
諸元表の中に
Michelin の文字を発見して
Shimano Deore 以上に感激した僕はやはり、
自動車に重きを置く人間なのかもしれない。
陸の巡洋艦以来実に、8年ぶりのビバンダム君は
700×28C なんていう見慣れぬ数値で、
自動車用タイヤではないことを主張する。
Colnago Impact の履く、700×28C 。
Citroen XM は確か、205/60R15 だったか ...
ミシュランらしくフランス式で表記される、700×28C というタイヤ。
というか、ロードタイプの自転車では標準的に用いられるらしい、このサイズ記号。
×記号の前後にある数字は何を意味する?
そもそも。タイヤって、インチサイズではなかったか?
ということは。
×記号の後ろがホィールサイズ、28インチってこと?
自転車道の入り口に立った男のその推測は、まったくの見当外れ。
700×28C が意味するものとは、700mmのホィール径、28mm幅、リムタイプ C である、と。
数字の羅列は、〔タイヤ内径(ホィール径)〕× 〔タイヤ幅〕〔リム幅〕の順に規格を表現して
いるのであり、単位はフランス(!)ミリだったのだ。
え”~、フランスミリってなんだ?
頑なに独自の文化を愛するフランスの方々は、こんなところでも自らの美意識を尊重し
(世界標準である)ISOミリは使いたくなかった、のであろうか?
さすがに、
Le Tour de France な、お国柄なんである。
そんなフランス人の国民性に敬意を抱いても僕は、インチサイズのタイヤしか知らない。
幼い頃より自転車は、20インチ、26インチというふうに、(ホィールの)大きさを表してきたのだし、
自動車はむろんのこと、アメリカにオリジンを求めるマウンテンバイクだってインチサイズを
用いるのだから、その方がより直感的である。
ということは、フランスミリをインチに換算すればよいわけだ、が。
1インチ : 25.4(ISO)mm で、700(フランス)mm を除算してみればその結果は、27.559055… 。
ISOミリとフランスミリが同一単位ではないのか、そもそも割り切れないのか?
そのあたりは詳しくないけれど、どうやら 700(フランス)ミリは。
27inch と 28inch の中間に位置するようである。
まぁ、インチ系だろうがミリ系であろうが大した問題ではないが正直言って困るのは、
この自転車って、何インチなの? そう聞かれた時である。
このような質問は大概、自転車を知らない人から発せられるのが常だから、
700(フランス!)ミリです と答えたところで相手の顔には、クエスチョンマークが浮かぶだけ。
少し前の僕だってそうだったのだから、親切心を加えてインチ換算すれば、
27.5インチあたり? で
やはり、従来の常識から簡単にイメージできる大きさでは、なさそうだ。
素人が取っ付きにくいロードバイクの神秘性はこんなところにも、あったりする。
Shimano Deore をメインコンポとする Colnago Impact はマウンテンバイクであるが、
タイヤ径(及び、ミリ表示)が表すそれはロードバイクである。
野山を駆け回ることに主眼を置いた駆動系に舗装路を疾走することを前提とした走行系。
ジャンルの垣根を越えて融合するふたつの部材が織り成すそれこそが、クロスバイクの証。
コンクリートジャングルと化した現代の都市を駆け抜けるには、
異質のものを組み合わせて目的を遂げるハイブリッドな考え方が有効なのかもしれない。
で。Colnago Impact が履く、
Michelin Dynamic
グリップ力と転がり抵抗との相反する要素を適度なバランスで設定した、ロードバイク用としては
極めて初心者向けの、セミスリックタイヤ。
事実、コルナゴ嬢の軽快感は、このタイヤに負う部分も大きいと思う、のだが。
中古タイヤを掴まされたんじゃ、ないでしょうねぇ
ブロックパターンの乏しいタイヤを初めて見た我が家の主婦は、そう指摘するのであった

Posted at 2008/10/06 11:59:54 | |
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