前回に続き、内装パネルの外し方です。
まず、センターコンソールの隣り(左右)にあるパーツ。
この写真は運転席側(AT車)のものです。
表側。
裏側。
クリップの配置は、両端に上下2個ずつと、中央部に4個。
両端のクリップは比較的外しやすいですが、中央部のクリップが強い。
というか、外す前はクリップが何処にどういう向きでついているかが分からないので、どう力を加えてよいものか不安なのです。
写真で見て分かるかと思いますが、クリップはいずれも「面に対して垂直」「地面に対して水平」方向にありますので、単純に「面方向に手前に引き剥がすように」力を加えれば取れます。

ただし、金属クリップなので、最初はとても固いです。
苦労して一度取ったら、私は少し金属バネを押して弱めておきました。
二度目以降のバラしが楽になります。ビビリもしませんので、大丈夫です。
①まず手前側の細い部分のクリップ(上下2個)を外す。
ここは割と楽に外れます。
②次に逆側(いちばん奥側)のクリップ(上下2個)を外す。
まあ、これも外れます。
③そうして、いちばん中央のクリップ4個を外します。
これが、Rを軸にして両側から囲むように配置されており、単純に一方向に引っ張るのが難しい。
片方の面を外し、もう片方の面を外す、というイメージです。
(ここは写真が無くてすみません)
こうして外したパーツに、スウェード調の合皮(エクセーヌ;アルカンターラ)を貼るとこんな感じです。
(Rは決して緩くはありませんが、縫製無しで一枚貼りが出来ます。)

私の場合、
・粘着剤 : 3M社製 スプレーのり 99 (レザー張りの定番品です)
・発泡ウレタンシート : 部位に応じて厚みを変えますが、このパーツに関しては1mm厚を用いました。 発泡ウレタン無しでも構いません。
アルカンターラ系の場合はレーシーな感じを出したい方が多いと思いますので、柔らかい風合いは無くてもいいのではないでしょうか。
塩ビやポリウレタン製の、シボ模様のついた合皮を用いる場合には、それ自体に裏地がついている場合が多いので発泡層は不要。裏地の無い合皮を用いる場合は、発泡シートを入れるほうが風合いがいいと思います。
次に。
コンソールの最端部(両側面)、ちょうどドアに隠れる、三角形のパーツ。
これは内張り外しで容易に取れます。
手前のコーナー辺りからヘラを挿入し、こじ開けるようにすればOK。
パーツの下のほうが細くなっており、そこが隙間に差し込まれるようになっているので、着脱時にはそこが多少ポイントになります。(外す際には最後に抜き取る;装着する際には最初に差し込む)
レザーを貼るとこんな感じです。 超簡単です。
裏側はこんな感じ。
クリップの配置の参考にしてください。

この写真(↑)を載せるのはとても恥ずかしいので嫌なのですが…
習作として、最初に合皮を貼ったときのものです。
その後、おおよその感覚がつかめたところで、全て剥がして、改めて丁寧に貼り直しました。
今はとてもきれいに丁寧に施工していますよ。
それなのに、いちばん雑な施工の写真しか残っていないとは…(絶句)
恥ずかしいです。
次に、グローブボックスの外し方です。
申し訳ないことに、外す過程の写真はありません。
殆どが、ボックス下面での作業なので、暗いし体勢がわるいので、写真を撮っていないのです。
・ボックス内(上部)にトルクスが2~3個あります。(幾つだったかな…?)
・ボックス内の照明を、ユニットごと外し(こじ開けるのみ)、コネクタを外しておきます。
扉を開閉するとON/OFFをするスイッチが穴から出ていますので、そこをうまく外す必要がありますが、難しくはないでしょう。
・ボックス下面に、プラスチック製のクリップが5~6ヶ所あります。(たしか5個だったかと)
このクリップが、グローブボックスを留めると同時に、別のカバーも留めています。
場所が分かりにくいのですが、見つけるのは容易だと思います。
そして、外すのも容易。
ただし、装着する際に、クリップを入れるべき場所がわかりにくくなります。
外す際に、どこにはまっていたか、懐中電灯などで照らしながら、よく確認して覚えておいてください。
取り外すと、こんな感じ。
扉には小型エアーダンパーが使われているんですねっ、とこのとき気付きました。
グローブボックスにレザーを貼る作業は、とても難しいです。
雑に貼るだけなら、この周りに貼っていくだけなので、まあ楽です。
が、きれいに貼ろうと思うと、ボックスをさらに分解する必要があります。
ボックスの分解というのは、プジョー以外の車種もそうですが、ネジではなく接着剤でくっついているものを強引に剥がす作業になります。 イメージとしては、ヘッドランプの「カラ割り」に近い感覚ですが、あれほど心理的ハードルは高くありません。まあ容易ですし、失敗はまず無いでしょう。
私の場合、最初のトライ時にはそこまで踏み込まずにエクセーヌを施工しました。
が、やはり出来栄えが気に入らなかったので、数ヶ月後にはこれをすべて剥がしました。
2度目のときには、ボックスの分解にまで踏み込みました。これで側面もきれいに貼ることができます。
3度目に貼り換えた時には、扉を開閉するためのノブを取り外し、それを加工しました。
なぜかというと、レザーを貼ることで「厚み」が増えますので、ノブがスムーズに動かなくなるのです。薄手のレザー一枚張りなら問題ありませんが、シボ・エンボス模様の入った合皮や、クッション層のある合皮の場合、この「厚み」分をキャンセルしてやらないと、きれいに貼ることができません。
そこで、
① ノブを取り外し、周囲を1mm程度削って小さくする
② パテを盛って硬化させ、それを切削・研磨してノブを延長し、自分好みのデザインにする
という作業を追加しました。
現在のRCZの内装は5代目か6代目くらいですが、とてもきれいに施工できており、自分でも気に入っています。
さすがに、やればやるほど、腕が上がるし、RCZならではの「コツ」が理解できてきますので、そのたびにきれいになっていきます。