#無双感ハンパない

鈴鹿に行ってきました。

もちろん8耐を観るためです。
とは言え、

数日前に爆誕した台風の影響で土曜日はご覧の有り様。
金曜日の予選上位10チームで行われる予定だったトップ10トライアルも中止となりました。
もはや、私、雨男のレベルを通り越し、嵐を呼ぶ男なのでは?
決勝日当日↓

台風は温帯低気圧に変わり、湿度は高く蒸し暑いながらも天気は回復。
初めての鈴鹿8耐、めちゃくちゃ楽しみです。

レース開始まで各メーカーのブースをウロウロ。

今年もワークス投入のHONDA
熟成期に入ったか?
予選から順調な滑り出し。

SUZUKIはワークスチームはないものの、
名門ヨシムラは今年も健在。
ワークスに対抗できるか!?

YZF-R1登場から21年。
それにちなんで今年は往年のテック21カラー!!
た、平さん!!(笑)

話題になっているのはカラーリングだけじゃない。
5連覇が掛かったYAMAHA
もちろんワークス体制だ。

昨年までのTeam GREENではなくKRTで挑むKawasaki
18年振りのワークス投入で今年は勝ちに行く!!
各チームの本気度合いが昨年とは違う。
こりゃ面白くなりそうだ。

11時30分、レーススタート。

生で観るのは初めてだけど8耐マシンの速さにビビる。
とてもじゃないがスマホでの撮影は無理だ…

スタート直後はヨシムラ首位。
YAMAHA、Kawasaki、そしてHONDAと続く。
Kawasakiはレオン·ハスラムでのスタート。

S字の切り返し。
腰をずらし、車体を倒していく。
めちゃくちゃカッコイイ!!
スティント毎にワークス3チームが入れ替わるレース展開。
もはやスプリントレース。

8時間の長丁場。
観てるこっちも暑さでオーバーヒートぎみ。
赤福氷でクールダウン。
いい観戦ポイントを求めてコースを1周する。
もう汗ダク…

メインゲートに戻ってくると、アンチビクスクの御三方発見(笑)

とにかく暑い…
HONDAブースで貰ったうちわが大活躍。
ここで少し展示物やイベントをご紹介。
レース以外にも楽しめるモノがいっぱいでしたよ。

ブリジストンのブース。
そろそろタイヤ交換しなきゃな…

こんな風に走れたら…

エヴァのお姉さん方、セクシーw

遊園地も併設する鈴鹿。
レース観戦の合間に楽しむことも出来ます。

歴代のマシン達。

室内は空調が効いてて生き返る(笑)

こんな感じで1日いても楽しめました。
さて、レースに戻ります。

SNSで「#無双感ハンパない」を付けて投稿すると入れる激近エリア。
メインストレートを駆け抜ける姿は鳥肌モン。

長かったレースも終盤に。

辺りが暗くなって各車ライトオンのサインが。
8耐の名物ではあるけど近年は常時ライト点灯に変わっているのであくまで演出です(笑)

メインスタンドが各チームの応援のペンライトで染まっていきます。
神が造ったと言われる鈴鹿サーキット。
しかし、魔物が棲んでいるとも言われます。
レース終了まで残り6分。
それは起こりました。
世界耐久トップを走っていたスズキ#2が白煙を上げます。
どうやらエンジンブローの様子。
これがかなりの白煙で、素人目に見てもかなりのオイルを撒き散らしているように見えました。
レース終了まで残り2分。

トップを走っていたジョナサン·レイがS字で転倒。
赤旗が出ます。
この時、tomozinは最終コーナー付近にいて何が起きたのか分かりませんでした。
217周目、最終ラップに入っていたカワサキ。
恐らく鈴鹿にいた誰もがカワサキの優勝を確信していたでしょう。
後で動画を見てみると、ジョニーもオイルフラッグを気にして速度を抑えていたのが分かります。
転倒は明らかにオイルに乗った影響でした。
あれだけの白煙を上げながら赤旗ないし、セーフティーカーを入れなかったオフィシャル。
そして、ブロー後も走行を止めなかった#2号車。
Twitter上でもその事に対して非難の声が多数見られました。
結局、赤旗中断のまま定刻19時30分を迎えます。
そして、レースの結果がアナウンスされました。
「優勝はYAMAHAファクトリーチーム」
このアナウンスに会場はざわめきました。
この時点では暫定結果でしたが、誰もが納得いかない結果。
というか呆然としてしまいました。

赤旗提示後、5分以内にピットに戻らねばならないという運営側の判定。
赤旗がオイルに寄るものか、ジョニーの転倒に寄るものか?
なんだかそのへんが曖昧で現地にいる自分には何が起きたのか分かりませんでした。
暫定結果のまま行われた表彰式。
どのチームも素直に喜べない感じでしたね。

本当ならば感動のフィニッシュを迎えたはず。
8耐はレース終了後の余韻も楽しみの1つだと思っていただけになんだかモヤモヤ…

こうして鈴鹿をあとにするわけですが…

帰りの車の中でも納得がいきません。
各チームのトレーラーも撤収し、鈴鹿を離れていました。
初号機が突っ込んできそう(笑)
帰りの車内で更にドラマが待っていました。

なんと規定に寄り、赤旗前の順位が適用されるため優勝はKawasakiとのこと。
tomozinも現地で観ていて、それが正当だろうとは思っていました。
赤旗後はその前の周回の順位が適用されるはず。
これにはいくつかのチームから運営側に申し入れがあったようです。
今回のこの出来事、
どんな結果であれ、自分的には飲み込めるものでした。
もちろんカワサキの優勝は嬉しいけど。
オイルを撒いたスズキ エンデュランスにしてみれば、あそこでリタイヤするわけにはいかなかったでしょう。
もちろんレースですからルールは守らないといけません。
でも、ライダーも感情的になるのも理解出来る。
このスズキ エンデュランス レーシング チーム、
世界耐久では何度も優勝経験があり、チームもライダーもオイル飛散の危険性を知らなかったはずがない。
マシンだって新型1000Rではなく、使い慣れた旧型を使用する質実剛健なチーム。
だからこそリタイヤなんて出来ない。
ライダーは何がなんでも走り続けたいと思うはず。
それに本来ならば白煙が上がった時点で運営はレースを中断する判断をすべきだったと思う。
それが感動のフィナーレの直前でも。
しかし、その感動のフィナーレを期待していたのも観客だったという事実。
暫定結果のまま表彰台に上ったYAMAHA、HONDAチームも恐らく手放しでその結果を喜べなかったでしょう。
tomozinがカワサキ贔屓だからというのではなく、観客以上にライバルチームの彼らが分かっていたはず。
月曜日、正式にKRTの優勝が発表されました。
初めての8耐がこんなにも波乱に満ちたものになるとは。
SNSでは色々炎上していますが、tomozinは、
この8時間を走りきった全てのライダー、そしてチームに拍手を送りたいです。
決して順位だけが全てじゃないと心から思いました。
いや、レースですからそれが全てなのは知っています。
ですが、現地でこの8耐をリアルに五感で感じてそう思いました。
本当にドラマチックでした。
チームの皆さん、お疲れ様でした。
そしてありがとうございました。