今日はブローオフバルブのオーバーホール
画像のタイプはダイヤフラム式なので、内部にゴム部品が使ってあります。
ピストンバルブとダイヤフラム部分がゴムなので、破れ、磨耗が無いかチェック。
異常がなかったのでシリコングリスを薄く塗り、各部錆を落として組み立てします。
精密ネジには緩み止めの為ネジロックを。
慣れれば1時間ほどで出来ますので、最近調子悪いなーって車にお勧めです。
ちなみに、ブローオフバルブってどんな役割をしているか考えたことありますか?
ターボ車に乗られているお客様から聞く話ですが、
「プシューって音が欲しい」
「ブーストアップしてるからブローオフも強化品をいれないと」
「純正ブローオフを殺してバックタービン仕様にしたら速くなった」
「安いブローオフでいいけど付けたい」
色々と聞きますが、そもそもブローオフバルブってどんな役目をしているかなんて、あまり考えたことないと思います。
まず、ブローオフバルブとは、ターボ車特有の装置(スーパーチャージャーにはリリーフバルブ)で、タービンから圧縮した空気をスロットルバルブが閉じた時に、行き場の無くなった圧縮空気を抜く為の装置です。
*スーチャのリリーフバルブについて詳しくはググってください。
ターボ車はアクセルを踏む(スロットルが開く)とエンジン回転が上がり、排気が増えタービンが回ります。
タービンは同軸上に排気と吸気側に羽が付いており、排気ブレードが回ると吸気ブレードも一緒に回ります。
タービンの吸気ブレードは、エアクリーナー側の空気を吸ってインテーク側へと押し込みます。
その空気は、スロットルが開いている時はエンジンの内部まで到達できますが、スロットルが急に閉じた時はスロットル前で行き場がなくなってしまいます。
そこで、ブローオフバルブで行き場の無い空気を逃がしてあげる。
逃がした空気はエアクリーナー直後に持っていくことで、余分な圧力は大気に戻されます。
*余談ですが、車検場で社外ブローオフバルブを付けていて、「大気開放はダメ」って言われるんですが、メーカー純正の状態でも大気開放してるんですが。。。
車検に通らない理由って誰かわかります?
純正ブローオフバルブ(リサーキュレーションバルブ)から社外品に変えるメリットは、
・音(各社ブローオフ解放バルブに独自の形状を使用して、それぞれ音が違う)
・純正と比べて空気を開放する通路が大きく取ってあり、スムーズに圧縮空気が開放できる
・見た目
それくらいですかね~
たまに純正ブローオフだとブースト上げたらブーストが抜けていくって勘違いしてる人がいますが、そんなことはないですよ。
ブローオフに細いホースが付いていますよね?
あのホースにはスロットル後の空気が流れていて、ブースト計の表示と同じ圧力がかかっていて、バルブが開かないように蓋の役目をしています。
つまり、同じ圧力で逃がしと押さえをしているからバルブは動きません。
純正ブローオフで圧力が逃げるのは、細いホースにソレノイドバルブが付いているタイプが、純正が壊れているかですね。
ちなみに、バックタービン仕様って言ってる人が居ますが、メリットは音だけですよ!
タービンブレードまで逆流した圧縮空気が戻り、タービンにブレーキがかかっちゃいます。
ブローオフバルブは、ただの保護パーツって事でm(_ _)m
ブログ一覧 |
チューニング | 日記
Posted at
2016/02/09 19:53:47