
僕の愛車はDR30
Kさんは今ひとつ解らなかったようで・・昔メールでこんなやり取りをした事があります。
シュワちゃんよりKさんへ
僕のスカイラインRSターボも見てもらいたくなりましたね。
KさんのデザインしたR34GTRが第二期レーシングスカイライン最後の車なのですが我がRSターボは第二期レーシングスカイラインの最初の車なのです。
軽量コンパクトな4気筒DOHCターボ搭載のスカイラインの歴代モデルの中では異端のスカイラインなのですが僕の様な熱烈なファンが多く今でもオールドスカイラインのFRでは速い車の一つです。
何時の日かKさんにフルエアロを作ってもらいたいですね。
由○卓也さんのデザインしたスカイラインRSのグループBの車が有名ですがKさんならこうするな!!みたいな意見も聞いてみたいですね。
しかし漫画等では悪役として出ている事が多いんですよね。
バリバリ伝説の聖秀吉の死亡事故の相手になったりしている車なのですが・・
当時のキャッチフレーズ史上最強のスカイラインが僕の心を掴んで離さないですね。
史上最強のスカイラインにKさんのデザインした史上最強のGTウイングⅢって最強繋がりで良いと思いません?
Kさんよりシュワちゃんへ
シュワちゃんさんはⅢが良いですか。
あれは、売れることなど全く考えずに作ったものです。
「とにかく、ダウンフォースを大きく発生する形状」だけを目指し、僕の頭にある理論が正しいのかどうかを確かめる為に作りました。
これからいくつかのウイングを作っていくにあたり、最初に理論が正しいか確かめる必要を感じていました。
「効きすぎ」とか「抵抗になりすぎ」とかで、タイムは逆に遅くなってしまったりしてもよかったんです。
とにかくその時点ではダウンフォースが多く発生している事が確認できさえすれば・・
出来上がって初めて走らせたのはGT300のS14シルビアでした。
車の外周ラインからはみ出ていたのでレギュレーションは通りませんが、とにかく走ったら、ピットから出て行って1周回ってそのままピットインしてきました。
一回もホームストレートを走らず帰ってきたので「何かあったかな?」と思ったら、「もう、測らなくてもわかる。 ちょっと走っただけで、すんごいダウンフォース。ショックのセッティング変えないと。」
「じゃあ効くことはわかった。次は、抵抗(ドラッグ)がどのくらい増えてるかやな。」抵抗が増えているのかどうかも、測る術はありません。
ストレートでの最高速を比較するしかないので、それまでのウイングととっかえひっかえ、測りました。
数字上、時速1kmの差。 誤差の範囲です。
「けっこう、イケてるのでは?」がその日の結論でした。
その数日後、筑波でタイムアタックがあったんですが、そのウイングを付けて走りたいと、ラーマン●田(当時はまだターザン●田でした)が言い出したんです。
後ばかりに大きなダウンフォースがかかるので、タイムアタックには不向きじゃないかと思っていたので「やめたほうがいい」と言いましたが、ターザンはそんな事は承知の上で言ってると言うので僕は「とりあえず、トランクの強力補強が必要」とだけ言いました。
当日、僕は筑波には行かず会社で仕事してたんですが、突然現地から電話がかかってきて、電話の向こうが大騒ぎになっていてびっくりしました。
「実は車は、なんにもメンテしてなかったんだ。エンジンもタイヤも、1年前のお古のまんま。このタイムはウイングだけの成果だぁぁ! スゴイぞ!!これー!」と言ったきり、タイムを言わずに切ってしまいました。
「・・・・・・・?」
あとからラーマンに聞いたんですが、コーナーの進入でちょっと工夫しないと、アンダーがキツくて曲がれないくらい後のダウンフォースは効いていたそうです。
「前のアンダーを気にするより、後輪にすごいダウンフォースがかかってることを最大限、有効に使うことを考えて走ったら、勝手にタイムが出た。日本一だぜっ!」(手はVサインで) だそうです。
↑2003年の話
僕にとっては、GTウイングⅢはその時ですでに役割を終えたんです。
はっきり言って「デザイン」はしていません。
頭の中にある理屈を、ただ形にしただけです。
でも僕も実は、そういうのが好きなんです。
自分はデザイナーのくせに、デザインせずに機能だけで作られているものの機能美が一番好きです。
僕が知ってる限り、僕のGTウイングの中で「Ⅲが一番好きだ」と言ったのは、たぶんシュワちゃんさんが初めてです。
シュワちゃんさん、かなりの「ヘンタイ」ですねー。 (僕も同類ですが)
由○卓也さんとは、実は何度も勝負させられたことがあります。
ウチに依頼してくる人が、一方で「ムー○クラフトにも頼んでる。どっちか良いほうを選びたい」と言う人が、過去に沢山いました。
(最近はいませんが)
6回くらい勝負させられましたが、ヘッヘッヘッ。
一回も負けたことありません。
あちらは有名。
こちらは無名。
でも、由○さんは空力に関してはすごい人だと思いますが、僕に言わせればデザイナーではない。
レーシングカーを除いてしまうと、ムーン○ラフト・デザインのものでデザインの良いものは見たことがありません。
32GTRが出た時、僕はかなりの衝撃を受けました。
それまでの鉄仮面とは全然違う雰囲気に見えますが、並べてみるとほとんどの「形の構成」が同じなんですよね。
それとほぼ同じ頃に出たフェアレディZは全く逆で、前のものと並べてみると同じところがどこも無い。なのに、「Zだ。」ってわかるんですよね。
あの頃の日産はすごかった。
ドイツ車チックでバランスの取れたプリメーラが出たのも、「Be-1」や「エスカルゴ」などの新提案的な車を作ったのも、あの頃でした。
いろんな車が、みんなほど良くコンセプトもデザインもバラけていて、「どれもいっしょ」みたいな状態でもなかったと思います。
DR30は、そういう「調子の良い」日産に向かっている時の車なので、方向がはっきりしていましたね。
「日産が何を言いたいのかわかる」みたいな。
その頃は僕は川重の社員だったので、「二輪街道まっしぐら」の時期です。
そんな僕でもわかったんだから、あの頃の日産車は良かったと思います。
バリバリ伝説・・・ 僕も見てましたよ。
最後の方で世界GPに行ったりし始めたら一気にシラけちゃって見なくなりましたけど。
最初からちゃんとストーリー立てて書いてない、行き当たりばったりの漫画家はどこかでシラけますね。
おかげでしげの秀一の漫画は全然見なくなり、「頭文字D」はほとんど見たことありません。
「流行ってるみたいだからおもしろいのかな?」と思ってちょっと見てみましたが、まるっきりおもしろく感じませんでした。
う~ん、若者の好きそうなものに興味を感じない昨今、僕のデザイナーとしての寿命が近づいているのかなー?
由○卓也に6戦6勝と聞いたらやはり作ってもらいたいですよね・・新DR30シルエットフォーミュラー!!
シルエットフォーミュラー最速のマシーンがモビーディクだから・・
R30モビーデック仕様計画と言う訳です。
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ポルシェ・935
ポルシェ・935は国際自動車連盟のグループ4の規定に準じて製作されたポルシェ・934と同様、グループ5(シルエットフォーミュラ)規定に合わせポルシェが製作したレーシングカーである。デビューは1976年。
935/78 "モビー・ディック"
1978年さらに別のバージョン935/78が開発された。
これは空気抵抗低減のため、ロングノーズ化・後部の最適化がなされ、その形状から「モビー・ディック」と呼ばれた。
エンジンは3.2Lに拡大、水冷式の4バルブのシリンダヘッドに交換され、出力は950馬力(700kW)まで増加した。
この車はルマンを360 km/h以上で走りストレートでは最も早い車でグループ6のポルシェ・936を簡単に追い抜くほどであった。
また、フロントとリアのダウンフォースの調整により390km/h(240mph)での走行も可能であった。
これはポルシェ・917に匹敵する速度である。
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追記
正確には発注者がネタバラシをしてくれたのが六回と言う事なので何回勝っているか解らないそうです。
最低でも六回は勝っているようですね。笑