアップ率は下がっていきますね。
年式 カタログps シャシダイps カタログ比
07y 480 503 23up
11y 530 544 14up
12y 550 548 2down
おまけ、
私の車(BB700タービン)です。
このグラフは換装直後に室温40℃近い時に、とりあえず計測したものです。
(現在はプログラムソフトを入れ替えて約700ps96kgです)
動画 3 (私の車)
最後に、表題の「35Rのチューンは何が良いか?」ですが、私の結論はもしAPが12yや13yにも対応するようになったら、これが一番良いと思います。
今となってはプログラムの内容は、一長一短はあっても優劣と言えるものではないから、吊るしのAPでも凄い性能だと予想します。
何よりも13万くらいで、リミカからブーストアップまでセットですからコスパは抜群です。
更にショップで改造した場合は、リセールの時にノーマル戻しで大きな費用がかかります。
APなら自分でノーマルに戻せて、AP装置そのものをリセール出来ますから、もし半額で売れたら3年間の性能UP代7万円とは劇安ですね。
追記、アリエルさんへの返答
アリエルさんは補正値とよく言いますが、1.1とか1.2とか勝手に掛けることだと思いますが、どこのお店でそのようなことをしているのですか?
パワーグラフの下側のロス馬力の線を加算することを言っているのではないですよね?
35Rのエンジンの上限が600psだとしたら、5年も経った今ではどこでやっても600psに近付くと思うのです。
少し差があるとすれば、チューニングに対する考え方とか姿勢の違いでしょうね。
35Rの場合、意図したのか偶然なのか分かりませんが、「タービンの容量」と「インジェクターの大きさ」と「燃料ポンプの容量」の3つが無駄なく非常に揃っています。
あどさんの情報では、13yからインジェクターが少し大きくなったそうですね。
マフラーと触媒を交換してブーストを目一杯上げた時でも、インジェクターの開弁率が100%以下なら理屈的にはそのままで良いことになります。
私はインジェクターよりも燃料ポンプの容量を上げることをお勧めします。
ブーストアップ35Rのパワーチェックで、タンク内のガソリンが少ないとかなりパワーダウンする例を知っています。
余談ですが、このことを知らなかった頃ゼロヨンの時道中のガソリンの減りを予測して、サーキットに付く頃にはガソリンを少なくしていたことがあります。
今から思うと軽量化のメリットとパワーダウンのデメリットの収支はどうだったのでしょうね?。
追記、2 HMGさんへの返答
HMGさんのE55AMGのパワーアップにかける情熱は半端ではないですね。
私は55の時は大容量のコンプレッサーがリリースされたら、無条件に換装しようと決めていました。
でも最後までこれは登場しませんでした。
それ以外のやり方ではコスパがあまりにも悪すぎて断念しました。
HMGさんがとことん大金を注ぎ込んで、もがき苦しみ?ながらパワーを追求する姿は、ある意味“被虐的”にさえ見えますね(^o^)。
仰るようにフェニパのシャシダイは他店よりも低めですね。
トヨタ車のチューンもやりますが、リミッターカットしたISFは423に対して380psで、IS350が318に対して310psくらいだったかな?
お友達のLS460のスーチャーも500近く出ているということでしたが、469psでした。
ポルシェターボのデータも3車ほどありましたが、いずれも他店の計測よりも大幅に低いです。
私が感心したのは・・・、HKSのGT800キットを組み込んだお友達が、他店のパワーチェックで確かめたいと言うので同行しました。
私の勝手な想像ですが、チューン後車引渡し時にもらったシャシダイデータは800.2psでしたので、もしかしたらこれは作為的と思ったのかも知れませんね。
フェニパでは他店のことも気になるそうで、真剣に何度も何度も繰り返し測定していました。
そして結果は800.6psでした。
“良く出ていますね、流石ですね。”と他店の作業を褒めていました。
お友達は胸を撫で下ろして、安心していました。
このようにここでは他店の技術を悪く言うのではなくて、認めることは認め、褒める所は褒めるという姿勢でした。