「カムイエカシ_チャシ(コツ)」-白老町
チャシはアイヌの「砦」や「城」のことで、チャシまたはチャシコツというアイヌ語は元来「柵」を示していました。
城・砦と言っても本州のそれとは、だいぶ感じが異なり半島や小高い丘のような地に簡単な溝のような壕を設けたものだったようです。さらに祭祀など儀式の場に使うことがより目的だったようです。ただ中には大規模な濠や土塁を設けたものも多くちょっとした砦にはなりえたと思われます。構築年代は大体16~18世紀らしいです。江戸時代にも作られていたことになり、その歴史は思ったよりも現代に近いようですが、あまり調査保存は進んでおらず、中には造成されたり、荒れに荒れ放題になってる所ばかりです。
このカムイエカシチャシは、南東側が太平洋に面した白老町虎杖浜の台地上にあり、真下は狭い砂浜を挟んで、すぐ汀線になっていました。チャシ分類形式は丘先式です。西方はポンアヨロ川に臨んでいます。
チャシは標高約30数mで、直状濠が一本残存しています。半円形の一条の壕によって造られています。その長さは約100mということです。
昭和51年にこの丘上に灯台が作られることになり、事前に一部発掘調査が行われました。それによると、壕の幅は広い所で5m、狭い所で3m、深さは2m前後だったそうです。掘り上げた土は壕の外側の傾斜の低い方に土塁状に積まれており、壕の断面形は底面に約30cmの幅だったそうで、V字形をなしていたということです。
調査者談によると、このチャシは要害の地に造られていることや戦闘用の見張り所であった可能性もあり、また丘頂部の発掘によって発見された数ヶ所の焼け土や大型の槍先、小型の刀子などから、祭場として用いられた可能性も強いと考えられています。
この地域にもアイヌの伝承にまつわる多くのアイヌ語地名が生きています。
「カムイエカシ Kamuy-ekashi」は「神・老翁」という意味。
住所: 白老町虎杖浜
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