JI1Vのブログ一覧

本日、会社で日経産業新聞をみたら一面に「元ラリー王 EVも先導」という見出し。元ラリー王？と思って写真をみたら、富士重工で販促をやってた、というよりはスバルでラリーをやってた「もうひとり」の男、高岡祥郎さんじゃありませんか。STiが出来てそこに異動なさって、F-1を始めたけど途中でF-1を止めたときに退職なさって、その後は名前を聞くこともありませんでしたが、こんなことをやってらっしゃるんですね。
お嬢さんの高岡瑞穂さんもレースをやってらっしゃるようです。
そういえば大嶋さんの甥ッ子さんもレースやってたな。ラリーのほうが面白いと思うんだけどなぁ。

今週、NHK総合TVの深夜枠で「NHK 戦争証言プロジェクト」が放映されています。私は昨晩の
「中国雲南　玉砕・来なかった援軍　～福岡県・陸軍第56師団～」
「フィリピン・シブヤン海　戦艦武蔵の最期　～横須賀海兵団～」
および本日の
「人間魚雷　悲劇の作戦　～回天特別攻撃隊～」
を視聴しました。
いずれも該当する作戦の生き残りの方々の取材で構成されており、淡々とした流れでありながら、戦争の空しさ、悲惨さを見る者に感じさせる、素晴らしい出来。トピックスとしては

「中国雲南　玉砕・来なかった援軍　～福岡県・陸軍第56師団～」
=>孤島ではない大陸でも起きた「玉砕全滅」。優勢な敵軍に包囲された中、脱出を命ずれば守備兵1300人の多くが生還できた可能性があったのに3ヵ月後の応援部隊到着まで陣地死守を命ぜられ、3ヶ月を待たずに全滅。しかも実は援軍も考慮されていなかった....

「フィリピン・シブヤン海　戦艦武蔵の最期　～横須賀海兵団～」
=>主砲は、砲身内部の整備は人間が入って行うくらい巨大。巨艦なので転舵しても10秒くらい回頭しないし、回り始めると簡単に戻らないので敵弾回避が困難。艦対空射撃は、高速で飛ぶ飛行機に弾なんか当たるわけがない。対空戦闘用に追加された機銃は連装でなく単機銃で、射手の防弾用遮蔽もなく、敵機の第一波攻撃の後、既に射手がやられて撃てない。魚雷攻撃等での破孔からの浸水を食い止められるように防水区画が1000くらいあるが、当然そこにも人は居て。防水のため外側から施錠してあり、暑さ等で開けてほしいと中から電話が来るが命令により開けられず見殺しにしてしまった。沈没後にも「精神力があれば艦艇も航空機に邪魔されずに作戦遂行可能」と意見する参謀がおり、それがその後の大和沖縄特攻につながる。

「人間魚雷　悲劇の作戦　～回天特別攻撃隊～」
=>回天は大型潜水艦に搭載され作戦に出た。回天発進指示は潜水艦艦長に一任され、艦長は海軍上層部から「回天を航続距離10,000mの魚雷と思え」と言われたが、そうは割り切れない。
回天戦準備が下令され搭乗員は回天に乗り込んで発進命令を待ったものの、敵が遠ざかり命令解除になり母艦に戻るときは虚脱感がひどく、それを繰り返されると早く殺してくれ、という気分になる。自分の艇が故障してしまい、僚艇が目の前で発進していった際に最期の挨拶なのか、潜望鏡を左右に振ったのを未だ覚えている。そして予定襲撃時刻を越えて、おそらく艇内の酸素を使い切ったと思われる時刻に、命中ではない、おそらくは自爆と思われる爆発音を聞く。襲撃に失敗し戻るすべもなく太平洋の真ん中で自爆スイッチを押す戦友の気持ちはどうだったろうか。そして若い搭乗員を無駄死にさせた艦長は酒をあおり後悔。


といったところでした。特に印象に残ったのは、戦艦武蔵の元少年水兵が「我々は自分の任務を果たしただけです」という話、そして回天を搭載した潜水艦の乗組員で、回天発進直前まで連絡をとる電話係の「多くの搭乗員は『お世話になりました』と言い残して発進していった。最期のセリフを肉親に伝えたかっただろうに.....」というところです。

こんな力作をシリーズ化できるのは、さすがNHK。