2020年07月08日
皆さんに折に触れ、ご紹介させて頂いてます、ねこざんまいさんの譲渡会ですが、譲渡会について改めてご説明です。
ねこざんまいとは
私たちは、避妊去勢手術がされていない「飼い主のいない猫」に手術を行い、地域に戻す『地域猫活動(TNR)』を行う個人ボランティアの集まりで、活動を通して保護が必要となった猫の新しい家族探しも行っています。
保護が必要と思われる猫とは、病気・怪我・子猫・捨て猫等で、環境省統計資料によると、平成27年度における殺処分数は「67,091頭」、うち子猫は「44,068頭」と殺処分される猫の実に6割が子猫という現状です。個人での募集活動と比べて多くの方に猫たちを周知でき、家族を探す猫たちにとって出会いの機会も増えるため、志し同じ仲間と共同で譲渡会を開催しています。
過酷な外の生活を強いられる猫が1頭でも減るように...。
そして、優しい家族の下で1頭でも幸せになれますように...。
1日でも早く殺処分ゼロの世の中になりますように...。
そのような願いを持った個人ボランティアが集まり『ねこざんまい』を作りました。
私たちの活動は、里親希望してくださる方がいらっしゃるから継続していくことができます。1頭でも幸せにしてあげたいと思う方が居なければ、私たちは沢山の猫達を保護することもできません。 私たちの活動はたくさんの方に支えられています。その感謝の気持ちを忘れることなく、これからも猫たちの為に活動していきます。
つまりNPO団体とか言う訳では無く、個人個人が保護した猫ちゃんをケア、治療等を施し、自宅、若しくは預かりさん宅等でお嫁入りの準備期間を経て、譲渡会を猫ちゃんの終の住処を探す手段として、代表者を中心として集まった、個人ボランティアさん(保護主とねこざんまいでは呼んでいます。)の集まりだと言う訳です。
譲渡にあたっての8つのお約束
『ねこざんまい』では全ての保護主に共通して、里親さまに守っていただく8つのお約束を設けさせていただいております。ご来場前にお読み頂き、ご理解頂けますようお願い申し上げます。なお、この他の細かい条件などは保護主により異なりますので直接会場にてお話しください。
なお、恐れ入りますが、
・学生の方 ・一人暮し、同棲中の方 ・子猫、若猫をご希望の60歳以上のみのご家庭
・下記の共通条件にご納得いただけない方
は原則お断りさせて頂いておりますのでご了承ください。
また費用につきましては「7. 医療費等のご負担」並びに譲渡の流れをご覧ください。
1. 最後まで一緒に暮らすこと
終生飼育
『終生飼育』は動物を迎える(飼う)方には、当たり前の事と思われるでしょう。しかし私たちの保護する猫たちの中には明らかに飼われていたと思われるとても人に馴れている猫たちもいます。
「こんなに大きくなると思っていなかったから」「病気になったから」「引越し先がペット不可だから」「結婚し子供が生まれるから」「猫(犬)アレルギーになったから」「飼い猫が子猫を産み、育てられないから」など人間の勝手な理由により動物愛護センター(殺処分場)に持ち込まれてる猫や外へ捨てられる猫が後を絶ちません。
猫も人と同じく心があります。家族を1番に信頼している猫たちを裏切る事がないよう最期の時を迎える日にはご家族の皆様で見守ってください。
2. 室内で飼うこと
完全室内飼い
猫ちゃんを家の中に閉じ込めるのは何だかかわいそうと思われる方もいらっしゃると思います。 しかし、お外は危険がいっぱいです。
・外に出たけど帰れなくなった
・猫嫌いの人に捕まり処分された
・病気感染のリスク
・お外の猫とケンカしてケガをした
・捨て猫と間違われて連れて行かれた
・有害なものを食べて中毒を起こした 等。
でも1番の不幸は交通事故による不慮の死です。交通事故にあった子の亡骸を見つけたことがあります。その子の首には首輪がついていました。外にさえ出なければ、こんな形で命が終わることもなかったのに…。
また最近では、動物虐待のニュースを目にしますが、虐待犯は人に馴れた猫を選びます。もし、あなたの家族の一員である猫ちゃんが捕まってしまったら…。外の自由な生活は、死と隣り合わせです。
里親様が家族となった猫たちと幸せに過ごしていただけるよう『ねこざんまい』では、完全室内飼いをお願いしております。(ベランダやお散歩、猫同行の旅行も禁止させて頂いております。)
3. 脱走防止対策をすること
脱走防止対策
完全室内飼いにしていても、猫ちゃんがある日突然脱走をしてしまったということがあります。「いつも平気だったのに」「前の子はしたことないのに」「うちはめったに窓は開けないから」
などの理由から脱走防止対策をしていないご家庭から脱走し、行方不明になった猫たちがいっぱいいます。「迷い猫」で検索してみると、沢山の方が脱走してしまった猫たちを探しているのがわかります。しかし、脱走してしまった猫を見つけ、再び保護するのはとても大変なことです。『ねこざんまい』では、そのようなことがないように、最初から安心できる環境作りにご協力頂いております。
ぜひ「猫 脱走防止」などのキーワードで検索してみてください。通販で買えるものもありますし、100円ショップやホームセンターなどで材料を揃えて、安価に手作りするアイディアなどがたくさん見られると思います。
4. 去勢・避妊手術をすること
去勢・避妊手術
雌猫は1年に2~3回出産が可能で、1回の出産で平均5頭の子猫を産むと言われています。雌猫には避妊手術を、雄猫には去勢手術をしなければその数は爆発的に増えていってしまいます。
保護主ならびに猫のボランティアは、これ以上不幸な猫を増やさないようTNR活動をしています。
・去勢手術のメリット
前立腺の病気、精巣や肛門周辺の腫瘍などの予防になります。性的な欲求不満から来るストレスからも開放され、それに起因する問題行動も予防できると言われています。マーキングや大きな鳴き声、他の猫ちゃんへの攻撃も軽減され、結果的に長生きに繋がります。
・避妊手術のメリット
望まない妊娠を確実に避けることができます。雄と同様に性的な欲求不満から来るストレスからも開放され、それに起因する問題行動も予防できると言われています。また子宮の病気や乳がんの予防になります。避妊の時期が6ヶ月齢以下の場合、乳腺腫瘍の発生リスクは91%も減少します。12ヶ月齢以下の場合でも86%減少します。
上記の理由から避妊・去勢手術を譲渡の条件とさせて頂いております。
5. 署名と身分証の提示
署名と身分証
本来であれば、里親様と保護主の信頼関係のみで譲渡出来る事を私たちも理想としています。しかし、とても残念なことですが、ニュースでもよく目にするように動物の虐待が増えています。
里親として手を挙げてくださる方たちの中には、家族のいない猫たちを1頭でも多く幸せにしてあげたいと思う多くの心優しい方がいらっしゃる一方で、そうではない通称里親詐欺(虐待、実験動物などの目的)がいます。里親詐欺の特徴は、譲渡申し込みの際に「友人の代理で譲ってほしい等と里親になる者の特定を避ける」「偽の住所を申告してくる」「猫ちゃんの受け渡しに自宅以外の場所を指定してくる」などがあります。他にも巧妙な手口で実際の身分を明かすことなく猫ちゃんたちをだまし取ろうとしてきますが、少なくとも身分証明書の提示や契約書の署名を規定とすることによって、安易に譲渡希望をしてくる里親詐欺を遠ざけることはできます。わたしたちは心無い一部の人間に幸せになれる猫たちを譲渡することがないよう、ご本人確認書類(免許証、健康保険証など)のご提示と契約書への署名をお願いしております。猫たちを幸せにしたいと思う里親様には、大変無礼なお願いですが、ご理解・ご協力の程よろしくお願い致します。
6. 定期報告
定期報告
保護主は、譲渡後も猫たちを決して忘れることはありません。保護した日から譲渡会に参加できるようになるまで、一生懸命にお世話してきた子たちの幸せをいつまでも想っています。
里親になられた皆様には、新しく家族の一員になった猫たちの様子について写真と共にご報告をお願いしております。
お届け直後は「ごはんを食べません」「トイレをしてないです」「寂しいのか鳴いています」「ベッドの下に潜って隠れています」「シャーと威嚇されてしまいました」等、様々な問題が出ることは普通です。猫ちゃんは環境の変化をもっとも嫌う生き物だからです。そこで里親さまからご報告いただいた内容により、保護主からアドバイスをさせて頂きます。 それぞれの猫たちにたくさんの思い出があります。 里親様から送られてくる幸せな姿を見る事が、この活動の活力・励みになっております。 譲渡が終わったら終わりではなく、猫たちが最期を迎える時まで保護主はアドバイザーとして里親様をサポートさせて頂きます。なお、ご相談等がございましたら、遠慮なくご連絡下さい。
7. 医療費等のご負担
医療費のご負担
『ねこざんまい』では、猫たちの医療費の一部を里親様にご負担頂いております。医療費の一部とは、皆様が外で猫たちを見つけ、お家に迎え入れる場合、必ず行う医療処置の費用となります。
『ねこざんまい』では、保護主によってかかりつけの病院がそれぞれ異なり、費用面も異なっておりますが、全て一律に設定させて頂いております。 また、医療費の他に、お届け・譲渡の際にかかる交通費実費、および協力金5,000円をご負担頂いております。 皆さまにご負担頂きました協力金を会場レンタル、ケージ等の備品、ペットシーツなどの消耗品などに活用させて頂き、猫たちとの出会いの場『譲渡会』を開催しております。里親様のご協力に心より感謝申し上げます。
皆様の温かいお気持ちで『ねこざんまい譲渡会』は開催していくことができ、たくさんの猫たちが幸せになれると思っております。ご負担いただく里親の皆様には大変申し訳ございませんが、ご理解・ご協力の程よろしくお願い致します。
8. 子猫支援金のお願い
子猫支援金
私たちが保護するほとんどの子猫たちは、かなり悪い健康状態で保護されます。譲渡会に参加できるレベルの健康状態にさせるまでに沢山の治療や栄養を与えなければなりません。
その為、全て自費で活動している私たちは、金銭的問題により1日でも早く保護してあげたい気持ちを抑えながら治療ができる状態になるまで子猫たちに保護を待ってもらっています。治療が遅れ、取り返しのつかないことがないように、『ねこざんまい』では6ヶ月未満の子猫の里親様に次の治療や保護を待っている子猫へのご支援をお願いしております。(1頭につき5,000円です。)子猫支援金は、子猫の治療費や高栄養のフードへ活用させて頂くため、里親様の家族となる子猫たちの保護主へ直接寄付されます。保護を待っている子猫たちの為にご協力よろしくお願い致します。
以上の8つのお約束があります。
どれか一つとして欠けていても、猫ちゃんの譲渡はなされません。
終の住処を探している猫ちゃん。
それに対してペットでは無く、自分の家族の一員を探している方々。
ペットショップだと高いし、元は野良猫とかだから安いし、暇だからチョイと見に行くか?、みたいな安易なノリなら、譲渡会参加は見送るべきですね。
あくまでも保護主も、参加される方も、皆が真剣に、そして愉しく、猫ちゃんとの出逢いをされる場なんです。
この点をご理解願って、是非是非参加されてみて下さい。
Posted at 2020/07/08 19:51:25 | |
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