2017年05月02日
アクセルの踏み方(MT,AT,CVT)雑感
私の車所有遍歴は、5MT、4AT、CVTとその時代の一般的なオーナーと大差ないと思う。
昔の普通乗用車は、5MTと4ATが半分くらいだった。国産車では排気量は1,500ccや2,000ccが主流で、一部に1,000ccや2,500ccの車種があった。排ガス規制も本格化してきて、車のカタログには馬力の表示が目立っていたと思う。
その頃の5MTの運転(アクセルの踏み方)は、発進時に半クラッチを使うために、軽くアクセルを踏むのと、定速で巡航するための踏み方を調整する程度で、加速中はギアチェンジの度にパカパカと深く踏むのと離すのを繰り返していた。私の運転は、非力なエンジンのくせに、ギアチェンジがめんどくさくて1-3-5とギアを飛ばして運転していた。
4ATの頃は、最初の車こそ変速時に多少のショックがあったものの、その後の車は実にスムーズに変速していた。変速の際のエンジン出力を絶妙に制御してるのだと思う。アクセルの踏み方はと言うと、発進や追い越しの際の加速時に深く踏むのと巡航時に浅く踏む2種類ぐらいしかなかった。トルコンが適度に緩慢に動力を伝えているからこれでもスムーズに運転できたのかもしれない。
CVTはと言うと、CVT車に乗り換えた当初は4ATと同じように、加速時の「カパッ」っと深く踏むのと巡航時の浅く踏むようにしていた。これはこれで問題なく走れるので良いのだが、発進時と30km/h以上の速度で車の反応が違っていることに気がついた。ある程度速度が出ている時は、アクセルを踏む速さと深さに応じて、加速感とともにエンジンの回転数の増加と車速がスムーズに増してゆき、巡航に移ると1,200rpmほどに落ち着く。CVT(無段変速)本来の効率の良い動きだと思う。只、発進時と低速からの再加速時は、エンジンの回転数の上がり具合に比べて加速感が弱い。30km/hを超えたあたりからは、本来のCVTのような動き方になる。
この理由は、ロックアップ機構付きのトルクコンバータで、ロックアップ前後での車の挙動に違いがあるようだ。早くCVT本来の動きをさせたければ、低速(20km/h程)ではロックアップしやすいように、発進時や低速からの再加速でアクセルを軽く踏んで(軽い加速感程度)、トルクコンバータがロックアップしたら普段のようにアクセルを踏み増せばいい。慣れてくると体が覚えて無意識に出来るようになる。
長々と思ったことを書いたが、アクセルの踏み方について要約すると、
MT: 半クラッチで繊細さが必要でかつ変速の度に「踏み/離す」を繰り返す必要がある。
AT: トルクコンバータの緩慢な動力伝達もあり、多少ラフにアクセルを踏んでもスムーズに運転できる。
CVT: ロックアップ状態のCVTは、アクセルに忠実に反応し、無段変速を生かして、効率の良い加速や巡航ができるが、ロックアップ前後で車の挙動が違ってしまう。
こうしてみると、AT車が一番ラフなアクセルワークで良く、乗っていて楽なのかもしれない。ロックアップ後のCVTも運転は簡単だ。
ちなみに現車はCVTで、発進や低速からの再加速は、アクセルを浅く踏んで1,2秒固定し、ロックアップしたらATのように多少ラフにアクセルを踏み増している。最初はもたつくように感じるが、発進がゆっくりだと、車間距離も開けやすく燃費にもいいし、何よりも前車の予想外の動きにも余裕を持って対処できる。
余談だが、先日リーフとe-powerを試乗したが、これほどアクセルに忠実で素直だとは思いもよらなかった。トルクもあって気持ちいい。只、AT車乗りで速度維持にアクセルを「間欠踏み」しているような方は、アクセルを離した時に減速(回生発電)されるe-powerの「S」「ECO」モードは馴染め無いと思う。逆にアクセルの微妙な踏み加減を制御できている人は、惚れてしまうだろう。是非一度は試乗することをお勧めする。
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2017/05/02 19:48:17
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