2013年11月10日
休日の夜明け前。
雨降りではないけれど
海に出向くほどの天気でもない。
かといってろくな丘もない。
山は成田山くらいしかない。
さしたる河もない。
さて。
そうだ沼、行こう。
沼があるんだ、ここには。
全国でイチニを争う汚さだけど。
沼べりに行くと、そこには
海とは違う独特の生臭ささ。
行き止まりの水溜まりのニオイですね。
漁業関係者の小舟が浮かんでる。
こんな沼だけど、雑魚をとって
佃煮にして、寺の参道なんかで
お土産として売ってる。
生業としてる人がいるんだ。
人気はなくて、鳥と沼魚の気配だけがする。
天気の悪さがなんだか似合う。
もやっとした天気に、もやっとした水溜り。
今朝はだから、こんな感じの田舎道を
沼にそって走った。
地元のクルマが煽る、煽る。
悪いね。
あんたみたいに、この先のカーブに
だーれもいないなんて知らんからさ。
痴呆が進んだトメさんが
日課の散歩に出る時間じゃないか、とか
最近野球をはじめた孝くんが
自転車で朝練に向かうんじゃないか、とか
そんなふうに考えると
あんたみたいに馬鹿に飛ばせない。
印旛沼は、2つに分かれていて
北側のほとりに着いた。
あらら、いつの間にか秋も終わりですよ。
めっきり冬の景色ですよ。
思えば、海には冬と夏しかなくて
秋と春はよくわからない。
たまに違うところを走るのは
だからいいもんだ。
海みたいに解放されてなくて
淀んで澱みたいで
生活の臭いが漂ってて
ドラマチックなことなんかない。
地味な沼に、ちょっとグッときた。
また来ようっと。
ひとりで来るのが愉しいところだ。
ひとりでないと愉しくないところだ。
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♪ 泥沼に浮かぶ花 清春
Posted at 2013/11/10 16:35:45 | |
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