
写真はATPのGTX3076Rタービンキット。
Stock Locationというのは、純正位置に大型タービンを置くキットという意味です。
キットについて
ガレージMIDで相談しました。
まずはタービンキットに付随するハードウェアについて。
インレットホースはアルミパイプ系の製品では無く、ワイヤー入りシリコンホースのPerrin製で行くというのは確定。アルミパイプでエルボーがシリコン製の製品の方が、抜けの事故が多発しているのを読んだからです。
Perrinのインレットホースで行く場合、2.4インチ径で行くのか、3インチ径で行くのかが問題になります。
ホースを2.4インチにする場合、インテークマニホールドの下にそのままきっちりサイズで収める事ができます。ただし、タービンのインレット部分(3インチ径)を2.4インチに絞る必要があります。これは悲しい。インマニの位置が移動しないので、純正配管のゴムホース類なんかに無理をさせる必要がありません。これはとても重要かも。
ホースを3インチにする場合、タービンのインレットに絞りを入れる必要が無く、MAFホースまで全て3インチ径にする事ができます。どこにも絞りの入らない、太い空気の吸入ラインを1本道で作れる事になります。
ただし、インマニに干渉するので、これを持ち上げるスペーサーを入れる必要があります。

この写真は8mmスペーサー。
このスペーサーを入れれば、3インチ径のインレットホースをインテークマニホールドの下の空間に収める事が出来るようになります。
どちらが良いのか自分では判断が出来ず、ショップで相談したわけです。
ガレージMIDの中掘さん曰く、インレットホースは太い方、3インチを使うほうをお勧めするとの事でした。大パワー車を作っているお店で聞けば当然そうなりますよね……。
Grimspeedのスペーサーについては、タービン組む時にどうせインマニは外すので、組み込みは全く問題無しとの事。ちなみに写真ではガスケット上下に挟んでいるのが見えますね。これは
EXTREME TURBO SYSTEMSのビルドです。
ただ、インマニを詳細に見てみると、これに接続されている配管類、ステーを立てて固定されている部品が本当に沢山あるのが分かります。

これ、今朝撮った私の車です。
ここからインマニだけが8mm持ち上がるわけです。ICの固定ステイも片側だけ8mm上がるのではないでしょうか。そうした部品類は全て8mmスペーサー、たぶんアルミのパイプ状の物を用意して、持ち上げる必要があります。
ただまぁ、こうした加工はショップ的には大した問題では無いようです。もう1点心配しているのは、インレットホースの反対側、サポートパイプ(英語ではup pipe)の側のフィッティングです。
先週HKSのエキマニを取り付けしましたが、これを選んだのには理由があります。とりあえず純正サポートパイプを使いたかったのです。エキマニ交換時にはもうタービン交換は決意していたので、高価で太い社外サポートパイプを購入して、それがタービンキットとフィットしない場合が怖かったのです。
サポートパイプについては、まずはタービンとインレットホースを組んでみて、純正サポートパイプで組み付け。これが問題無くフィットしたなら、後日に高効率の純正形状のサポートパイプのアフター品に交換します。
もしここでサポートパイプとのフィッティングが悪ければ、純正サポートパイプをカットしてフランジを利用して、ステンパイプ曲げで溶接。ワンオフサポートパイプを製作してもらいます。これは
ガレージMIDで現車、タービンキット合わせでその場で簡単に製作できますし、安価です。こうなった場合、社外サポートパイプは今後は使えなくなります。
インレットホースを2.4インチにするのか3インチにするのかはまだ決心が出来ていませんが、インレット側、排気側、燃料ポンプもインジェクターも含んだハードウェアの組み方は大方仕様が固まりました。
最後に残ったのが、こうして組みあがったタービンをどのように制御するのかという点です。
サブコン、フルコン、純正ECU書き換えといろいろあります。
それぞれのパターンで提案してもらいました。
まず分かったのは、現在使っているHKSのフラッシュエディター。これの3つ目のデータ部分、パワーライター店での自作データ書き込みについてです。この機能、インジェクター大容量化へは対応ができないとの事なのです。ガレージMIDはパワーライター店なので、MIDのパソコンでHKSの吊るしのPhase2データを基本にして、増えた燃料噴射量にあわせて燃調と点火タイミングとブーストマップを作ってもらおうと思ったのです。HKSいわく、これが出来ないと。
燃料噴射量は「%」で打ち込んでいくのでどう考えても出来ない理由が理解できないのですが、ダメというならダメなんでしょう。
となると、フルコンかサブコンという事になってしまいます。まぁこれならA/F計取り付けて実走しながら車内からどんどんセッティング書き換えるという昔ながらのセッティング方法が取れます。ハーネスが心配だったのですが、発売済みのGRB用がGVFでも完全互換性があるそうで、これが定価4万4000円。
これ以外となると、スバルのECUの良い所、純正ECU書き換えです。ブーストコントローラーもEVCなんかを使わずにソレノイドを交換してECUで制御。ECUTECKとかAccess PortとかOpenECUとかいろいろあります。ただ、
ガレージMIDでは純正書き換えのノウハウが無いので、どこか違うショップに出す事になります。
仕様を決めてドン!と1回でセッティングしてしまうのでは無く、ちょっとずつ仕様変えていく事を楽しんでいる私の場合、お店が遠いのは大問題なのです。1時間圏内のショップを選ばないと、後が大変な事になります。純正ECU書き換えを別ショップに依頼する場合は、ショップを慎重に選ぶ必要があります。
そうこうしていると、興味深い事が分かりました。
どういったセッティングでどこがどう壊れたか、複数のGVF/GRFでの事例を聞く事ができました。こういうのは製作したショップもある事ですし、ネットには全然出てこない情報なんですね。私の場合も、これから話す事はネットに書かないでね、と釘を刺されました。さらに、北米ではATモデルのEJ257のWRX STIは売られていないのです。6速MTしか無いので、ATの絡む問題点についてはショップがネットになんでも書いてくれる北米でも全く事例がありません。ネットでは英語読めても情報が全く手に入りません。EJ257/255でいろいろ壊れるほどヘビーモディファイしているショップは日本には少ないですね。情報無くて当然でしょう。
GTX3076Rで現在考えている仕様では問題無いだろうという事は確認できました。ECU制御はそれぞれのやり方にメリット、デメリットありますが、コストとパフォーマンスのバランスでは、純正ECU書き換えのどれかが最も良さそうに思えます。実走しながらの修正が不可能なのが弱点ですが、詳細なログも取れるので、信頼できるデータも作れそうです。
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ECU | クルマ
Posted at
2012/12/15 23:46:52