2006年06月14日
ピストンについていろいろ調べました。
これからピストンを入れる作業なんで、必要な知識を集めてました。
いろいろと勉強になったんで、分かったことを書きます。自分で調べたことなんで、多少の間違いや解釈の違い方には目をつぶってください(^-^;)
まずシリンダーに入れるピストンは、シリンダーに合ったサイズのものを用意します。
たとえば、シリンダー内径が86だとしたら、ピストンのサイズも86のものを使います(SRエンジンの場合)。
で、気がつくことは、シリンダー内径とピストンサイズがまったく一緒だと入らないじゃん、ということになります。
だけど、実はこのシリンダーとピストンは、厳密にいうと1/1000単位でサイズが違っており、若干の誤差が出るはずなので、その誤差がメーカー推奨のクリアランスならば、無事に入れられるということになります。
ピストンは熱によって多少の変形をするので、メーカー推奨のクリアランスがないと、ピストンが高温で変形した際、シリンダーとピストンが接触して、両方に傷をつける可能性があります。
そこでシリンダーとピストンのサイズが合えば、ピストンを入れよーとなるんですが、その前にピストンにピストンリングをつけなければなりません。
このピストンリングはSRエンジンの場合だと3本あるのですが、実はこのピストンリングがかなり重要な働きをしています。
まず、リングはピストンの円周と同じというわけではありません。リングはCの字を描いておりますが、張力が働いているために、ピストンに組み込んでも、ピストンよりも大きく膨らもうとします。
そして、それをピストンに組み込んだ際、リングをギュッと縮めて、合い口のクリアランスがメーカー推奨の基準値内であることを確認してから、シリンダーへ入れることになります。
このリングの役割なんですが、SRエンジンの場合ですと、3本ある内、上と真ん中のリングはコンプレッションリングというもので、シリンダーとピストンとの隙間をなくし、オイルが上がることを防いだり、ピストンの熱をシリンダーに逃がしたり、シリンダー内の気密を保持する役割を持っています。
一番下のリングはオイルリングといって、シリンダーにエンジンオイルで膜を張って磨耗を防ぐと同時に、余計に張り付いたオイルをかき出して、焼き付きを防ぐ効果を持っています。
さて、ここで思ったことは、ピストリングは張力が働いているために、シリンダー内で常に広がろうとしていること。
もちろん、ピストンリングはシリンダー内に入れられるぎりぎりのサイズなんで、それだとシリンダーとぶつかって傷ついてしまう……。
そこで大事なのがやはりエンジンオイル。
このエンジンオイルがシリンダーとの間に膜を張ってくれるため、シリンダーとピストンリングの磨耗を防いでくれるのです。
もしも、エンジンをオーバーホールした際に、シリンダーに磨耗や傷があれば要注意。
その傷のほとんどは例外を除いて、ピストンリングによってできたもののはずです。
また、ピストンの上にカーボンが堆積した場合、これはオイルが上がって固着したものだと考えられると思います。
まあ、ピストンはシリンダー内で首を振るらしいので、シリンダーに傷ができた場合、一概にピストンリングのせいにはできませんし、ピストンにも傷や欠けがあれば、ピストンリングが正常に機能してないため、シリンダーにぶつかっている可能性が高まります(上記の通り、ピストンリングは張力が働いているため、ピストンよりも円周が大きくなるから、ピストンがシリンダーに当たるということは、ピストンリングの張力が弱まっているか、ピストンと固着して機能してないということ)。
また、ピストンリングは合い口の部分からわずかながらオイルが漏れるそうなんで、ピストンリングの合い口は角度をずらしてつけることが前提になります(120度か、180度にずらすことによって、シリンダー内の気密を高める)。
ただ、ピストンリングはピストンが上下に動く際、平行に回転しているそうなんで、何かの拍子で合い口がそろえば、そこからオイルが漏れる可能性もあるそうです(逆にいえば、合い口がそろっても、リングが回転して合い口がずれることもありうる)。
そこから推測すれば、上記のように、ピストントップにカーボンが堆積する理由もなんとなく分かります。
うーん、こうやって書くと難しいですね。俺も頭の中でこんがらがってます(^-^;)
ただ、このことを調べた際に大事だなと思ったことは、エンジンオイルの管理。
エンジンオイルの管理がよくできてないと、汚れを堆積させていくので、これらの働きが鈍ってエンジンを消耗させていくことになります。
もちろん、エンジンオイルの管理を徹底していても、ガスケットが抜けたり、何かの拍子で吸気系からゴミを吸ってトラブルを起こしたり、他の部分の故障がエンジンに関連することも考えられますが、まずはエンジンオイルの管理をがんばってみましょー。
ちなみに、俺は偉そうなことを書いたくせに、サイズなどの測定はかなり適当です(^-^;)
その辺は熟練の整備士がいて判断してもらっているので、きっと大丈夫でしょう。
それに、そこまでピストンとシリンダーの状態が重要ならば(ホントに重要ですけど)、10万キロ以上走った状態で、ヘッドのみオーバーホールしても、オーバーホールする意味が薄れてしまう気がします。
まー長々と書いたため、ちゃんと多少の間違えや勘違いがあるかと思いますが、間違えがあれば加筆修整しますので、どうか気になさらないでください(^-^;)
ブログ一覧 |
車 | クルマ
Posted at
2006/06/14 16:09:12
今、あなたにおすすめ