おはようございます。
この152Eは、海外のトヨタマニアと売買の交渉中です。
そこで、内部の画像を撮影するため、152Eを分解しました。
造りは151Eと、ほとんど同じで、バルブの挟み角も同じです。
ついでに、151Eと152Eのシリンダーヘッドを2個並べて見ました。
画像では判り難いですが、全長で約20mm違います。
ボアピッチが、 2TG 99-101-99 18RG 100-112-100
丁度、その違い分だけですね。
カムシャフトに至っては、カムメタルの当る全長で言えば、151E、460mmに対して152E、465mmと僅か5mmしか変わりません。
私の頭の中で18RGは2TGより遥かに大きいイメージだったのでが余り大きさが変わらない事に多少の驚きが在りました。
しかし、151Eと152Eは兄弟ヘッドとは言え、本当に良く似ています。
シリンダーヘッドは酷似していますが、腰下はそうでも在りません。
***ブロック長とは、クランク軸センターからブロック上面までの距離
まず、151Eのベースである2TGのブロック長は197mm 152Eベースの18RGは218mmです。
この21mmの差は、2TG・70mmストロークの1600ccと18RG・80mmストロークの2000ccの排気量の違いだとも言えますが・・・
ストロークが10mm違うならば、ブロック長は半分の5mm延長でも良い筈ですが、18Rの場合は初めから、22Rの89mmストロークが想定されていたのだと想像出来ます。
それでも、ストローク差が19mmなら、9.5mmのブロック長延長でも良い訳なのですが、21mmも長めに設定されています。
逆に言えば、2TGの197mmが低過ぎたのです。
同世代、同車格のエンジンで言えば、L18が207.9mm、A15が204.1mmとブルーバードや310サニーと比較しても背が低いのが分ります。
つまり、2TGベースの151Eは1600ccが順当で2000ccにストロークアップするには不向きだとも言えます。
チューニング・エンジンベースとしては、ブロック長が短いとコンロッドの長さが制限され、ピストンの首振りが起き、エンジンブローに繋がるからです。
ブロック長の高い18Rベースの152Eは2200や2300ccまでスケールアップしても問題無いでしょう~
ピストン・コンロッドの比較画像は左から2TGノーマル、151E用ロングコンロッド、18R用ロングコンロッドの順に並んでいます。
18R用は、151E用に準備したロングコンロッドより遥かにロングです。
これが、実際にレースの世界でも151Eは活躍した期間が短く、152Eはラリーからフォーミュラー、グラチャンまで幅広く長く活躍した要因の一つでしょう。
レースの世界では活躍しましたが、18RGエンジンが搭載された時期にトヨタのスポーツカーは少なく、18RGがチューニングされたケースは少ないと思います。
実際、チューニング歴30年の私ですら、18RGをチューニングした事は在りませんが、チューニング素材としては非常に良いエンジンだと言えると思います。
決して、2TGが駄目だと言うのでは無く、不遇の18RGの素性の良さを知って欲しかったのです。
2TGの場合は、なんと言っても他のライバルエンジンに比べて軽量コンパクトなのが魅力です。
軽量エンジンは、車体の動力性能に大きく貢献しますからね。
ボアピッチが均等に近いのでクランク他のバランス面でも優れていると考えられます。
私は、ベース車両に軽量なTE27を選択、2TGベースの151Eですが、
ワークスセリカさんは、車重が在り大柄なセリカで18RGベースの152Eで活躍されています。
普段は情報交換をする友人ですが、サーキットでは、いずれ対戦する事になると思います。
軽量コンパクトで高回転型の151Eと重量級の大トルク型152Eのどちらに軍配が上がるか?
今から楽しみです(笑)
旧車レースは、現行のレースの様にムキにならずとも情報交換しながら楽しめるのがいいですよね。
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TE27レビン | 日記
Posted at
2013/04/29 08:59:59