EVレースが2012年9月30日に袖ヶ浦フォレストレースウェイで行われました。今回はレース観戦のご報告と、LEAFの移動で感じたことをまとめました。
当日は台風が近づいていることから、1時間半ほど予定を繰り上げての開催でした。移動はレンタカーのLEAFです。
直前のブログではi-MiEVで向かうことにしていたのですが、あいにく借りられなくなってしまい、川越の日産レンタカーでLEAFをレンタルしました。いま12時間5,250円のキャンペーン中だったので、速攻で予約しました。我が家のRX-8で行くと、距離200km÷燃費6km/l×ハイオク150円/l=5,000円で、ちょうどペイできます・・・。ちょっと泣ける。
LEAFでまず向かったのは、東京都道路整備保全公社さんの六本木駐車場です。ここはEVの急速充電を無料で提供して下さっています。そう、今回はすべて無料の充電スタンドを利用させて頂きました。
充電風景はこんな感じです。隣にあるのはオリックスカーシェアのLEAFで、普通充電器につながっていました。20分で4.6kWhを充電させてもらいました。ありがとうございます。ちなみにLEAFの電池残量計は7→10に、走行可能距離も85km→130kmに回復しました。
サーキットに到着すると、ちょうどワールド・エコノ・ムーブのレース中でした。
こちらは優勝したゼッケン3番 First Step Aishin AWチームの車両です。このレースは主催者から支給されるバッテリーをつかって、2時間で一番長い距離を走った人が勝ちというものです。ボディーのフィニッシュレベルがまちまちで、技術レベルも差があるようで、結構車速の差がありました。
パドックでは鉛蓄電池を利用した急速充電器のデモがありました。レースにも参加されている菊水電子さんの充電器です。
私が乗ってきたLEAFも充電させて頂きまして、帰りも安心でした。ありがとうございます。
JEVRAの理事もなさっているモンスター田島さんもいらっしゃいました。充電器と一緒に記念撮影です。
この他、日産のLEAF NISMO RCの姿が。パイプフレームでシャーシを組み、バッテリーとモーターをリアに配置したレイアウト。後輪駆動です。このディメンションだと結構かっこいい。
パドックで1番目を引いたのがこちら。
ランボルギーニのアヴェンタドールです。超かっこいい!
息子も「ランボルギーニ!ランボルギーニ!」と叫んでいました。やっぱりエコだけじゃ心は動かせないようです。
そして、レースがスタートしました。ポールポジションはLEAF NISMO RCでしたが、第一コーナー手前でゼッケン1のTESLAに抜かれてしまいました。
ですが、ベストタイムが2秒速いLEAF NISMO RCが抜き返し、そのままチェッカーを受けました。さすがに速い。
砂子塾長もTESLAロードスターで出場し、3位でゴール。決勝でのベストタイムは2番目を記録していました。機会があれば、主催しているドライビング塾にも参加してみたいです。
そして、約30分間で50kmを走りきり、ゴールの瞬間を迎えました。
EV-PことプロトタイプクラスはNISSAN LEAF NISMO RCの佐々木 大樹選手。F3にも参戦している方です。
そして、モーター出力100kW以上のEV-1クラストップは井土 智洋選手の駆るTESLAロードスターでした。
続いてモーター出力50kW以上のEV-2クラストップは、ゼッケン2のLEAFで参戦した猪爪 俊之選手。
モーター出力50kW以下のEV-3クラスは、i-MiEVの藤田 広一選手が勝利。
最後はEV-C 市販車改造クラスです。AE86でゼッケン86を纏った戸部 裕貴選手がFC3Sを押さえて勝ちました。
クラス2位のFC3Sとのベストタイムは0.001秒差と接戦でした。実力は互角です。
表彰式はこんな感じです。皆さん、いい笑顔です!
以上のようにとても楽しいレース観戦でした。そして、私はここからが出番。LEAFで帰宅です。会場で充電させていただいたので、メーターはこんな感じです。
予測走行可能距離111km。川越の日産レンタカーに20時までに帰れれば成功です。台風でスケジュールが巻かれていたので、時間に余裕が出て助かりました。そんな訳で、千代田区役所の地下駐車場にある急速充電器目指して出発です。
電費を稼ぐため、アクアライン以外はすべて一般道で移動しました。1時間20分ほどで千代田区役所に到着したときは、63.5km走行して予測走行可能距離が55km減っていました。予測値にはけっこう余裕率があるかもしれない。
こちらはHASETECさんの急速充電器です。黄色は目立ちますねぇ。無料で利用できて助かります。ありがとうございました。
そして19時直前に川越に到着しました。返却時のメーターがこちら。
帰りは雨が降ったので、ウィンドウが曇らないようエアコンを使ったので、電費が悪化しました。それでもちょくちょく充電していたので不安なく帰って来れました。実際にEVを利用して感じたことをまとめてみます。
実用車として考えた場合、走行性能については満足です。航続距離も充分で、たまに距離を走るときは休み休みいくか、レンタカーを利用するのが良いスタイルだと思います。あと面白かったのが、減速するのがうれしく感じることです。
エンジン車の場合、減速=エネルギーを捨てることになるので、信号が赤になるともったいない気がしています。ですが、EVやハイブリッド車のような回生でエネルギーを回収できる場合は、減速すると充電できるので、得した気分になりました。実際、高速道路よりも一般道を走っているとき、予測走行可能距離が増えていくのを見ながらニヤニヤしていました。
そして、電気の節約のためにしていた空調OFF+窓全開が、ドライブの楽しさを広げてくれたことも良かったです。風を感じ、周りの音を感じるのは良いですね。実はオープンカーとEVは相性がいいかも。
これ以外、特別な車に乗っている実感がわかなかったことと、操作性が不満な点です。
個人的なわがままかも知れませんが、今のEVは環境問題的に最高のアイテムです。普通の車の倍にもなるお金を出すわけですから、特別なものであってほしい。メーカーが「普通の車から乗り換えても、違和感が無く乗りこなせるようにしよう」と考えるのは当然と思いますが、それでは普通すぎて面白くない。運転フィーリングもEVならではの所をのこしてもよいと思います。
原理的に、電流からトルクへダイレクトに変換されるEVは、超レスポンスがよくなるはずです。きっと、マニュアル車のアクセルレスポンスを超えるものが作り込めるはずです。あと加速感も、アクセルを踏み込んだ直後はもっさりして、その後のびていく感じも物足りない。もっと「EVってすごいんだぜぇ!」という所でユーザーを魅了してほしい。それくらい期待しています。
操作性の不満は、加減速がやりにくいこと。Dレンジにしてアクセルを踏むと期待通りの出力になるのですが、減速時は回生ブレーキが効かず、ブレーキを踏むかECOレンジに変えるかになります。
マニュアル車に慣れた方はわかってもらえると思うのですが、ただの速度調節でブレーキを踏むのは違和感があります。シフトダウンでエンジンブレーキの効きを調節できるからです。ブレーキを踏むとブレーキランプが点くので、後続への影響が大きくなります。高速道路で誰かがブレーキを踏むと、後ろの車もつられてブレーキをかける。これが連鎖して同じ場所でブレーキが続き、渋滞になることもあるでしょう。
そこでECOレンジに操作して回生を強くしたのですが、今度は走り出す時にDレンジに戻さないと超遅い。DレンジとECOレンジの繰り返しです。この点はi-MiEVのほうが、加速は変わらず回生が強くなるLレンジ一本でいけるので使いやすいと思います。
希望ですが、アクセルペダルで力行も回生も全て調節出来るようにして欲しいです。アクセルを戻す量で回生量も調節できて、たくさん戻すと強い回生ブレーキがかかれば、ペダルの踏み替えが減って使いやすいと思います。
今後、様々なコンセプトのEVが出現すると思いますが、ぜひエンジン車より面白い車が出てくれることを期待しています。
・・・できれば、マツダからEVスポーツカーを出してほしいなぁ。オープンカー希望。