おお、いい月。
それじゃ、月を撮りに行きましょう。
で、真夜中、3時前に家を出た。
太平洋か東京湾か迷ったけど
月が沈む様を見てみたかったので
東京湾に。
いつもの工場地帯の脇。
いや、こっちのほうが人気(ひとけ)があるんですよ。
夜釣りのひとがいる。
真夜中の海は不気味ですから。
それでも人はまばら。
ひとり、防風松の林を抜けて
小さな工場の脇を歩く。
わたしの愛用の単焦点レンズは
オールドレンズみたいな味がウリなので
光源を撮ると、もやりと光が揺れる。
だから、ほんとは月を撮るのは
キレっキレの最新レンズが良いんだろうけど
まあいいや。
そういうのは、誰かよその人が撮ってくれる。
真っ暗け。
月のあかりと、遠くの工場の灯り。
公園の街灯が少し。
何かの気配がして、なんども
なんども後ろを振り返りながら撮りました。
少し歩くと、明るい所にでた。
夜釣りをする人たちがチラホラ。
みんな柵を乗り越えて
波打ち際のほんの少しの岩場で
釣りをしている。
これは脇差しカメラ(GR Digital Ⅳ)の絵。
夕日みたいに沈む月を眺める。
じわりと沈んでいく。
月が沈むのを見るのは初めてだ。
橋の向こうは、釣り用の桟橋。
朝にならないと営業しないので
夜中は渡れない。
あそこに行ったらきっとスゴイ絵が撮れるのにね。
ロシア人の肌みたいな色をしていた月が
沈みかけると赤くなる。
こんなに赤くなるんだ。
望遠で撮ったらさぞ。
でも、いいや。
そんなのもきっと他所の人が撮る。
自分の好きな機材で
それで撮れる写真を撮ればいいのです。
月の赤みは増していって
同時にどす黒くなる。
闇にまぎれてく。
こうやって沈むのか。
赤色巨星みたいだ。
死んでいく星みたいだ。
カプチーノを停めたところまで歩く。
さっききた道を戻る。
しらじらと夜が明ける。
もう、後ろに誰かの気配はありません。
月が沈んだり
日が昇ったり
夕日が沈んだりすると
帰るタイミングだって思う。
だから、夜の真ん中らへんだけ
撮影に出かけたとしても
帰るタイミングが掴めなくて
なんだか困りそうな気がする。
そうそう、カメラバッグを新調したんですよ。
今夜はだから、本格デビュー戦。
今までのも同じメーカーのやつだったけど
いい加減ヘタったし、ちょっと手狭なので
気持ち大きめのものを買った。
中が赤いと、諸々よく見えて助かるんです。
腹黒いと色々見えないのと一緒。
今季の、冬期用運転グローブも投入しました。
デザイン悪いけど、使い勝手はいいです。
撮影にも使えたしね。
てな文章を書いてたら
窓の外に月が昇った。
なんつーか
行きの電車で乗り合わせたひとに
帰りの電車でも会った気分。
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♪ 満月小唄 たま
Posted at 2013/11/17 17:24:55 | |
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