こんばんは!
今回はピストンとコネクティングロッドの
組み付けをします。
ピストンとコネクティングロッドを合体させる前に
色々と検査があります。
結構手間ですが重要な部分なのでしっかり
やりたいと思います。
まずはじめにピストンリング各種の検査です。
シックネスゲージを用意します。
これがNo1リング一番上にくるピストンリングです。
リング上面には「T」と「50」と書かれてますが
これが識別マークになります。
識別マークを上にして組み付けます。
逆に組むと最悪シリンダーに傷がつきます。
Tはリケン製という意味です。
50はオーバーサイズを表しているんでしょうか
説明はありませんでした。

シックネスゲージを使用してピストンリングNo1No2オイルリングと
リングすき間を全周にわたって測定します。
基準値(リケン製)
T 0.04~0.08㎜結果
T2 0.03~0.07㎜
オイルリング0.03~0.11㎜
結果
ピストン1 Tは0.04㎜ T2は0.04㎜ オイルは0.07㎜
ピストン2 Tは0.04㎜ T2は0.03㎜ オイルは0.07㎜
ピストン3 Tは0.04㎜ T2は0.03㎜ オイルは0.07㎜
ピストン4 Tは0.05㎜ T2は0.03㎜ オイルは0.06~0.07㎜
合格ですね。
次はピストンリング合口測定です。
ピストンリングをシリンダーにはめ込みピストンで押し込みます。
シリンダー上面から約8㎝ピストンを押し込み、
合口を測定します。
基準値(リケン製)
T 0.28~0.44㎜ 限度0.95㎜
オイルリング 0.13~0.49㎜ 限度1.0㎜
結果
シリンダー1 Tは0.44㎜ T2は0.8㎜ オイルは0.4㎜
シリンダー2 Tは0.44㎜ T2は0.74㎜ オイルは0.35㎜
シリンダー3 Tは0.44㎜ T2は0.8㎜ オイルは0.35㎜
シリンダー4 Tは0.44㎜ T2は0.8㎜ オイルは0.35㎜
T2は全て基準から外れてますが限度内なので良しとします。
これからピストンとコンロッドの組み付けをしますが、
まずピストンにスナップリングを取り付けます。
ピストン上面の矢印が向いてる方に取り付けます。
修理書通りにすれば簡単にはまります。
ホットプレートを温めキッチンシートをひきピストンを温めます。
冷えた状態ではピストンピンが入らないので温めます。
修理書では80度と書いてありますがホットプレートでは80度は設定できないので
保温で温めました。(だんだんお好み焼きの臭いがしてきました笑)
温めている間にピストンピンとコンロッドのブッシュに
オイルを塗布します。
温まったピストンにピストンピンをゆっくり挿入します。
続けてコネクティングロッドも装着します。
コネクティングロッドには方向マークが付いてるので
ピストンの方向と合わせて装着します。
装着完了です。
スナップリングを装着して完成です。
ピストンリング各種の取り付けです。
ピストンリングエキスパンダーを使用して取り付けます。
リングのマークに注意してください。マークを下向きに付けると
ブローします。
まずオイルリングです。オイルリングは手で付けれます。
その次はピストンリングNo2です
最後にピストンリングNo1です。
間違っても上から装着しないように。
全部付け終りました。
次はメタルの装着です。
メタルに関しての注意点ですが、AE111からはコネクティングロッド
にはオイル穴が廃止されました。なので写真のメタルはオイル穴が
ありますが、これはAE101のTRD製メタルです。TRDに問い合わせた
ところオイル穴が廃止されたAE111でも何の問題もなく使用できると
聞きました。一安心です。
メタルが接するとこはしっかり脱脂をします。
同じようにキャップにもメタルを装着します。
これで完成です。
Posted at 2013/12/24 23:41:04 | |
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