
市販品でアルミの四ポットキャリパーを作っているのは世界中でブレンボと住友だけなんです。
R35GTRはマクラーレンのF1のキャリパーを作っている所が作ってますけどね。
ちなみに日本製♪
したがってそれ以外のキャリパーは高価なAPやアルコンを除けば全て型を使ったライセンス品なんです。
型を使ってライセンス生産する。
例えば住友製のブレンボや安売りのAP等は型を作っている所から借りています。
プロジェクトミューやエンドレスのキャリパーがそっくりなのもそんな訳で・・オーストラリアのブレーキも元はイギリスかアメリカの型を使っています。
ブレーキ抜け防止のバネと同様にブレーキ抜け防止のピストンと言う物があります。
これは型では作れない為本物のレーシングキャリパーにしか使われていません。
ブレーキ抜け防止のバネやピストンは耐久レースでは絶対に必要な物なんです。
三百キロでブレーキが抜けたら死にますからね・・
市販品には実は多くの部品が削除されているのです。
このバネと加工をしたピストンがあればノーマルでも優秀なブレーキは作れるという事なんです。
ブレーキに関するデマ
純正で付いているアルミの四ポットブレーキが開くと言う言葉を良く聞きます。
これは嘘です。
何故かと言うと、対向型のブレーキの場合、2つのシリンダをボルトで締結しています。
このボルトが緩んだり、200気圧以上(通常で目一杯ブレーキを踏んでも100気圧が最高)の圧力がかかると2つのシリンダが開くことになりますが、技術的には、このようなことが発生する可能性は、ありません。
百歩譲ってもしキャリパーが開いたら・・それは、ブレーキの破壊です。笑
殆どの場合ブレーキが効かなくなった為、余計にブレーキペダルを踏むから、キャリパが開いたような感じを受けるだけです。
キャリパが開いたような感じを受ける原因
錆発生等でピストンの動きが悪くなりその部分のブレーキの効きが悪化。
過酷な走行後、パッドに偏摩耗(1枚のパッド内で厚みが違ってくる)になり、それが、ピストンの動きを悪化。
等が殆どです。
ついでに言うとアライメントによってブレーキのローターとキャリパーは常に当たりっぱなしにもなります。
だからノーマルキャリパーは大事にしましょう♪
再利用不可になる事は絶対にありません。
ただしノーマルの場合五百度でローターは柔らかくなるので冷却は絶対に必要です。
ブレーキホースをメッシュタイプに替えるとブレーキの利きが向上するのか!?
しません。笑
ブレーキの効きは、常数×圧力×パッド摩擦係数で示されます。
ホースは出てきませんよね。笑
従って、ホースには関係ありません。
アルミメッシュホース交換のメリットとしては、見栄えの他、飛び石などに強い、剛性が大きいため(膨らみが少ない)ブレーキペダルが堅い等が考えられます。
タッチが堅くなっても効きは変わらない。
堅いといってもノーマルホースの中身はメッシュのホースと変わらないんですよね・・
包みの違いと言うことですね。
敢えて言えば、F1クラスでないと差が実感できない。笑
堅い感じ・・この感じが必要な世界ですからね。
ストロークが短いとよく効く、長いと効かないという感覚の問題なんです。
メッシュにすると、圧力が高くなってもホースの膨張が少なく同じ圧力でもペダルストロークが短くなり、よくブレーキが効くと感じるわけです。
もっとも、ホースを換えても、ハードブレーキでストロークは数mm短くなるだけです(レースでは、この数mmが差にはなるようですが)。
市販車では解らないと思います。
因みに僕のDR30はホースはノーマルです。
AE86はちょっと朽ちていたのでメッシュタイプに変えました。
そんな物なんですよね・・
ローターのスリット加工の長所、短所
メリット
①パッド表面の炭化した部分を削り落とし、常に新しい摩擦材がローターと接するので安定した効きが持続します。
②水はけ性が向上します。
③若干では有りますが、表面積が増える関係上、放熱性が向上します。
デメリット
①パッドの摩擦面を常に削っているのでパッドの摩耗が早くなります。
②加工部分の処理の仕方によっては、スリット部分よりクラック(亀裂)が発生する事が有ります。
③純正品にしてもスポーツローターにしてもスリットが入っていない物は、スリットが入っていない状態で強度テストや性能テストを行っています。
つまり・・追加でスリットを入れると強度が落ちるのは間違い無いんです。
ついでにローターのクラックについて
クラック<ごく小さく、深さのあまりないクラックを髪の毛に例えてヘアークラックと言う一般的にはコレの事>の発生する原因
①ディスク温度が500-600℃以上になっている状態で温度分布が均一でない事が殆どです。
日本車の場合・・ディスク温度は約180Km/hから制動すると表面温度は600℃以上になります。
ブレーキの設計では通常走行時(坂道降坂あるいは100Km/hからの繰り返し制動)の最大温度が約500℃位になるようにディスクの厚さ/外径等を決めています。
この数値が約180Km/hから制動と同じなんです。
しかしサーキット走行や峠では使い方が厳しいため600℃以上に頻繁になります。
つまりオリジナルのディスクではサーキットには容量不足ということです。
そして一番多いのが・・温度分布の均一性です。
殆どブレーキの踏み方なんですが・・他の理由に一般的には堅いパッド(いわゆるメタル)はヘアークラックが出やすくなります。
これはパッドが堅いため、ディスクとの接触が均一になりにくい為表面温度が均一になりにくく、ディスクに熱応力がかかるためです。
対策
1.大きなロータに変える。
2.パッドを柔らかいものにする
3.オリジナルロータでヒートクラックが入った場合は早めに研磨する。
4.ディスク温度を低くするため冷却ダクトを装備する
5. ローターの材質を変える
等が考えれると思います。
しかしブレーキの踏み方が上手いと起きないんですけどね・・クラック・・
常に均一に面圧がかれられる最高のブレーキが出来れば必要ないと言う事♪
市販のAPレーシングキャリパーについて
昔、PFCのローター紹介の記事の中で・・
『ローターはメイド・イン・USA。最近多く出回っている東南アジア製のローターの中には精度や材質の悪い物があると言う』
こんな文章がありましたが・・
悪い物があるのではなく悪い物しかありませんが広告代金の事があるので一部と言う書き方がいかにもですね・・
そしてこの手のまがい物をつけている人に限ってベルハウジングとローターの取り付けボルトのトルク管理が出来ていない。笑
材質の違う金属を使っているベルハウジング&ローター別体タイプは熱の伝導率に見合った管理がひつようなんですよね
しかし、こんな物注文するような客や車屋が知っているわけが無い。
殆ど絞めすぎだし送ってきたらそのまま付ける馬鹿ばかり、そしてクラックが入りレーシングキャリパーが根をあげたという・・笑
本物のAPレーシングのキャリパーは持っていますがキャリパーの剛性が高いし対するローターの材質が堅いので柔らかいパットで対応できるんですよね
そしてクラックなんか入りません
停止中に雨が掛かってなることはあってもね
素人のサーキット走行位で駄目になるシステムで二十四時間レースとか戦える訳が無い
ちなみに本物は全てFIA公認の24レース対応品になっています。