
世界中へ伝説を造った車両です。
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2月末で姿消す「500系新幹線のぞみ」、“引退後”の楽しみ方
2010年02月17日
日本で初めて時速300kmでの営業運転を実現した、JR西日本の500系新幹線「のぞみ」が2月末で姿を消す。高速性能を追求した独特のデザインで今でも高い人気を誇る車両だが、居住性や他の系列との共通運用に問題を抱えていた。今後は改造を受け、山陽新幹線で「こだま」として走ることになる。
高速性能を追求した500系
「新幹線」と聞いてイメージする車両は人それぞれだが、500系新幹線の姿を連想する人は多いのではないだろうか。500系はJR西日本が山陽新幹線向けに開発した車両で、1996年から97年にかけて、16両編成が9本、合計144両が生産された。
運用開始は97年3月。日本初の時速300kmでの営業運転を行い、新大阪-博多間を最短2時間17分で結んだ。開業当時(72年)の山陽新幹線(最高時速210km)は3時間44分かかっていたので、それに比べて約1時間半の短縮。87年のJR発足直後に比べても40分以上の短縮だった。登場時は鉄道友の会ブルーリボン賞や通商産業省(現・経済産業省)のグッドデザイン賞を受賞し、子供向けの絵本などでもよく取り上げられ、現在でも人気は高い。
他の交通機関との競合により高速運転を追求した設計で、ジェット戦闘機を連想させる約15mにも及ぶ先頭車両のロングノーズや、円筒状の車両断面形状が特徴。翼型パンタグラフ、セミアクティブサスペンションなど、数々の新技術が投入された。
「のぞみ」運用から撤退し、定期運用では東京駅で見られなくなる500系新幹線車両(画像クリックで拡大)
戦闘機の機首を思わせる近未来的なデザインの先頭車両が特徴的だ。外観のデザインはドイツの会社によるもの(画像クリックで拡大)
ドアや窓は、閉じたときにボディとなるべく平滑になるように段差を減らしてある。これも高速化を追求した結果のデザインだ(画像クリックで拡大)
騒音になる風切り音を低減するために採用された、フクロウの羽の形状を参考にしたという「翼型パンタグラフ」。のぞみ運用の終了とともに見られなくなってしまう装備だ(画像クリックで拡大)
「のぞみ」運用は2月末まで
しかし、9本で生産が終了したことからも分かるように、運用上の問題も抱えていた。東海道新幹線は線形の問題から最高時速が270kmに抑えられており、500系の高速性能は過剰なものだった。
そして先頭車両はノーズ部分が長いため乗車定員が少なく(1編成全体の旅客数はN700系よりも多い)、旅客用ドアは運転席寄りを廃止して後方1カ所のみになっているなど、他の系列と共通運用する上で支障を抱えていた。車体断面積を減らす目的で円筒状の車体になっているため内部の窓側座席は空間も狭くなっており、居住性の面でも他の車両と差があった。
そのため、運用開始から約13年で「のぞみ」運用はすべて新型のN700系に置き換えられることに。500系のぞみの運用は2月28日まで。現在のダイヤは東京-博多間の1日1往復で、上り「のぞみ6号」(7時00分博多発-12時13分東京着)と、その折り返しで下り「のぞみ29号」(12時30分東京発-17時44分博多着)となっている。
「のぞみ」運用の終了とともに、東海道新幹線で500系の姿を見ることはできなくなる(画像クリックで拡大)
後継になるのが、JR東海とJR西日本が共同開発した「N700系」(写真右)。車両断面は四角形になり、車体傾斜システムやセミアクティブサスペンションなどを搭載し、居住性と高速性能を両立した車両だ。隣はその土台となった700系(画像クリックで拡大)
500系新幹線の今後は?
「のぞみ」運用から撤退し、東海道新幹線では見られなくなる500系新幹線車両。だが、完全に消えてしまうわけではない。JR西日本では16両編成を8両編成化したうえで、08年末より0系新幹線の代わりとして、山陽新幹線の「こだま」運用に用いている。翼型パンタグラフなど特徴的な装備のいくつかは廃止され、最高時速も285kmと遅くなってしまっているが、500系車両に乗ることはまだまだできる。
この“500系こだま”で面白いのは、1両のみ設定されている指定席の6号車。これはグリーン車を改造したもので、オーディオ設備やフットレストなどは撤去されているものの、座席は2列+2列配置のままで余裕があり、“プチ・グリーン車気分”が味わえる。
のぞみ運用終了が近づくにつれ、駅で撮影する人の姿も多くなっている。人気車両らしく、子供連れの姿も多く見かけた。くれぐれも安全に注意し、ルールを守っての撮影を心がけたい(画像クリックで拡大)
引用おわり。
JR各社のなかでも、速度に拘り、その結果、
尼崎にて福知山線脱線事故を起こすに至ったJR西日本
そのJR西日本の姿勢を顕著に表したのが、
500系新幹線です。
デビューは千玖百玖拾漆(1997)年、すでに製造から拾参(13)年も経過しています。
にも関わらず、高速安定性よび環境面に関しては、後継モデルの
700系および
N700系をも凌駕しています。
主要機器 も、拾禄(16)両全車に主電動機を壱両あたり四基ずつ搭載した全電動車方式を採用し、禄拾運(64)基の電動機により合計18,240kW(約2万5千馬力)を発揮、地上を走行する旅客輸送機関において史上空前のスペックを誇っています。
また四両を壱単位として主変圧器や主変換装置といった主要機器を各車に集約分散搭載するユニット方式を採用、車体軽量化の努力とあいまって、編成重量も後継となるN700系(700t)よりも軽量な688tに抑えられ、車輪駆動方式鉄道車両としては世界最高(最小)のパワーウェイトレシオを実現しています。
また、乗客定員1人あたり車体重量も約520kgと、軒並み1tを超えている他国の高速鉄道車両をも卓越しています
それゆえ500系の誇りともいえる圧倒的な加速力は、発車から四分程度で300km/hに達することが可能で、また曲線や駅通過時の減速から素早く速度の回復を図り、他国に比べて線路条件の厳しい山陽新幹線で世界記録となる表定速度を実現しています。
さらに高性能ブレーキ・騒音対策・省エネルギーなども高い技術レベルで実現しており、世界最高水準の性能を備える。320km/hでの運転でも環境面での条件を十分にクリアしていました。
その後、初代のW1編成が完成する前に兵庫県南部地震が発生。非常制動距離の厳守が必須になったことや、山陽新幹線区間の路盤が緩んだことにより走行時の騒音が増大、安全確保や近隣の騒音対策の為に300km/hとなりました。
これだけの超高性能車両ですが、独特のシルエットの為、居住性が悪かったり、座席の割り振りが他系列と違い(ロングノーズゆえに、運転席のある車両は、定員が少なくなっている)ダイヤ乱れの際、他系列が代走すると、指定席の割り振りが変わるなど、接客面では色々問題を抱えていました。
おまけに300km/h出せるのは、線形の比較的よい山陽新幹線区間のみで、東海道新幹線区間では最高速度は270km/hに抑えられ、超高性能をすべての区間で発揮できる訳でもなく、コストパフォーマンスは決してよい系列ではありませんでした。
また、長年「のぞみ」の運用に関わっていた為、走行距離もかさみ、劣化も進んできました。
それゆえ、今年ついにのぞみ運用から退役、捌(8)両編成に改造され、山陽新幹線区間にて「こだま」運用に落ち着きました。
良くも悪くも、JR西日本らしさを表した系列です。
新大阪以西では、短編成化されたとはいえ、美しいシルエットの500系を見ることができそうです♪
Posted at 2010/06/08 23:32:00 | |
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