
製造業が軒並みアジア圏にて後塵を拝するなか
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「2013年はモンスターサービスに並ぶ」--LINEで世界に攻勢かけるNHN Japan
藤井涼 (編集部) 2013/01/02 10:00
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1月にネイバージャパン、ライブドアと経営統合し、主力サービスである「LINE」は世界8500万ユーザー(2012年12月12日時点)を突破、「NAVER まとめ」も2011年と比較してPVが約5倍、訪問者数が約2.5倍(10月時点)に成長するなど、2012年はまさに飛躍の年となったNHN Japan。
特にLINEについては、2012年の2月以降、5週間1000万人以上のペースでユーザー数が増加。また7月にはプラットフォーム化を宣言し、11月にはO2O戦略を打ち出すなど、他社を寄せつけないスピードで新施策を展開している。目標であった1億ユーザー達成も間近となったが、2013年はいかにしてさらなる成長を目指すのか。NHN Japan代表取締役社長の森川亮氏と、同執行役員の舛田淳氏に、同社の今後について聞いた。
NHN Japan代表取締役社長の森川亮氏(右)と同執行役員の舛田淳氏(左)
――「LINE」の最新のユーザー数を教えて下さい。
舛田氏:12月25日時点で9000万人を超えています。2012年内の1億ユーザー達成を掲げていたのですが、1月中には間違いなく超えると思います。
――日本と海外のユーザー比率は?また世界で特に成長しているエリアはありますか。
舛田氏:ユーザー比率はこれまでと同様に世界が6割、日本が4割です。伸びているエリアについては、これまでトップシェアだったところはさらに強固になり、これまでセカンドだったところはトップシェアに近づいているという状況です。新しい動きとしてはスペインとスペイン語を使う南米の国々が軒並み急上昇している状況なのですが、この状態が1カ月以上続いていますので、ある種成長フェーズに入ったかなと思っています。
――2012年はユーザーが急増しましたが、実際のアクティブ率どれほどなのでしょうか。
舛田氏:最新のデータですと、月間のアクティブ率が86.1%(2012年8月実績:当時は約5800万人)、デイリーでのアクティブ率が65%(2012年10月実績:当時は約7100万人)を超えています。LINEでは電話番号を認証キーにすることで、アプリをインストールするとすでに友達がいるという状況から利用できますので、すぐにコミュニケーションがとれます。そのため、ユーザー数が拡大しても高いアベレージが維持できているということですね。
――12月7日に三陸沖で発生した大規模地震では、LINEのメッセージの送受信量が2倍になったそうですが、これは一部のユーザーにとってLINEはインフラとして機能しているということでしょうか。
舛田氏:こういった災害時などにLINEをコミュニケーションの選択肢の1つに考えていただけるようになってきたんだなと強く感じました。もともとLINEは東日本大震災がきっかけで生まれたサービスでもあるので、災害時に活用していただきたいと思っていましたし、緊急時でも安定的に使っていただけるよう準備していました。それによって、トラフィックが2倍になっても問題なく使える状態だったのだと思います。
――7月にはLINEのプラットフォーム化が発表され、「LINE GAME」や「LINE Tools」など、さまざまな周辺サービスも次々とリリースされています。
2012年7月にLINEのプラットフォーム化を発表
舛田氏:最近は、LINEと連携すればすべてヒットするとか、ユーザーを獲得できると言っていただくこともあるのですが、やはり品質の低いサービスやきちんとテストされていないサービスというのは、既存のユーザーのアクティブ率を下げてしまうと思っています。ですので、我々は大胆に進めているようで、1つ1つしっかりテストしています。
たとえばLINE Tools(LINEのキャラクターが登場するミニツールアプリ)はLINEとの連携機能はありませんが、ただのツールでどれくらいユーザーに受けるのかをテストし、ヒットすればその次の展開もあると思います。まずはすべて小さくスタートし、ユーザーの反応を見ながら次の大きなカードを切るための準備をしているという状況です。
――NHN Japanではハンゲームも提供していますが、「LINE GAME」とはどのように区別しているのでしょうか。
森川氏氏:いまは組織的にもLINE用にゲームを提供する部署と、PCゲームの部署で分かれていまして、LINEの部署に関しては、よりリアルグラフを生かしたゲームを作ったり集めていくということに集中しています。やはりプラットフォームの特性に合わせて作っていくことが非常に大事だと思っていまして、PCはコアなゲーマーによりフォーカスしていくと。一方でLINEはゲームをやったことのない人も含めて友人と一緒に楽しむ価値を提供するということです。
――ちなみに最もヒットしているゲームタイトルは何でしょうか。
「LINE POP」
森川氏:やはり「LINE POP」(LINEの友人と得点を競えるパズルゲーム)ですね。結構ハマっているタレントの方も多いみたいです。
――スタンプやゲーム内アイテムなど課金による収益についてはいかがでしょうか。
森川氏:収益については公開していないのですが、いまのところ収益はそこまで重視していません。まずはユーザー規模をさらに増やそうというところです。
――プラットフォームの成長を優先するということでしょうか。
森川氏:そうですね。デジタルコンテンツの領域など、まだやりきれていないところもありますので。一方で、オフラインとの連携という意味でようやく「LINE@」(月額5250円で利用できる中小企業向けのアカウント)も本格的にはじまりました。
――「LINE@」の利用状況について教えて下さい。
舛田氏:まだ宣伝らしい宣伝はしていないのですが、すでに飲食店や公共団体、また新日本プロレスなどメジャーなスポーツ団体などにも早々にご利用いただいています。特に最近はファッション系のブランドで活用していただいています。すでに登録ユーザーが4000人を超えるアカウントなども出てきていますね。
「LINE@」の利用イメージ
――具体的にはどのような情報を発信しているのでしょうか。
舛田氏:まだまだこれからというところが多いのですが、たとえば「お正月セールをやります」だとか、店舗自体の情報よりも実際に店舗に行かないと分からないような情報をLINE@を使って配信していただいていますね。
――企業向けの公式アカウントはかなり引き合いがあるそうですが、今後LINEを法人向けにOEM提供などする可能性はありますか。
舛田氏:問い合わせもありますが、すべてお断りしています。ビジネス上のコミュニケーションでご利用いただいていることもあるようですが、あれも基本的には一般ユーザーと同様に個々人で利用規約に同意いただいて使っているので、法人向けに別のメニューやシステムを提供するということはないですね。
――2012年の後半からは「comm」や「カカオトーク」などの競合アプリも次々と登場しています。最近では、メッセージは「LINE」、通話は「comm」といった使い分けをしているユーザーもいるようですが。
10月にはDeNAが高品質を売りにした無料通話アプリ「comm」をリリース
舛田氏:当然、個々人で使い分けることはあると思うのですが、こういったツールは最終的に友達がどのアプリを使っているのかで判断されていると思います。我々としてはトップシェアであるリーダーとしての責任を持ちながら、メッセンジャーがどうあるべきなのか、ユーザーにどのような体験を与えればいいのかということを考えながら邁進していくだけですね。よく社内でも言っているのですが、あまり競合を意識してしまうと、本来そのサービスが与えるべき価値や体験からズレてしまうと思っています。そこは我々もすごく気をつけないといけないと思っているところですね。
――2012年2月のインタビューの際に「桜の咲く頃にビデオ通話機能を提供したい」と話していましたが、2012年中にはリリースされませんでした。
舛田氏:いつ出そうかなと思っていますが、また桜の咲く頃になるかもしれません(笑)。というのも、実際のところユーザーのニーズがあるのかを見極めているところです。まずLINEはテキストベースのコミュニケーションがメインであるということと、ユーザーの利用動向を見ていても、最近は音声通話で話さないといけないシチュエーションがそこまで多くないという現状があります。ただし我々はスマートフォンでのコミュニケーションをすべて補完したいと思っていますので、通話だけでなく動画の部分についても提供していきたいと思っています。
――最近はユーザー数の拡大にともなう犯罪行為などを懸念する声もあります。
舛田氏:特に問題視されているのがIDの交換だと思うのですが、先日我々も未成年を守るという方針を明確に発表しました。ID検索ができないというのはSNSにとっては致命的なのですが、ここは一歩踏み込みましょうということで、まずはKDDIから18歳未満はIDを検索できず、検索されないようにする措置をとりました。これは他のキャリアでも準備ができ次第適用します。またLINEの友達を募集する掲示板が、一部の悪意を持ったユーザーがいる場所になっていますので、そこについても強力に対応を進めています。LINEの商標権侵害も含めて、サービスの停止や見直しを図ってもらっていまして、こちらも非常に効果が出はじめていますね。
――今後の海外戦略についてはどう考えていますか。
舛田氏:おかげさまで2012年はLINEの飛躍の年となりました。2013年はこの成果をもって国内ではよりLINEというプラットフォームを強化していくということ。また海外においてはLINEの存在感というのはまだまだ小さいと思うので、欧州や米国、アジアでは中国などの地域で新規ユーザーを獲得していきたいと思っています。これまで1億ユーザー達成を宣言していましたが、2013年は明確な数字の宣言はしないと思います。3億かも、5億かも、10億かもしれませんが、FacebookやTwitterなど世界のモンスターサービスと肩を並べるということが目標になりますので、そこに向かって1つずつ進んでいくということですね。
――2012年は「NAVER まとめ」も急成長しましたが、この要因はどこにあるのでしょうか。
森川氏:やはりプロ意識の高いユーザーが集まったことが大きいのではないかと思います。また、これまでは、まとめを作るのに少しハードルが高かったり、ユーザーへの収益についてもいくつか課題があったのですが、現在は改良が加えられてかなりサービスが使いやすくなりましたし、収益についてもユーザーに還元できるようになったと思います。専門性の高い方が作る良質なまとめにユーザーが集まるというエコシステムもできていると思います。
――ユーザーの求める情報の質は変わってきていると感じますか。
9月には地図機能を搭載し「タウンガイド」のような使い方も可能に
森川氏:そう思います。それと、まとめはTwitterやFacebookなどのソーシャルメディアと相性がよく、そこも非常にいいサイクルができていると思いますね。
舛田氏:やはりソーシャルになると情報が分断化されていくので、ソーシャルメディアが一般化するほどこの流れは加速すると思います。それもトップページにくるというよりは、FacebookやTwitter経由でそれぞれのまとめにアクセスするということですね。あとはスマートフォンの普及も大きいです。スマートフォンですと、じっくり見るというよりは、短い時間でパッと見たい。ユーザーの行動がどんどんインスタント化しているため、まとめが利用されているのではないでしょうか。
――ユーザー数の拡大にともない、インセンティブ目当ての質の低いまとめも増えているそうですが、今後どのようにしてコンテンツの質を担保していくのでしょうか。
舛田氏:運営側として、当初はまとめの数を増やすことが重要だったのですが、ある程度数が揃ったことで、今度は質の低いまとめも一部で作られるようになりました。もしそれが増えてしまえば、NAVER まとめは最終的には情報価値がない場所になってしまいますので、我々が考える情報のエコシステムというのは成り立たないと思います。
そこで、つい先日発表しましたがインセンティブや奨励の制度を大きく変えました。良質なまとめでなければインセンティブも与えないという、かなり明確なポリシーを出したのですが、逆にこういったポリシーがないとユーザーもどうしていいか分からなくなってしまうと思いますので、今回は明確に情報価値が高いまとめを作って下さいと発表しました。こういった取り組みについては2013年も継続していきます。
――最後に2013年の目標を教えて下さい。
舛田氏:2012年は2011年に種をまいたLINEの芽が出てきて皆さんにサービスを知っていただき、ある種コミュニケーションの方法を変えることができたと思っています。よく皆さんにLINEは仕掛けが早いと言われるのですが、それはNHN Japanのアセットを上手く活用しているということです。インフラやゲーム、ポータルのプロフェッショナルたちがいて、そこにLINEを作り上げたチームの発想力があり、それらすべてが上手く回りはじめたことで、さまさまなサービスを矢継ぎ早に出すことができました。
森川氏(右)と舛田氏(左)
1月に経営統合しなければ恐らくこのスピードは出せなかったと思うので、まさに判断がよかったのだと思います。2013年は国内も海外も厳しい戦いにはなると思いますが、“世界ナンバーワン”という目標に向かって人生を賭けるつもりで突き進んでいきたいと思います。
森川氏:私が社長になって5年が経つのですが、どうすれば成功モデルを作れるかということを悩んできて、その結果を出せたのが2012年だと感じています。それは単純に社員全員が同じ方向を向いたというよりは、それぞれが強みを持って、それらを生かすことで成果を上げられたのだと思います。2013年はスマホについてはLINEでより世界を目指しますし、PCについてもゲームの分野で圧倒的なナンバーワンを目指していきます。ある程度方向性は見えたと思うので、あとはどれだけ高品質かつ早いスピードで具現化できるかが重要だと思っています。
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引用おわり。
昨年に爆発的に普及した音声通話や、SNSサービスが利用できるiPhoneやアンドロイド用のアプリサービスのLINE
実は、私は私は、LINEの「勝手に電話帳情報がサーバににUPされるおせっかい機能」を嫌って、最近まで使用していず、またWILLCOMも所有しているので無料通話アプリはskype壱本に絞りこんでいたのですが、去年知り合った方が
「僕のスマホ、、結構性能が低くてskype常駐させると固まるんです」
みたいなみたいなコトをおっしゃったのがきっかけで、LINEを使い始めたのですが^^;
結構便利です♪
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Posted at
2013/01/02 22:44:09