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この段階で、ボンネットはiDingオリジナルカーボンにする事になっていたので破棄。

それ以外のパーツは、面倒だけれど全て一つずつ取り外して表面も内側も全て下地処理をして塗り直していく!!

この作業に要する手間と根気には恐れ入る。しかし、そうして組付けたボディを匠が見てしばしば微妙な色ずれを看破し、駄目だしをしてしまうのだ!!

事実、僕のSⅢも納車⇔やり直しが2度ほど繰り返されて漸く匠承認が出たのは、すでに、作業開始から2ヶ月を経過した時点だった!!

この拘りこそがプロだねと勉強させられる一面だね★

ぜ～んぶ剥いてしまうと流石にドイツ品!?
ボディそのものには錆びも無くいたって綺麗な状態だし、しばしば悪さをするサンルーフも無いので天井もOK。

それにこの剥き剥きでボディ修復歴も無いことが判明!　それだけでもとても良いニュースだった。


ボディ塗装を剥がして、表面を磨き直し、下地処理をして、塗装を重ねるという完全な職人技の領域が、ここから一月半ほど続いたのだった★

やっと見つけた「サンルーフレス」の個体だけれど18年間もの間、紫外線と風雨に晒されたボディの表面は、崩れそうな鉄橋とイメージが重なってしまう。

今回は「コンプリート」の作成が大目標だから、迷う事無くボディのリフレッシュに取り掛かる。


まずは身包みを剥がして身体検査をして、塗装を下地からやり直すプロセスがスタートした★

外観と機関がトホホなら、当然、内装も同じようなもの。

オリジナル状態が維持されているとう表現は、超ポジティブシンキングによるもので、実際はガラス、ダッシュ、カーペット、内張り等の寿命が尽きているにもかかわらずそのもまま『放置』されていたというのが真っ当な言い方が妥当。

この時点で、リプロデュースの範囲がEG、駆動系、足回りなどの機能部分以外にも及んで、全部ややり変えることが必用だな～と諦めと覚悟を決めつつあった。

何せ、この車、僕が駆け出しサラリーマンの頃の憧れの車。
おまけに当時の会社に勤め普通に仕事をしていたのでは、800万近かったこの車を一生買えない!!という大変な事実を知らせ、その後の選択に大きな影響を与えてくれたありがたい存在なのだ。

やるからには、中途半端の状態では手元に置いておきたくない!!　という変なアンビシャスがこの後、大々的レストアに繋がることになるのだった・・・・・

匠から、まずは現況をレビューしておこう！という提案で我家に一月程、ほぼ購入状態でままで居た30M3。

ヘッド周りをいじられて社外マフラーが付いたこのEG、凡そつまらなくて野蛮なものだった。社外マフラーの煩いだけの音、低回転でまるで眠っているような回り方、大きな振動・・・・かなりの悲観論に支配された1ヶ月。

更に、いよいよiDingに預けるというとある6月の暑い日、エアコンをオンにしたところエンストの連続・・・・どうやらオルタネーターも怪しいようだ。

これ、本当にSⅢになるのか？という不思議な感覚を持ちながらの引渡しとなった。