![スーパーチャージャーTSB スーパーチャージャーTSB](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/blog/000/040/349/610/40349610/p1m.jpg?ct=9a5682dcb66a)
まずTSB (Technical Service Bulletin)とはリコールとは別にメーカー(GM) が安全には影響が無いものの部品(改良)、修理方法、マニュアル等の変更があった場合に発表されるサービス関係者向け文書です。
この件のTSBはいくつか出ていてCTS-V(2009-2014)及びZL-1(2012-2014)用LSAエンジンに搭載されるEaton社製スーパーチャージャーの不具合について書かれています。
典型的な症状としてはエンジン上部スーパーチャージャー(以下スーチャー)付近よりアイドリングから1200rpm辺りの回転で聞こえるカラカラ音とノッキングで、症状の進み具合により聞こえ方は変わってきます。
とりあえず私の症状に近かった動画を
関連情報に貼っておきますがYouTube "LSA" "supercharger" "rattle"で色々出ますので気になる方は検索してみてください。
原因はスーチャー正面フロントカバーすぐ後ろにあるアイソレータと呼ばれるスーチャーロッドとベアリング及びフィンを繋ぐ部品で、組み込まれている螺旋状のバネがロッドシャフトを削ることでデブリ(破片、サビ等)とガタを発生させます。
そして私のクルマではないですが症状が進んで最悪ベアリングにデブリが固着してフィンが破損した例…当然この場合、バルブからシリンダーに破片が侵入してエンジン本体もダメージを受けたと思われます(ノД`)
最初のTSBではGMが対処できてなくて不具合の出るスーチャーを何度も載せ替えていたようですが、改良パーツができてから二度め以降のクルマはフロントカバー部分だけを交換してるようです。
私の場合、乗り出し1年過ぎた頃からカラカラ音が出だして最近ノッキングも始まったので踏み切りましたが、今まで一度も交換してないのでこのスーパーチャージャーキットとして丸ごとの交換となりました。
スーチャートップカバー表側&裏側のインタークーラー (トップカバー部分は再利用します)
新旧スーパーチャージャー
旧フロントカバー裏の問題部分(p_-)
ベルトを外して回すと新品よりもかなり遊びがありました。
本体側軸内のデブリ(p_-)
シリンダーヘッドとインテークバルブ
今回改良キットでもあり、敢えてフロントカバーを外して新しいアイソレータを確認しませんでしたが、本国オーナーが開けたところLPE(Lingenfelter)タイプのソリッドアイソレータに替わっていたそうです。
バネ無しソリッドアイソレータと旧型
これでもうシャフトを削る事は無さそうですね(^_^)b
前に整備手帳で書いたマフラー交換のTSB同様、全てのクルマで症状が出るとは限りませんが
交換修理でノイズとノッキングは消え、すこぶる調子が良くなるので気になる方は修理することをお勧めします。
ただ残念ながら本来本国GMがTSBで輸出車も含め10年/20万キロまで保証対象にしてるのにGM JAPANが正規輸入販売してない並行輸入のZL-1は対象になりません(>_<)
このTSBで無償交換修理を受けられるのは正規のCTS-Vとヤナセが直接輸入販売した5台のZL-1だけとなります。
自費での交換修理となるとパーツ&工賃含めて百諭吉は下らないと思われますが、
自分でパーツ調達して修理交換される方の為にパーツ番号を載せておきます。
12613457 - GASKET-CHRG AIR CLR HSG
12612467 - INSULATOR-CHRG AIR CLR LWR
19180613 - GASKET KIT, INT MANIF
12576549 - SEAL, THROT BODY
12670278 - SUPERCHARGER KIT ←本体丸ごとキット
12670289 - COVER-SPCHG FRT (KIT) ←スーチャーフロントカバーのみ
12346290 (US)COOLANT, ENGINE
10953464 (CA)
今回、自腹で無償交換修理してくれたヤナセ グローバル モータースのプライドと男気を感じました。゚(゚´Д`゚)゚。
P.S.
まだスーパーチャージャーの異音、ノッキング等の症状も無くサービスで確認できない場合はTSBの対象になりませんのでご注意下さい。
Posted at 2017/09/04 18:03:44 | |
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