
「
石橋さんのオールシーズン」の存在を知って以降、気になって気になって、あれこれとネットにある情報の海を漂流し続けていたんですが、
とあるタイヤ屋さんのブログで「オールシーズンタイヤには”冬も走れる夏タイヤ”と”夏も走れる冬タイヤ”の2種類がある」との記事を見かけました。
そのブログでは「ロードノイズに違いが出る」との事で、それ以上の言及は無かったのですが、
なるほど確かに「オールシーズン」と一口に言っても、自社が得意とする技術や、開発のベースとするタイヤ、他社と差別化するために顧客へのアピールポイントを何にするか等によって、全然別物になってもおかしくない。
そうなると今度は「じゃあ実際のところはどうなのよ?」と気になって気になって・・・止め処なくなる典型B型気質。
Google先生に翻訳を手伝ってもらいながら海外のサイトを漁っていたら、興味深いネタが見つかりました。
https://www.tyrereviews.com/Article/2020-Auto-Bild-SUV-All-Season-Tyre-Test.htm
https://www.tyrereviews.com/Article/2020-Auto-Bild-All-Season-Tyre-Test.htm
さすがはオールシーズンタイヤの本場!
各社の商品を履き比べて、いろいろと性能評価をしています。
そして、データを眺めると各社各商品の特徴が良く表れているなと。
・ドライ路面

制動力については全体的に夏タイヤに引き離されているものの、ハンドリングについては冬タイヤ以下のものから夏タイヤに遜色ないものもあり、また、ブレーキとハンドリングの両者の性能バランスも各社によってまちまち。
・ウェット路面

普通の濡れか冠水レベルか、路面の状況によって、だいぶ得手不得手の個性が出るようです。
この辺の差は、ウェット性能をあの独特なトレッドパターンで賄っているか、それとも素材で担っているかの違いなんでしょうか?
結果がブリヂストンと似ているハンコックも、後出の”耐摩耗性”がベラボーに低いです。
・静粛性

コンチネンタルとミシュランが優秀。
・転がり抵抗

ここはブリヂストンがダントツ。
・耐摩耗性

こちらは別のテスト結果のためトーヨーがありませんが、
耐摩耗性については各社が65,000〜70,000km前後まで性能を維持するのに対し、ブリヂストンは苦戦して50,000km未満で低下してしまう模様。
・雪上性能

全体的に、思いのほか冬タイヤに引けを取らないことにビックリ。
トラクションに至っては、冬タイヤを上回るものまであります。
そして、夏タイヤでは絶対に雪道を走っちゃいけないことも、ハッキリと分かりますね。
以下、日本でも有名なメーカー製品を、素人の独断と偏見によりジャンル分けしてみます。
【冬も走れる夏タイヤ】
・ミシュラン「CrossClimate+」
静粛性に優れていて、コンフォートタイヤ的。
夏のウェット路面は全般にちょっと苦手。
雪道の走り出しは得意だが、ハンドリングやブレーキはやや苦手。
・グッドイヤー「Vector 4Seasons」
ドライ路面のハンドリングに長けていて、スポーツタイヤ的。
夏のウェット性能はソコソコだが、ハイドロプレーニングには強い。
冬の走り出しやハンドリングは冬タイヤに負けないが、ブレーキはやや劣る。
・ブリヂストン「Weather Control A005」
転がり抵抗が少なく、エコタイヤ的。
ウェット路面はすこぶる得意だが、ビシャビシャにまでなってしまうと、とたんに萎える。
冬の性能はあくまで”雪道でもギリギリ走ることができる”というレベルのオマケ。
【中間】
・ファルケン「EUROALLSEASON 」
”昔ながらのオールシーズンタイヤ”的。
夏も冬も中間性能だが、ハイドロプレーニングには強い。
【夏も走れる冬タイヤ】
・コンチネンタル「AllSeasonContact」
静粛性に優れていてコンフォート寄りの、ほぼ冬タイヤ。
雪道性能は冬タイヤに遜色ないかそれ以上。
夏のドライ路面は苦手だが、ウェット路面ならまずまず。
・トーヨー「Celsius」
他の性能を犠牲にしても、雪道での制動力を最優先?
このテストを行なったのはデンマークの会社のようで、
気候や道路環境などの違いから、結果をそのまま日本のそれに当てはめることはできないとは思いますが、
こうしてみると本当に各社それぞれの持ち味があり、ユーザーがどの性能を大切にしたいかによって選択肢がガラリと変わりますね。
でも「オールシーズンを履く」ことの価値が最も得られるのは、夏と冬の性能バランスが良く取れたグッドイヤーやミシュランなのかな。
人気な理由も頷けます。
とりわけSUVなら、夏冬ともにハンドリングに長けててハイドロプレーニングにも強いグッドイヤー。
対するブリヂストンは、夏タイヤとしての性能が総じて高かったため総合評価では先の2社を上回っているものの、雪道での性能はあくまでオマケ。
”冬タイヤはブリヂストン”という信奉者の勝手なイメージに対し、
「オールシーズン?夏は夏!冬は冬!あれこれ欲張らず、ガチの雪道は冬タイヤを履きなさい!」という、
敬愛なるイシヴァ神からの、残酷〜な天使のテ〜ゼ♪なのか?
でもね、イシヴァ神様。
私のような愚かな人間は、やっぱり試してみないと解らないことが多いんです。
なので我が身とXV、人柱として供します。m(_ _)m

「Weather Control A005 EVO」装着!( ̄^ ̄)ゞ