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2012年04月22日 イイね!

NSX-CF ダンパー開発 「減衰力特性」

NSX-CF ダンパー開発 「減衰力特性」












クアンタムのHPにも書いてあることですが、簡単に言ってしまえば
ダンパー減衰力を上げればハンドリング性能が向上する反面快適性が悪化します。
逆に下げれば快適性は向上するもののハンドリング性能が悪化します。
この相反する性能をバランスさせるためには快適性(一般路)・ハンドリング・快適性(段差路)など
各シーンでのダンパー使用域でそれに応じた減衰力を設定すべきで
各ダンパーメーカーはそれぞれ独自の考えで特性を決めています。

図のように、快適性に関わるダンパースピード域では減衰力を下げてハンドリング性能に関わるところは減衰力を上げるというのが一般的ではないでしょうか。

ダンパーの非線形特性を設定する代表的な技術としては
「ブロー特性」
自由な減衰力特性を設定するために決められたダンパースピードを超えると減衰力が変わる。


「ディグレッシブ特性」
オリフィスの構造を工夫して高速側の減衰力を下げて快適性を向上させる。


「伸び縮み特性の独立設定」
縮み側に対して伸び側の減衰力を大きくとり段差乗り越し性能を確保しつつ全体的な減衰力を確保して車の姿勢つくりをしているダンパーもあります。



「Yahoo!知恵袋より」
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1457188734
「ビルシュタインやオーリンズはピストンスピードと減衰の関係を自由自在に変えられるので、突き上げないようなセッティングにできるのだと思います。」

「SUZUKI-Sports エスクード用ダンパー」

http://www.suzukisport-racing.com/ss_racing/street_comfort/index.html
「平均速度が低い日本の道路事情と、車格に見合ったゆとりのある乗り心地やハンドリングを確保することをコンセプトに開発しました。エスクードのノーマルサスペンションは、ハンドリング性能を高めることを狙って硬めのスプリングと減衰力の高いショックアブソーバーが与えられています。しかし、高い運動性能を得る代わりに、凹凸の多い荒れた路面では突上げ感や細かな振動をボディへ伝えるケースも少なからず存在します。これに対して本製品では、スプリングレートをノーマル比約10%低減すると共に、ショックアブソーバーのピストンスピードが速い領域の減衰力を低く抑え、悪路走行や凸凹を通過する際の突き上げ感を徹底的に排除。走行性能と快適性を高い次元でバランスさせました。その乗り味は、きわめてスムーズ。車両をバタつかせる事なく、一定した姿勢のまま路面を滑らかに走行します。また、大径18インチホイールにインチアップした場合でもタイヤの薄さを感じさせません。」

一般人から玄人まで人気のあるビル足って上記の内容がすべて満たされていたりするのでしょうね。
工夫のあるダンパーをつけた車両は誰でもわかる違いだと思います。

現在NSX-CFについているオーリンズのダンパーは上記の意志入れがいくつか入っております。
なので純正のダンパーに比べてハンドリング性能と快適性能がうまくバランスされていると感じています。

しかも減衰力調整式(20段)。これは計測を行うべきだと思ったのでテストしてまいりました。

「テスト結果」

テスト路A


テスト路B


アイドリング振動・・・(これは変わらず)


我ながら素晴らしい変化だと思います。
やはりダンパーの特性は劇的に快適性に効きますね☆
現在はシーンを選んで減衰力を調整しています。
Posted at 2012/04/22 07:25:13 | コメント(0) | トラックバック(0) | NSX-CF | クルマ
2012年04月12日 イイね!

NSX-CF エンジンマウント開発 Step2「純正部品の加工」

NSX-CF エンジンマウント開発 Step2「純正部品の加工」MTのNSXに比べてATのNSXではステアリングがぶるぶる、シートがぶるぶる信号待ちなどのアイドリング時の振動が大きく異なると感じました。

NSXのエンジンマウント形式は慣性主軸方式になります。
慣性主軸方式の特徴としては左右マウントの軸がトルクロール軸(エンジンの回転中心、ミッションの回転中心を結ぶ慣性主軸)と一致するように配置され、前後のマウントでエンジンのロール(前後回転方向の動き)を止める働きとなっています。エンジンが横置きの場合、アクセルのON/OFFでエンジン自身が前後に振られる動きが出ますが、この前後方向の動きを前後で規制しようという発想です。

停車時にはMTの場合は発進直前のクラッチをつないだ時にしか駆動反力が前後マウントに入りません。どの車も駆動がつながっている時にしか前後のマウントには負荷がかからないのでアイドリング時は左右のマウントが寄与が高いと思っていました。

しかしATの場合はDレンジにいれると停車時でもトルクコンバーターを介してエンジン反力を受けて前後マウントに負荷が入ります。しかもNSXのようなスポーツカーではアクセルOn/Offに対する車両応答レスポンスを上げるために前後マウントにとてもかたいゴムを使っているので振動は良くないと推測されます。

そこで今回はまずはアクセスしやすいRrマウントを外してテストしてみました。


試しにコックピットに座ってみると、今までは体がかゆくなるぐらいぶるぶるびりびりしていたのですが、ステアリング&シートの振動がかなりなくなりました。
気になる振動レベルは?

予想通りかなり改善

けどそのまま近所を一周ドライブしてくると、やはりアクセル操作へのレスポンスはかなりダルになり・・・
「燃費悪くなるんじゃない?」なんて言われる始末(汗)

個人的には許せるレスポンスだったのでRrマウント外しでも良かったのですが、
さすがにRrマウントがないとパルス的な入力や全開走行において
ストッパーの無い状態でのエンジンとボディー干渉が不安なので
現在は写真の様にぼこぼこ穴を開けたRrマウントをとりつけてあります。



STEP2は成功ですね☆
Posted at 2012/04/12 23:10:24 | コメント(0) | トラックバック(0) | NSX-CF | クルマ
2012年04月02日 イイね!

NSX-CF ダンパー開発 「快適性の肝=ダンパー」

NSX-CF ダンパー開発 「快適性の肝=ダンパー」変位依存のスプリングはとても素直で触れば大体の硬さが分かるのですが(←ホント?!)
速度依存のダンパーは潰してみてもあまり硬くないしあまり効かないのでは?
なんて思いますが・・・ダンパーはかなりのクセモノ、機械で激しくシェイクしないと特性がわかりません。

その感覚から直感的な発想でスプリングが快適性への寄与が高いと思ってしましがちですが、
レースをやるような車両で足をガチガチ硬めない限り突起乗り越しのような入力ではダンパーの寄与の方が高いです。

歌って踊れるエンジニアの感覚から言いますと時速40kmで2×2センチの段差を乗り越えるシチュエーションで
スプリングからは(ばねレートが5kgf/mmとすると)100kgfピークの突き上げ入力が入りますが、
ダンパーからは(減衰力が200kgf/m/sだとすると)私のイメージ(w)200kgfピークの入力が入ります。

減衰力調整付きのダンパーを装着した人はすでにお分かりだと思いますが、ダンパーはかなり快適性への寄与が高い部品です。経験的にも理論的にも基本的に快適性を上げたかったら減衰力を下げる方向に解があります。

ダンパーの開発は組み上げた特性が手持ちの設備で計測できないのと部屋が汚れるのと中身がどうなっているかよく分からないので,「NSX-CT」製作では基本的に減衰力特性が良さそうな社外製ダンパーを探して流用します。

ではどのようなダンパーが良いのか?
ダンパーの技術は現在「クアンタムのHP」から学習中
彼らのダンパーセッティング技術はすばらしいですね!

↓クアンタムの技術を皆さんも参考にしてはいかがでしょうか?↓
http://www.qrs-j.com/Technology/piston.html
Posted at 2012/04/02 00:41:10 | コメント(1) | トラックバック(0) | NSX-CF | クルマ
2012年03月30日 イイね!

NSX-CF エンジンマウント開発 Step1「純正部品の流用」

NSX-CF エンジンマウント開発 Step1「純正部品の流用」決まってどんな車種でも強化エンジンマウントはよく市販されています。メリットはエンジンの動きを抑えることにより、アクセル操作に対するトラクションレスポンスアップ、シフトフィールの向上、シフトミスの抑制など。一方でデメリットとしてエンジン振動・騒音が大きくなります。

逆にいうと弱化エンジンマウントをいれることでエンジン振動・騒音が小さくなりますが、トラクション&シフトフィール&シフトミスは・・・AT車なので関係ないでしょう。
つまりは弱化とは支持ばねを下げれば良いということでできるだけ柔らかいマウントを投入すればOK!

STEP1では純正部品流用を検討していたのですが、ばねが低くてもATとMTが形状が異なるため
赤丸のエンジンマウントはNSXの「AT⇔MT」で互換性がある唯一のマウントです。


左MT用 右AT用


実物を見るとMT用の方がゴム容量も多く硬そうに見えますが、
触ってみると材料が全く違い、MT用の方が全然柔らかいです。

つまり赤丸マウントに関してはMT用の方が振動遮断に優れるはず。
逆にハードチューンを考えている方はAT用のマウントを使用してはいかがでしょうか?
(NSX-GT用にはAT用のマウントを使用する予定です。)

下記計測データは、取り付け前取り付け後でbefore&afterの比較結果です。

テスト路A(段差路30km/h)

テスト路B(一般路20km/h走行)

アイドリング時のステアリングホイール上下振動

えっ あまりレベルが変わってない(汗)w
ってことであまり効かないことがわかりました!
Step1は効果なし!w
Posted at 2012/03/30 20:21:20 | コメント(1) | トラックバック(0) | NSX-CF | 日記
2012年03月29日 イイね!

NSX-CF 評価法 「快適性計測器と処理法」

NSX-CF 評価法 「快適性計測器と処理法」快適性は最終的にはドライバーのフィーリングが重要であるが、フィーリングの評価はドライバーの状態(体調・集中力・センス)に左右されるため精度にかける。よって定量的に評価する方法を検討した。

快適性は振動であり振動している物体は加速度変化を伴い,速度変化しながら,変位している。つまり加速度か、速度か、変位のレベルがわかれば振動のレベルがわかるということになる。しかし、変位は小っちゃくで計りづらく、速度を計るセンサーはショボイ、加速度は手軽に計測できる。

ということで加速度計を用いて今回NSXの快適性を評価するため、下記を購入した。

データロガーは
KYOWA EDS-400
(4ch同時計測,最大計測サンプリング100kHz)

加速度センサーは
山陽電測 加速度ピックアップ
(ひずみ式,最大許容加速度50m/s^2)


新品は高すぎて買えないので両方ともYahoo!オークションで中古品を格安購入w

データ処理は
Excelの「分析ツール」FFT解析での周波数分析をおもに使用予定。

上記ツールを用いて「NSX-CF」の快適性を定量評価します。
Posted at 2012/03/29 21:23:11 | コメント(0) | トラックバック(0) | NSX-CF | クルマ

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「NSX vs 軽量インテグラDC2-R http://cvw.jp/b/156502/43504850/
何シテル?   12/01 04:41
自動車エンジニアをしているぐっちょんと申します。 NSXの世界にはまって、いろんな角度からNSXの研究をしています。 みんカラではNSXの情報を集め...
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