50キロって。こんなだったぁ?
それは ...
臨海副都心へ向かう見通しの良い直線道路でのこと
助手席に座るご意見番が放った、ひと言。
流れに逆らうことなく片道二車線の右側を走る Clubman
26.5kgm の
(おそらく)10%も使ってはいないであろう5速 1,650回転
速度計の表示は確かに。 50Km/h少々である、が。
目に当たる風景、耳に届く騒音、体に感じる振動は、時速40キロの提示である。
初代 MINI Cooper S(R53)に比べると ... という但し書きをつければ。
R55 から始まる2世代目の MINI は、セグメントがひとつ上がったように思えるほど
上質な乗り味を提供する。
John Cooper Works であっても。
例えば。本家 BMW にでも乗ってるかのような、この静けさはどうだ

新しい MINI は遮音材や吸音材を奢ったのかしら。
フロントセクションより押し入るエンジン音然り、
四隅から忍び入るロードノイズ然り。
リアセクションでとぐろを巻く排気音だけは
依然として存在を感じるけれど。
(それは
JCW のマフラーがいけないのかもしれんが)
神経質なまで無音ではなく、
自動車が走っている証は適度に鳴ってる
キャビンはだけども総じて静か、である。
例えば。分家でも BMW だと胸を張れる、この乗り心地はどうだ
新しい BMW はランフラットを履きこなした ... 云々の
ホメ言葉を自動車雑誌等で見受けるけれど
この一文、
BMW を
MINI に
置き換えても意味は成り立つんじゃなかろうか?
ってくらいに、文化的になった乗り心地。
これだけで上質感は倍増なり。
橋の継ぎ目、マンホールの出っ張り、
めくれたアスファルト ,,, の上を通過しても
身構える用意はもう、いらないのである。
例えば。21世紀の BMW なんだなぁと思う、ボディの塊感はどうだ

ペンタゴンから切り替わったエンジンと
衝突時における歩行者保護の観点から
嵩を増したボンネットは、野暮ったいほどの
ボリューム感であるけれど。
乗り込む前に一瞥したその塊感がボディに
対する信頼感に繋がっているような気もしたり。
実際、ドアを閉めた時に覚えるボディの強さは
そのまま走り出しても裏切ることがなく、
駆け抜ける歓びを支える剛性感なんである。
平穏なるキャビン、嫌みのない乗り心地、大船に乗ったボディ
ゴーカートフィーリングを謳いすぎた初代よりも幾分、大人びてしまった二代目。
体感速度は、2割減である。
Premium Compact の名に恥じぬ上質になった乗り味を否定するつもりはないけれど、
初代の持っていた荒削りな MINI らしさが懐かしく思えた、乗り出し2週間目のことである。
... して。乗り味より遅さを感じ取った(クルマ音痴の)ご意見番。
勘働きの鋭いオンナであることよなぁ ...
しかし、だ。如何に勘働きが鋭いとは言え、なんで?
ナンデ速度までわかるの?
(アンタの言ってた)50キロって。もっと速かったよ
巨大な速度計を指さしながら、ご意見番は疑問を呈す。
しまったぁ~、センターメーターだったんだ、このクルマは。

つい2週間前まで乗っていた MINI Cooper S
コックピットクロノパッケージを装備した MINI は
センターに速度計を持っていない。
ゆえに、助手席の住人が速度を知りたかったら
運転手に尋ねるしか術はなかったのであり
駆け抜けるドライバーの僕が答えるは
2割減の数値であったのだ。
60Km/h で走っていても
50キロ! とは
もう言えないんだね
Posted at 2012/11/19 15:42:41 | |
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