Cool くん「しかも、そのあと『勝手に直したら、ダメよ』ってメールしてきて...ぼくはどうすればいいんですかー」
hiroco さん「あら、ちゃんと約束守っているのね。いい子でちゅねー。」
Cool くん「インパネ、直してくださいよー。ライトオンしたらインパネも光ってすごく眩しいから、サングラスかけて運転してるんですよ。で、サングラスかけるのは、ライトオンする夜だけ。昼間はサングラスかけず夜にかけてるんです。しかも、周りの車の知らない人が見たら、夜、異様に明るい車内にサングラスかけた人が運転しているのって、異常に見えているはずです。本当に困ってます。早く直してくださいよー。そもそも、なんでインパネにHIDなんて付けるんですかー?」
hiroco さん「理由なんて単純よ、面白いからに決まってるじゃない。せっかくのHIDなんだから当分このままで走ろうねー、Cool くん♪」
Cool くん「........」
hiroco さん「そんな、どうでもいいことより、ほらっ、見て、これ、掘り出し物よ。」
Cool くん「(どうでもよくないよ....)ブツブツ....」
hiroco さん「あら、なにか言った(-゛-メ)」
Cool くん「うっ、いえ、なにも.... あっ、ほ、掘り出し物ってなんですか?」
hiroco さん「これよっ、BOSEのスピーカー。超高級品なの。」
Cool くん「へー、すごいですねー。どうしたんですか、これ?」
hiroco さん「旅芸人の姫リンゴパパさんに頂いたの。」
Cool くん「そうなんですか、姫リンゴパパさんからもらったんだ。姫リンゴパパさん、お元気でしたか?」
hiroco さん「えー、元気だったわ。今日の夕方ごろ、ここのイベント会場に来るはずよ。」
Cool くん「そうなんだ、あー、それでこのスピーカー、hiroco さんのマスタングに付けるんですよね。」
hiroco さん「うーん、実は私、スピーカーは純正派なの。高級なBOSEなんだろうけど社外品はNGなのよ。」
Cool くん「えー、そうなんですか。じゃーそのスピーカーってどうするんですか?」
hiroco さん「そうなのよ、困ってるのよ。せっかく頂いたものなんでねー...」
Cool くん「そうなんだ....」
hiroco さん「そうだ、Cool くんのカマロに付けてあげようか?」
Cool くん「えー、いいんですか。こんな高級スピーカー。うれしいです...って言うと思いますか? どうせまた変なイタズラするんでしょう。もういい加減にしてください! 人が困るのがそんなに楽しいですか! 本当に...」
hiroco さん「( p_q)グスン、ひどいわ、そんなに言わなくたって... 私はCool くんに喜んでほしくて、言ったのに...」
Cool くん「えっ?hiroco さん、ちょっと...な、泣いてます?」
hiroco さん「泣いてないわよ( p_q)グスン、私はCool くんに、Cool くんに...」
Cool くん「わ、分かりました。すいません。せっかく良くしてくれているのに。BOSEのスピーカーぜひ頂ます。頂きますとも。」
hiroco さん「そう、じゃー決まりね( ̄ー ̄)ニヤリッ」
Cool くん「(うっ、やっぱり嫌な予感がする...)」
hiroco さん「じゃー、早速車借りるわね。」
Cool くん「いや、あの、きょ、今日でなくても、その、いいかなー、なんて...」
hiroco さん「なに言ってるの!善は急げよ! 夕方には姫リンゴパパさんが来るんだし、取付けたところ見せてあげたいし。」
Cool くん「いや、その、心の準備が...」
hiroco さん「なんの準備よ、それ! もういいわ、勝手に借りるね、カマロ。」
Cool くん「へ? 勝手に借りる? どゆこと?」
hiroco さん「この前、HIDをカマロに取り付けたとき、スペアキー作っちゃたの( ̄∀ ̄*)イヒッ」
Cool くん「えーーーーーー、スペアキー」
hiroco さん「じゃーねー、夕方にはここに戻るわねー、それまでどこかで時間つぶしててねー♪」
hiroco はスペアキーを使いカマロを発車させた。
そして謎の作業場所に向かったのだった。
Cool はというと、スペアキーまで作られてた現実に呆然とし、
カマロのテールをただただ、見送るしかなかった。
そして無意識のうちにZippoライターでメンソールの煙草に
火を着け深く深呼吸をした。
~~~数時間後~~~
hiroco がスピーカーを取付けたカマロを運転して
再びイベント会場に現れた。
その時いっしょに青いマスタングのコンバーチブルを駆る
姫リンゴパパさんも登場。
hiroco さん「cool くん完成したわよ。バッチリよ。」
Cool くん「あ、ありがとうございます。(本当に大丈夫か?)」
姫リンゴパパさん「やあ、久しぶり、Cool くん。元気だったかい?」
Cool くん「はい、元気です。姫リンゴパパさんもお元気そうでなによりです。」
姫リンゴパパさん「ははは、ところでスピーカーなんだけど、Cool くんのカマロに付けるの、オレも手伝ったよ。hiroco から頼まれて。」
Cool くん「そうですか。姫リンゴパパさんも取り付けに立ち会ってくれたんですね。ありがとうございます。(だったら、イタズラはないだろうな、良かったー。)」
姫リンゴパパさん「オレはちょっとその辺の店を見てくる。またあとでな...」
Cool くん「hiroco さん、どうもありがとうございました。」
hiroco さん「今回は苦労したわ。夕方までに間に合いそうにない感じがしたんで、姫リンゴパパさんにも手伝ってもらったの。」
Cool くん「そうだったんですか。」
hiroco さん「そうよ、あまり取り付けに時間がかかったら、夜になって、私がカマロのインパネHID攻撃を受けるじゃない。冗談じゃないわ。だから急いだのよ。夕方までに間に合って本当によかったわ。本当にややこしい車ね、このカマロ。」
Cool くん「(あんたがややこしくしたんだろ...)」
hiroco さん「あら、なにか言った(-゛-メ)」
Cool くん「な、なんでもありません。(聞こえてんの? hiroco さんってエスパー?)」
hiroco さん「エスパーじゃないわよ。それよりBOSEのスピーカーの音を堪能してよ。早く♪」
Cool くん「(聞こえてんの(゚゚;)...) じゃ、じゃーちょっとぼくの好きな【長崎は今日も雨だった】の曲でも聴きましょうか?」
Cool は愛車のカマロに乗り込み、
オーディオの操作をはじめた。
その時、hiroco はひそかに姫リンゴパパに合図を送る。
すると、青のマスタングがカマロの前方に
ゆっくりとバック(後退)しながら現れた。
Cool が前方のマスタングに気付く。
ゆっくりとしたバックでカマロに向かってくる。
Cool はマスタングが停まる気配がないと感じた。
無意識のうちにCool はホーンボタンに手を置き
躊躇することなくクラクションを鳴らしたその時...
Cool くん「わーー、ぎゃーー、うぉーー、耳がーー、耳がーー...」
hiroco さん「うふふふふ。」
姫リンゴパパさん「へへへへへ。」
Cool くん「耳がーー、耳がーー...」
Cool くん「なにしたんですかー、hiroco さん! 姫リンゴパパさん!」
hiroco さん「やだ、間違えちゃったみたい♪ 取り付けたのスピーカーじゃなかったみたい。」
Cool くん「..........」
hiroco さん「えーと、スピーカーじゃなくってー、取付けたのはー...」
「ホーンみたい」
hiroco さん「クラクションのホーンを取付けちゃったみたいスピーカーの位置に♪」
姫リンゴパパさん「おいおい、なんで間違えたんだ、hiroco。」
hiroco さん「だって、【BOSE】って書かれてたじゃない。【BOSE】ってスピーカーじゃん。」
姫リンゴパパさん「違うよ、【BOSE】じゃなくて【BOSCH】だよ♪ お前にあげたのは【BOSCH】のホーンだよ。」
hiroco さん「そうか【BOSCH】だったんだー、紛らわしいね、これじゃー間違えても仕方ないね。」
姫リンゴパパさん「そうだな、仕方ないな。」
hiroco さん「でも、さっきからホーンが鳴りっぱなしだよ。Cool くんの手はホーンボタンから離れているのに...」
姫リンゴパパさん「オレが配線にちょこっとタイマーを入れたんだ。1度ホーンボタンを押すと、手が離れても1分間鳴り続けるようにした。どうだ、面白いだろう。」
hiroco さん「そうなんだ、1分間鳴り続けるんだ。あっ、ホーンが止まった。1分間経ったのね。わーCool くん白目向いて口から泡吹いてるわ。」
Cool くん「ぶくぶく...うげげげ....」
姫リンゴパパさん「おっ、意識はあるみたいだな。」
hiroco さん「ごめんねー、Cool くん。間違えて、ホーンを車内に取付けちゃったみたい。1度ホーンボタンを押すと1分間鳴り続けるんだってー♪」
Cool くん「なにが、間違えだ、姫リンゴパパさんもグルだったんだ...」
hiroco さん「あっ、もうこんな時間だ。帰らなきゃ... バイバイCool くん。また遊ぼうねー♪」
姫リンゴパパさん「オレも、もう帰るわ。じゃーな、Cool。」
Cool くん「....もう、むちゃくちゃじゃん。どうなるのオレの車...」
Cool くん「あー、耳鳴りがひどいわ... オレももう帰ろう...」
ライトオン
ピカッ
Cool くん「うぎゃー、目が、目がーーー」
Cool くん「うー、忘れてたー、インパネHID10000ケルビン...」
Cool くん「もう、いやっ...」
Cool くん「サングラスと今度は耳栓が必要だな...」
シボレーカマロ 2012yモデル SPEC
【フロントエンブレム】 ボウタイからポニーへ変更
【インパネ】 10000ケルビンHID装着
【スピーカー】 純正スピーカー撤去及びBOSCHホーン(タイマー付)装着
※スピーカー撤去に伴い、オーディオの音声機能を喪失する
スペアキーをhiroco が所持する
安全運転確保のため、サングラスと耳栓が必需品