
映画「ストロベリーナイト」です。
「ストロベリーナイト」は本来は姫川シリーズの話の1つのタイトルに過ぎないので、TVシリーズ同様に「インビジブルレイン」のタイトルが出ます。
「赤い月」は「見えない雨」に変わったのか?
*以下ネタバレあり
インビジブルレインは、姫川の心の闇に向かい合う作品です。
従って姫川の単独捜査が多く、姫川班最後の事件!と言いながら、姫川班や日下、ガンテツの出番は少ないです。そのフォローの意味もあっての公開日に放送された「アフター・ザ・インビジブルレイン」なのかなと思っています。
「アフター・ザ・インビジブルレイン」は、菊田、葉山、姫川、日下&井岡、ガンテツ&倉田、を主役とした短編5作品。インビジブルレインでみんなバラバラになったので、それぞれのその後の事件を描く。各キャラが魅力的な作品なので、この短編集は映画以上に楽しめましたね。特に日下(遠藤憲一)&井岡(生瀬勝久)のはよかったな(´▽`)
さぁ映画について書きましょう。
冒頭に書いてますが姫川(竹内結子)の単独捜査から牧田(大沢たかお)と出会い、以降この二人がメインとなって話は進行していきます。
今回の犯行の動機として「心の闇」が描かれますが、それは単純に言ってしまうと「殺したい奴がいる。その動機となる地獄を見ている。」になります。それを思いのままに実行してしまうのがヤクザの牧田であり、逮捕という形で正義を貫くのが姫川です。
姫川は、その「心の闇」により、犯人の思考に同調し犯人を探し当てるのが捜査上は優れた能力なのですが、ガンテツに「人殺しの目をしている」と言われるように強い殺意を心に持っている、一歩間違えれば倉田(杉本哲太)にもなる危険性を孕んでいます。それこそが姫川の魅力なのですが。
姫川は過去にレイプされた経験より、それ以降男性を受け入れなかったのだと思います。
そして菊田(西島秀俊)の優しさは、彼女を救える物ではなかった。それは両親の優しさに対する反発と似ています。必要以上に気を使われると余計に傷つていてしまうんですね。
それが牧田はストレートに行動する。真っ直ぐに姫川の心に入ってくる。思うがままに暴力を振るい相手を殺す。そういう行動が衝撃と共にいつも自分が我慢していることを壊してくれそうで、だから惹かれる。そういう恋愛だったのだと思います。
牧田に抱かれることで、「赤い月」は「見えない雨」に変わったんじゃないでしょうか。
恋愛やセックスは新しい人と行うことで新しく書き換えられるものです。そんなに簡単に過去は消えませんが、その次がないと、すーっと最後の思い出が引きずられ、それに支配されます。だから牧田は姫川に必要だった。菊田ではなく。菊田が悲しすぎるけど。。。。。
それ以外にも「警察とは?」「正義とは?」という事も描かれててとても重要です。和田(三浦友和)と橋爪(渡辺いっけい)の最後の行動には心が震えましたね。警察が正義であるから姫川も信念を貫いて、殺人者にはならずに刑事として犯人を追えるのだと思います。
テレビシリーズのよさを活かしながら映画として一旦完結した「ストロベリーナイト」
原作は「ブルーマーダー」という最新刊が出てるので映画第二弾も期待したい!
もう
姫川玲子=竹内結子
であり
竹内結子=姫川玲子
ですもん。
このシリーズは「ガリレオ」みたいな感じで長く続けて欲しいです。
だって姫川の強い目が大好きですもん(*´∀`*)

ガンテツに言わせれば「人殺しの目」でしょうけど、私には「悪を強く憎む目」として写っています。
強大な悪意には、強大な覚悟を持って立ち向かわないと行けない、それを表してると思います。

今回のグッズに登場する「いちごのヘタを被ったドクロ」が気になるんですがw
Posted at 2013/01/29 02:33:53 | |
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