まずは、熊本(益城町)でのボランティア活動の機会を与えてくださった
KIプロジェクトの皆様に、この場を借りて御礼申し上げたい。
いつかは私も熊本へ・・・と思い、スケジュールを調整して
やっと現地でのボランティア活動参加の実現に至ったので、
活動内容につき以下に報告したい。
なお、被災者の方々の心情に配慮し、写真は一切撮影していないため、
文章のみの報告とさせていただく。
現状を知りたい方は、ぜひ熊本へ足を運んでいただきたい。
【活動報告】
・7月15日(金)
仕事を終えて待ち合わせ場所へ(名古屋駅太閤口のJRハイウェイバスの建物の裏の噴水)。
リーダーのKさんの声がけにより集合、人数は20人ほどでなかには大学生も。
ほどなくしてバスが到着、総勢26人のメンバーを乗せて20時に出発。
・7月16日(土)
福岡県南部の広川SAで身支度。
今回の活動はがれき除去なので、
砂埃が目や口に侵入するのを防ぐゴーグルと防塵マスクを着用。
広川SAを出発してほどなく、ブルーシートで屋根の一部が覆われた住宅が
次々と視界に入ってきた。
高速道路上からなので屋根の下の状態は分からなかったが、結構な数のブルーシートがあった。
名古屋駅を出発して12時間後、
炊出しの会場に到着、そこで現地のNPO法人 九州ラーメン党のメンバーの方々と合流。
まずは炊出しの準備として、米とぎとピーマンの乱切りを実施。
現地の方が見本を見せてくれるまで、乱切りが分からなかった自分が恥ずかしかった・・・。
その後、水浸しになっていたラーメン屋台の中を清掃。
休憩を挟んで、いよいよ、がれき撤去を依頼された
Wさんの御自宅(益城町小谷地区)へ、車で移動。
車中から見えた仮設住宅については今まさに造成中で、
これから仮設住宅へ引っ越す被災者の方々が増えるそうだ。
Wさんの御自宅のある小谷地区に近づくと、絶句した。
小谷地区一帯、ほぼ全ての家の屋根にブルーシートが被せられており、
外壁が崩れ落ちた家、2階部分が今にも崩落しそうな家、全半壊してしまった家、・・・。
車で移動中に分かったのだが、小谷地区は低い位置に集落があり、
主要道路が高い位置にあるため、大雨による水害が酷かったようだ。
また、地区の家がほぼ木造集宅と瓦屋根の造りのため、壊滅的なダメージの一因になったようだ。
Wさんの御宅は本震により全壊し、急遽小屋を建てたのだが、
大雨による水害を受けてしまい住めなくなってしまったと伺ったが、
Wさんの御宅の被災状況とがれきの山を見て、地震と水害による自然の怖さと、
慈悲のない破壊を思い知ることとなった。
午前中は衣類を中心に外へ運び出す作業を実施。
雨水を吸い込んで重くなってしまっているため、
短距離を歩いて運び出すにもかなりの労力を要した。
続いて布団や毛布なども運び出すのだが、かなりの数の布団があるうえに、
大人1名では到底持ち運べないくらい重くなっており、3名がかりで外へ運び出した。
午後は台所を中心にテーブルや椅子、食器、調理器具などを外へ運び出した。
と、ここで、高所にある棚の中にある、使用可能な食器を下していたときに、
床が抜けてしまい、左足が完全に床下に嵌る事態が発生。
そのとき食器の入ったカゴを両手に持っていたのだが、
カゴはしっかりと両手に持っていたため、奇跡的に食器が落下して割れることもなく、
私にもケガは発生しなかったため事なきを得たが、
一歩間違えれば災害につながるところであった。
自分の目線より上の作業に注意力が集中してしまい、
足元に注意力が及ばなかったことが原因であり、反省・・・。
活動終了直前にはゴミ処理場へ同行させていただいた。
震災専用のゴミ処理場もあるが、今回行ったのは通常のゴミ処理場。
廃棄処分となってしまったものが入った袋を、
巨大な炉の中に投下する手伝いをさせていただいた。
これで今日の作業が終わるという充実感というよりは、
目の前にある、Wさんにとって大切なものもなくなってしまう喪失感のほうが大きかった。
一通りの作業が終了しWさんに別れを告げ、炊出しの会場へ戻り、
バスに乗り込んで会場を後にした。
天候については、時々雨が降ったが作業を中断するレベルではなく、活動も滞りなく進んだ。
畳を運び出すまでには至らなかったことが心残りではあるが、
熊本での震災ボランティア活動に初めて参加して大きな充実感が得られた。
面直でなければ得られない、確かめることのできない
人との「つながり」や「絆」を作り出すことができ、
「つながり」や「絆」が、志を同じくした仲間を呼び寄せてくれる、
そして活動することで、新たな「つながり」や「絆」が作り出される、
この流れが繰り返される、こんなに素晴らしいことはないだろう。
後日・・・、
支援金を送付させていただいた九州ラーメン党より
熊本ラーメンとクッキーが届いた。
ありがとう、そして、また行きます、益城町へ・・・。
