2016年02月19日
季節で変わる空燃比
今回は空燃比について書いてみようと思います。
空燃比についてはネットやチューニング雑誌で色々と書かれているので、チューニングに興味がある方はかなりの知識を持っていると思います。
独学なので、分かりにくいところ、また間違いがあるかもしれません(^-^;
まずは、空燃比とはどういう事か。
空燃比=空気:燃料の比率の事です。
Air:FuelつまりA/Fですね。
よくいう14:1とか、12:1というのは、燃料(ガソリン)1に対して空気の割合です。
ガソリンが一番燃えやすい空燃比は14.7:1だと色々な文献に書かれています。
これを理論空燃比といいます。
ほとんどのガソリン車はアイドリング領域~無負荷領域が理論空燃比に近くなっています。
ここまでは大体合っているかと。。。
では次にパワー空燃比について。
ガソリンエンジンで一番力が出る空燃比は12:1近辺だと言われています。
これをパワー空燃比といいます。
ここで矛盾が出てきます。
一番燃えやすい空燃比は14.7なのに、何故パワー空燃比は理論空燃比よりガソリンが濃いのか?
僕の考えですが、恐らくエンジン回転が高回転になるにつれて、ガソリンが不完全燃焼になるからではと思います。
空燃比を計測している空燃比センサーはエンジン排気側に付いています。
空燃比センサーとは、燃焼された排気の酸素濃度を計測するセンサーの事です。
燃焼室に入った空燃比が14.7:1だとすると、完全燃焼すれば空燃比センサーの、計測値も14.7:1に。
これが不完全燃焼すると、燃え残りのガソリンの量が増えるので、酸素濃度計測値は濃い方向になると思います。
理由は、理論空燃比の場合、空気の重量が14.7㌘だとすると、ガソリンの重量は1㌘。
不完全燃焼の場合、空気の重量が14.7㌘だとすると、ガソリンの重量が1.2㌘だった時、酸素濃度計測値は12.25:1となるはずです。
合ってるかな(^-^;
エンジンの回転が上がるにつれて、吸気・排気の流速も上がり、恐らく燃焼室では点火~完全燃焼まで間に合わないような空気の流れが速くなっていると思います。
なので、トルクピーク時の空燃比は理論空燃比よりも濃くないと力のある燃焼圧力を生み出せないんじゃないかと。。。
濃くする理由は他にもたくさんありますが、それはまた機会があれば。
ここからがタイトルの季節で変わる空燃比のお話↓
バイク乗り、キャブ車乗りの方はご存知かと思いますが、寒い日の晴れた日が一番エンジンパワーが出ます。
これは気温と湿度、気圧によるものです。
気温が高いと空気の密度が薄く、気温が低いと空気の密度が高くなります。
冬に外で深呼吸すると、空気がおいしく感じた事ないですか?
酸素密度が高いと脳に酸素が染み渡り、気持ちよく感じるみたいです。
湿度は、空気中の水分が多くなる為、酸素密度が減ります。
冬は湿度が少ないので肌が乾燥しやすいですよね。
ハンドクリームとリップクリームの季節です。
そう!肌が乾燥するのは空気中の水分が少ないからですね。
気圧はというと、難しい話は僕は解りませんので、単純に空気の圧力だと思っていただければ。
標高0mを普段生活している気圧だと思って下さい。
富士山やヒマラヤなど、高い山の頂上付近は空気が薄いので、高山病になったりするみたいです。
これは、酸素濃度が薄く、脳にいく酸素量が少なくてなるようです。
夏に比べて冬は気圧が高いので、酸素密度も冬の方が多くなります。
余談ですが、ブースト計の数値も気圧です。0が大気圧(今、鼻から吸っている空気の気圧です)、ブースト圧が大気圧プラスの数値なので、ブーストがかかると酸素密度も上がり、エンジンにたくさん酸素が入っていく訳です。
気温、湿度、気圧、いずれも酸素密度に関係していて、一番酸素密度が多くなる季節は冬になるということです。
なので、シャシダイ乗せるなら冬が一番パワーが出てます。
夏は暑くてエンジンの熱ダレもありますが、酸素密度が少ないので、パワー出ないですよ。
プライベートでコンピュータセッティングする時のちょっとしたアドバイスを1つ。
吸気温センサー、圧力センサーがコンピュータ側にて補正出来ない車は、夏場にギリギリのセッティングまで詰めると、冬にエンジンブローする確率が高くなります。
セッティングは冬場がオススメですが、冬に濃い目のセッティングだと夏に燃料が濃くなり過ぎて、プラグがカブったりします。
この辺も考えながらコンピュータセッティングすると、面白味が増しますよ。
では(・∀・)ノ
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ECU | 日記
Posted at
2016/02/19 23:13:26
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