
アメリカ大統領選はトランプ氏の勝利で幕を閉じた裏で、トヨタ、ダイハツ、スバルのトヨタ連合軍から打倒スズキ・ソリオとも言える両側スライドドアを備えるトールBOXタイプのクルマが発表された。
各社の名前は、トヨタが『ルーミー』と『タンク』、ダイハツが『トール』、スバルが『ジャスティー』と言う「往年の名車の名」を復活させて与え、生産は全てダイハツが行う。
ところがこのクルマ、とんだ曲者で…出自も然ることながら、今までのトヨタの悪しきエッセンスをふんだんに含んだ「コストダウン」の塊の様なクルマ。
「あえて言おう、ソリオの劣化版であると!」
ギレン閣下もたいそうご立腹のご様子。では、どこがスズキ・ソリオの劣化版なのか?じっくりと比較を交えて確認していきたいと思う。
【基本形態】

コチラの「如何にも偉そうな下品な顔つき」が採用されるのは…
トヨタ・ルーミー/ルーミーカスタム(トヨタ店、カローラ店)、ダイハツ・トールカスタム、スバル・ジャスティー

もう一つの「あっさり風味の顔つき」が採用されるのは…
トヨタ・タンク/タンクカスタム(トヨペット店、ネッツ店)、ダイハツ・トール、スバル・ジャスティーカスタム
【サイズ/価格】
全長3700(3725)×全幅1670×全高1735mmと、ソリオの方が45mm狭いが殆ど同じと言っても良いが、問題なのは車重が1080~1100kgと重く、新世代シャシを採用して全グレード(4WDも含む)で1トンを切っているソリオが「いかに軽い」かが判る。
価格帯はトヨタとダイハツが146万3400円~200万8800円。スバル・ジャスティはグレード数が少なく、価格帯は152万8200円~207万1440円なので、ソリオとほぼ同じ。

コチラが今回、パクられたスズキ・ソリオ/ソリオバンディット
ご存知の方も居ると思うが…ソリオは、タントやN-BOXと言った軽自動車で絶大な人気を誇るトールBOX型を普通車のサイズにしたクルマで、両側電動スライドドアを備え、広さも圧倒的なのでスズキの看板商品とも言えるクルマ。
【室内】

コックピットは、ソリオではセンターメーターが採用されてコレが不評らしいので、オーソドックスな普通のメーターパネルとし、上級のカスタムではパネルの縁にステッチを入れて良い感を出し、パッと見もソリオより上質に見える様なデザインとなっている。
因みに、3車ともハンドルのエンブレムが違うだけで、ソレ以外は基本的に同じデザインである。

ソリオに対して数少ないアドバンテージは、真ん中の乗員用にヘッドレストがある事とラゲッジスペースで、ソリオでは26インチの自転車が一台しか積めないの対し、この新型車では二台積めるとの事。
【パワートレーン】

エンジンで注目なのは98ps/14.3kgmというスペックを誇る1.0L 3気筒ターボの1KR-FE DVVTで、1.5Lクラスの最大トルクを発揮する。そのほか69ps/9.4kgfmの1.0L 3気筒NAエンジンも設定し、気になる燃費は2WD車が24.6km/L、4WD車は22.0km/L。1.0Lのターボ車は21.8km/Lを達成。
対する、ソリオは全車によりハイパワーな1.2L 直4のNAエンジンを搭載し、量販グレードに搭載されているマイルドハイブリッド(Sエネチャージ)が27.8km/L(FF)で、廉価なグレードにのみ搭載される1.2Lのガソリンが24.8km/L(FF)である。
つまり、この新型車は「後出し」でありながら…車重は100kg重く、パワーも燃費でもソリオに負けている。
【安全面】

更に自動ブレーキの性能面でも、ソリオはDCBS(デュアルカメラブレーキサポート)と呼ばれるスバルのアイサイトの機能ダウン版が装着されて時速50km/hでも止まれる『クラス最強性能』なのに対して、コチラはダイハツの『スマアシ2』と呼ばれる他車の二周遅れの時速30km/hすら止まらないアホみたいなシステムが装着されると言うマヌケさ。
せっかく仲間にトヨタやスバルが居るのだから…最強の『アイサイト』を積んだり、割と優秀なトヨタの『セーフティ・センスC』を装着しようとは考えなかったのか?
【最後に】

トヨタが好調な売れ行きを誇るスズキ・ソリオを横目に、コレを「潰そう」とパクって来たのは良いが…得意な『後出しジャンケン』で「商品の魅力で負ける」と言う無様な結果となっている様だが、一応、過去にホンダ・ストリームをパクって『ウィッシュ』を投入し、圧倒的なトヨタの販売力にモノを言わせて「潰した」という輝かしい実績あるから予断は許されない。
しかし、ソリオには実は強力な隠し球が用意されていて、いよいよ一ヶ月後くらいに「モーターのみの力」で走り出せ、他社ハイブリッドと同等の33~35km/L程度の燃費性能を誇ると言われる
『ストロングハイブリッド』が追加されて更に引き離しにかかれるので、スズキにはこんな『パクリ商法』に負けずに頑張っていただきたい。
ブログ一覧 | クルマ
Posted at
2016/11/13 13:19:28