”ちゃっけえの”と”おっちゃん”

会社の夏期休暇中、予定が付かなかったので、
土曜日に千葉の親戚周りをしてきました。

最初に行ったのは、20数年ぶりに伺う親戚宅。
母はちょくちょく顔を出していたし、
自分も何年かに一度お会いしていましたが、
ご自宅の門をくぐるのは随分と久しぶりでした。

このおっちゃんは、かつて魚市場で働いておりまして、
いい魚が取れると、よくうちに届けてくれました。
中でも特にサバが美味かった！！
高校生か大学生の頃まで、おっちゃんからサバが届くと、
それはもう嬉しくて嬉しくて。
焼いて食べるのが最高でした。
あれほど脂が乗って美味いサバは、未だに食べた事がないです。

小さいときから"ちゃっけえの(小さいの、の意味)"
と呼ばれていましたが、気がつけば"ちゃっけえの"はオッさんになり、
おっちゃんはジイさまになっていました。
オイラとしては、おっちゃんには是非とも魚市場に復帰してもらい、
あのサバをもう一度食べたいのじゃが…もうおっちゃんも85歳。
さすがに無理かなぁ。

そういえばおっちゃんは、戦後シベリア抑留の憂き目に遭い、
命からがら何とか日本に帰ってきたそうです。
半ば焼け野原のような自宅周辺に帰ってきて、
自宅の灯りの中から笑い声が聞こえてきた瞬間、涙が溢れて溢れて
もうそこから一歩も歩く事が出来なかったとか。
つくずく、平和な今の世の中と言うのは有難いものです。
(ちなみに、これは母から聞いた話。おっちゃんはシベリアの事は
　一切思い出したくないとの事で、とても聞けません)

おっちゃんには、いつまでも元気でいて欲しいものです。
後、サバ欲しい・・・。
魚市場からサバを調達してくれ、おっちゃん・・・。