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2016年02月25日

ターボ車の吸排気を考えてみる

今回はターボ車の吸排気システムについて考えをまとめてみようと思います。

画像はHKSさんの物が分かりやすいと思います↓



まずは排気側から。

エンジンから排出されたガスはエキゾーストマニホールド(エキマニ)を通り抜けタービンへといきます。

*タービンには排気側と吸気側それぞれ羽がついています。
吸気と排気の羽は繋がっており、どちらかが回ったら両方回るようになっています。

タービンに入った排気ガスはタービンの排気側の羽に当たります。
このおかげで吸気側の羽も回り、強制的にスロットル側へと空気を送るようになります。(ブースト圧が発生する)

つまり、排気ガスによってブーストが掛かるようになるのです。



エンジンとタービンの間にはエキマニがあるので、エキマニの形状、長さによってブーストの掛かり方に違いが出ます。
一番効率が良いのは、エキマニ形状がストレートかつ短い物ですが、レイアウトの問題と等長の関係で純正よりも社外品の方が高回転向けのエキマニになっています。

また、タービン直後のアウトレットパイプ、フロントパイプの太さ、形状によってもブースト圧の変化があります。
タービンの排気羽を回した排気ガスはマフラー側へと移動していきます。
純正のアウトレット&フロントパイプでは十分に排気ガスを通せる太さがない場合、これを太くする事で排気ガスをスムーズにマフラーへと送るようになります。
もし排気ガスがアウトレットパイプで詰まっているようであれば、エンジンからの排気ガスも詰まってしまい、結果タービンをスムーズに回せなくなります。
きちんと排気させるとブーストが低回転から立ち上がるようになります。



次にマフラーですが、ある程度の内部抵抗がある物の方が低回転からトルクが発生する傾向があるように思います。
もちろん長さも必要になりますが。
音量、出口形状もマフラー選びのポイントになると思いますが、低回転からのフラットトルクがほしいと思うのであれば、ストレート形式の物は不向きです。



次は吸気側を考えてみましょう。

排気ガスによって発生するブースト圧ですが、スロットル側へと加圧しつつ、エアクリーナー側からは空気を吸っています。

エアクリーナーからタービンへの形状により取り込める空気量が変わってきます。
ストローでジュースを飲むイメージですね。
太くて短い方が楽に空気を吸えます。



吸気側タービンブレード(羽)から発生した圧縮空気(ブースト圧)はパイピングを通り、インタークーラーへといきます。
パイピングレイアウトがスムーズで無かったり、ジョイントホースから空気が漏れてしまっては、せっかくの圧縮空気が生かせなくなります。
また、インタークーラーの内部形状によっても空気がスムーズに流れない場合があるように思います。(内部断面構造が掲載されている物がオススメです)
インタークーラー容積もあまり大きすぎると、圧縮空気がエンジン到達まで時間がかかり、レスポンス低下となります。



スロットル&サージタンクですが、スロットル口径が大きいと高回転よりに(低ブースト不向き)、サージタンク容積が大きいと同じく高回転よりになります。
カムシャフト、タービン性能とエンジン排気量とのバランスが大切です。



最後にブローオフバルブ&バイパスバルブ(排気バルブ)です。

ブローオフバルブはインテーク側のスロットル前に取り付けられている訳ですが、スロットルオフ時にタービンブレードへと圧縮空気が逆流しないよう、圧縮空気を逃がす役割を持っています。
ブローオフバルブがない状態をバックタービンといい、タービンの吸気側ブレードに圧縮空気が逆流してタービン回転を減速させてしまいます。(レスポンス低下、タービンスラストベアリングの摩耗原因となります)
またアクセルパーシャル域のコントロールが難しくなった経験があります。

バイパスバルブ(排気バルブ)ですが、タービン排気側に排気ガスを逃がす蓋があります。
アクチュエーターの先に取り付けられていて、ある一定のブースト圧になるとアクチュエーターが動き、排気バルブを開きます。
これによってタービンの最高回転数を制御し、ブースト圧が上がりすぎる事を防いでいます。
強化アクチュエーターというのは、アクチュエーター内部にスプリングが入っており、排気ガスで排気バルブが開こうとするのを防ぐよう、内部スプリングレートが高い物になっています。(排気バルブとアクチュエーターは繋がっているのでアクチュエーター側でテンションをかけている)

以上はアクチュエーター式タービンですが、ウエストゲートタービンという物もあります。
アクチュエーター式が排気タービン側でブースト圧制御をしているのに対し、ウエストゲート式はエキマニ側(タービン前)でブースト圧制御をしています。
ウエストゲート式だとタービンに排気ガス圧力がかかる前に排気ガスを抜いてしまうので、アクチュエーター式よりもブースト圧制御に優れています。
一般に排気バルブの大きさもアクチュエーター式よりも大きく、高いブースト圧でもオーバーシュートが起きない構造になっています。

ウエストゲート音というのは、排気ガスを大気解放している音なので独特の音がします。
ウエストゲーターという商品がありましたが、ブーストがかかりアクチュエーターが開くと排気ガスを大気解放する構造なので、排気効率が悪くなります。
ウエストゲート式タービンでも排気ガスを大気解放せずに、フロントパイプとウエストゲートを繋げれば排気効率は良くなると思います。



ターボ車はまだまだ改善する方法がたくさんあるような、未完全なシステムだなと改めて考えます。

では。









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Posted at 2016/02/25 19:27:29

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