年賀状の内製にこだわる父

私の父はPCでの年賀状内製に固執しています。半年前よりは確実にアルツハイマーの度合いが進み、毎食後に服用する薬も言われなければ飲むのを忘れ、言われて飲んでも自分ではどれを飲んだのか認識が無く、前日の食事の内容も記憶にないのです。そして自分の周囲に(いつも居る)家族が見当たらないと探し回ったり。田中角栄が亡くなる少し前に、娘の田中真紀子がドライブに誘うと子供のようにはしゃいだ、という話を時々思い出す今日この頃です。

そして昨年出来たPCの操作も今年は出来ません。操作の手順を覚えられないのです。ですので「筆まめ」を使って名簿作成までは出来るものの、印刷原稿も作成できず、もちろん印刷も出来ません。枚数は140枚程度なので全部手書きが可能と思うのですが、そんな多い枚数は書けないと言い張り、印刷屋に頼んだほうがコストも安く手間も掛からないと言っても聞き入れません。で、結局自分では出来ず私がやるハメに陥るのですが、発売後10年経過したプリンタであるPM-3000Cなんてのを使っているので

・自動給紙がうまくいかない時があるので毎回給紙ボタンを押して位置確認
・インク切れで、かすれるのを発見する必要があるので1枚ずつ印刷して仕上がりを確認してまた印刷

という気長な作業をやりました。しかも名簿が出来ているものの本年に亡くなった方も数人いらして、その方を判別して印刷しないためにも1枚ずつ宛名を父に確認して印刷。宛名印刷だけで2.5H近くかかりました。その後に裏面を印刷するのですがこれも上記理由により一枚ずつ。1.5Hくらい印刷して残り40枚程度になったところで、ローラ?に付着したインクでハガキが汚れだしたので中断。あとは明日以降に印刷します。

どうみても損な作業なのですが、やりたくて仕方がないみたいなのでお付合い。これも親孝行なのかもしれません。そういえば小学校低学年の頃にプラモデルをねだって買ってもらっても自分で組立てられずに父にお願いしたこともあったっけ。こんなことを後日思い出すこともあるのかもしれない、と思いながら作業しています。