HeyFM 78.0~♪
さて、夜も更けてまいりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
あなただけのアイドル、ベッキー木場です。
さて「中二病に効け」のコーナー、まだ・まだ・続きます。
稲毛のタンクさんからの質問。
「好きな子から、『勉強と両立できないから』と言われて
振られてしまいました。こんな理由ってあり?」
-ないです。
嘘ですね。
あ、君を傷つけないための嘘じゃないですよ
彼女が傷つかないための嘘です、ここ勘違いしない様に。
まあ、人生、こういう柔らかい嘘も必要なこともあるんです。
次の質問。成田のけんちゃんから。
「スポーツで発散すれば厭らしいモヤモヤは消えるって言うけど
本当ですか?」
-これも嘘です。
こんなことを言う人も、内心は嘘だと知ってます。
これが真実なら、運動選手はみんな聖人ですよ。
ま、欲情だろうと恋心だろうと、つのる思いは
別件でどうこうできるものじゃあ、ありませんからね。
―さて、それではここで曲にいきましょう。
Midnight Bankrobbersで、「ルルといた夏の日」
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―えー、曲を背景に、ここでお手紙を紹介しましょうかね。
匿名希望でラジオネーム、キアロさん。
「いつも楽しく聞いています」
あ、ありがとうございます。
「愛車のカプチーノが納車されて1周年ということもあり
また、もろもろ思うところもあって
房総半島を一周してきました」
お、いいですね。夏の海。曲にピッタリです。
「会社を休んで、家人にも言わず、いわば蒸発です。
日常から離れて、知らない人たちの日常に潜り込むのです。
半日わたしは、誰でもない人になるのです」
うーん、会社をさぼって。迷惑かけないならね、たまには
いいかもしれませんけども。
そういう気分ってありますからね。
「背徳のスリル、見つかりはしないかというサスペンス。
そしてマシンと人間という禁断の愛を描いた
まるで映画のような一日でした」
お、どこかで見た映画の予告編みたいですね。
じゃ、じっくり拝読しましょうか。
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早朝の高速を走る。
ちいさな山が見えてトンネルが続くと
とたんに非日常です。
たどり着いたパーキングで、一日の予定を立てる。
ほんとうにざっくり。
海沿いを走ろう。
岬や灯台を見てみよう。
海鮮丼を食べよう。
温泉に入ろう。
って感じ。時間はたくさんあるのですよ。
まずは、富浦の岬に行ってみよう。
ここは、20年以上まえ、トモダチと
その彼女たちと海水浴にきたときに
確か立ち寄ったはず。
クルマを停めて、歩く。
寂しげな道。こんなんだったかな。
確か、急な山道をくだると、人のいない岩場があって
そこが穴場だって言われて、一日泳いだ。
確かにいい海だった。あの日以来、よくあの海を想像した。
月夜の晩とか、嵐の夜とか、あの岩場はいまどんな感じだろう。
展望台から周囲を見る。
こんな展望台があったのか、そもそもこの岬だったのか
記憶があやふやだ。
でもきっとたぶんここなんだろう。
山道を下ればはっきりするけど、確かめに来たわけじゃない。
確かめなくっていいことなんて沢山ある。
次は、洲崎灯台にやってきた。
東京湾と太平洋の間みたいなところ。
細い階段をのぼり、小さな灯台をみる。
何ということもない。
千葉県らしい観光地。慎ましい。
大島って、意外と近いんだ、ってのが収穫。
フラワーロードを走る。
そこそこフラワーな感じで、快適。
そして野島崎灯台。
周囲は岩場で、散策ができる。
不意に裸婦像がある。
可否はともかく、出来不出来もともかく
なぜこういう裸婦像って
どれもスタイル悪いんでしょうね。
こじはる、とか篠田麻里子とか、いやAKBじゃなくても
いいんだけども、
スタイルいいコって一杯いるんだし
そういうの彫れよっていつも思う。
最南端なので、イスが置いてある。
最南端にいる三人組。
男女男なので、ドリカムだ。
いや、いまの人にとってドリカムは二人なのか。
昼食は、温泉も兼ねて鴨川へ。
高級車が並ぶ駐車場に入れる。
3800円を払うと、風呂にはいれて館内をうろつけて
2000円分の商品券(食事可)がついてくる。
ちょっと贅沢だけど、悩みどころだけど、これが正解。
風呂は素敵で、特に露天が良くて、しかも貸切。
平日の日中に風呂に入りに来るなんて
湯治の爺じゃないんだから、人気なんてない。
素っ裸で、初秋みたいな風が吹いたりして
殿様みたいな時間を過ごした。
食事もほぼ貸切。
美味しく頂く。何しろ平素の1週間分の昼食代をつぎ込んでるんだ。
デザートはバイキングで、食べ放題。
最近食に興味がないので、まあね、ってくらいしか
食べなかったけど、でも満足。
宿を離れ、太平洋側を北上する。
途中で見た海は、とてもキレイ。
大学生が何組か遊んでた。
海は青くて空も碧い。夏ですが、風は爽やかだ。
会社にいる時間に、会社じゃない所では
こんなふうに時間が流れてひとが過ごしてる。
しばらく遠目で水着の女の子を眺める。
美人か不美人かわからない距離。
その絶妙な距離感が重要。
ズームレンズなんていらないんだ。
心の目でズームして、きっと美人だと
脳の印画紙に焼き付ける。
今年は、いろんな海を見た。
工場のスキマの海。
リゾートな海。
生活の匂いが漂う漁港。
船で川を下った先の人口の海。
ひとりでみた海。
ふたりでみた海。
どれもきっと同じ塩分濃度なのに
みんな景色が違った。
海はいろいろだ。
走り続けていたら、いつもの海にたどり着いた。
日の出を見に来るところ。
初めてスプラウトで海に来たのもここだ。
とても寒い朝で、いろいろヤバイことを捨てに来た。
それが始まりだったけど、今日はおしまいなので
そのタイミングで夕日の海なんて、なんだか出来すぎだ。
波はザバザバ激しくて
赤いバケツは翻弄されていて
鳥は飛ぶ。
どれもこれも、なにか象徴しているように思えちゃうのは
まあ、今日に限っては仕方ないってことで。
夕日はもやっと沈んできて
でもあんまりダイナミックな風景にはならない。
まあ、物事の終わりはこんなもんだ。
スプラウトとの1年も終わる。
いろんなことがあり過ぎた。
想像もつかないことが起きすぎた。
でもそれも日常に戻る。
で、もうすぐ、まもなく、2周めが始まる。
なんだかいい区切りだ。
この海っペリから始めよう。
あの娘の手をとったみたいに
スプラウトのハンドルをにぎってみた。
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「― という一日でした。自分にとっては
とても必要な時間だったと思ってます」
うーん、キアロさん、なかなかにオセンチな
お手紙ありがとう。
そうか、会社をサボって…ねえ。
風邪とかなんとか嘘ついたんでしょうね。
ま、あれですね、たまには。うん、いいんじゃないかな。
さっきの「中二病」のコーナーでも言いましたけど
嘘はいけない、嘘はいけないんだけど
人生には優しい嘘も必要ですから。
自分にも他人にとっても。
それから、これも「中二病」の質問に答えましたけど
モヤモヤはね、他のことでは発散できません。
キアロさん、どうでしたか、発散できましたか。
できたような気がしただけでしょう。
もやもやは残ってるはずです。
つのる想いは、別件でどうこうできるもんじゃあ
ないんです。
時間が解決するのを待つか
痴呆になるのを待つか
新しい何かを見つけるか
それまで、どうか、もやもやしてください。
さ、ここで曲にいきましょう。
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♪ ルルといた夏の日 midnight bankrobbers
Posted at 2013/08/03 23:28:51 | |
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カプチーノ | 日記