
バブリーな時代に生まれた旧型のNSXには「チタンキー」っかっこいい名前の鍵がオプションで(?)選べる。
先日幸運にもそのチタンキーを入手しました。
もちろん鍵の形が異なるので自分の車には使えないと分かっていて、NSXを所有した記念でってことで割り切って・・・
しかし実際に手にしてみるとずしりと重い。
明らかに材質はチタンではない。これは記念品にはならない。ってことで遊びの材料に。
少しでも溶接の経験がある身分としてはチタンの溶接はアルミの4倍、鉄の10倍面倒だと分かっていたので流用は考えていなかったのですが、材質がチタンではないのであれば話は別。
鍵山の飛び出ている部分は削れば良いが、足らない部分は何かを盛る必要がある。
一般的に便利な接着剤と言えば「アロンアルファ」。金属的に便利な接着剤といえば「銀」。金属界で銀は金ちゃんとも鉄ちゃんともとおるくんともみんなと仲良し。
鍵山の銀を盛る箇所の裏側にそれよりも融点の高いパラジウム箔を張り付けて補強し、真鍮片をろう付けするのだが、ハンドトーチの火力だけではキー本体の真鍮と思われる金属に熱が奪われるので、カセットコンロに鉄網の上でロー着作業しました。 あとはハンドリューターでマスターキーのキー溝をコピーするだけ。最終的にはマスターよりも滑らか刺さり、ドアやトランク、エンジン始動ができるチタンキー?が完成しました。鍵って消耗するんですね・・・
チタンではないチタンキーに泣かされ、チタンではないチタンキーを攻略しました。
ちなみに金属界で水銀は暴れん坊。常温でも一部の金属を溶かして「アマルガム」を形成します。この反応が1度始まると光の速さで何かをやらない限り反応を止められないので、水銀は飛行機に持ち込んじゃダメだと先日知りました。あと猛毒です!
Posted at 2019/12/01 04:07:28 | |
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NSX-GT | 日記