これほど気持ちよくお昼ご飯を食べさせてもらったのは、もしかしたら生まれて初めてかも知れません。
およそ食べ物屋で「人をもてなす」ということは、こういうことなのかと思いました。
久しぶりのプチグルメシリーズ、今回は京都でとても素晴らしいお店に当たったのでご紹介したいと思います。
「京木屋町 圓(えん)」さんというお店です。
場所は三条木屋町、龍馬ギャラリーで有名な「酢屋」さんの並びのすぐ西、と言えばわかりやすいでしょうか。
通りを歩いていて偶然見つけ、その優雅な門構えに惹かれてつい、ふら~っと近寄ってみました。
外観だけ見ると、おっそろしく高級で高そうな印象ですが、このプチグルメシリーズの一人2000円という限度額をきっちりとクリア。予約もなく家族4人(小学生、幼稚園児)で入らせてもらいました。
予約もない子供連れの僕らに用意してくれたのはこんな立派な8人用の個室。申し訳ないです(汗)
ジャズが流れる和室にテーブル、椅子・・・。ホントにいいのかなー。
お料理のほうはオモテにも書いてあったので安心して入れたのですが、こんなお値段です。
しかしいくらランチタイムとはいえ、日曜日です。
店の雰囲気の割には、爆安、いや鬼安と言ってもいいと思いませんか。
(注:程度を表す言葉・・・ 激 < 爆 < 鬼)
この1500円の和牛重御膳を4セット頼もうとしたら、ウエイターさん(?)が、
「大人のかたに合わせてあるので、お子様には少し多いかも知れません。一つをお取り分けするということで、3セットにされてはいかがですか。」と。
なんと親切なんでしょう。
黙ってりゃ4人分の売り上げが立つというのに・・・。
そして出てきた大人用というか普通の和牛重御膳。
で、子供には1セットを分けるために取り皿でも出してくれるのかと思っていたら
すでに厨房で取り分けて、二人の子供にそれぞれこんなふうに、膳にして持ってきてくれました。
感動。
そしてとても綺麗。
子供が食べやすいよう、さりげなくスプーンが添えてあるところなんか、もう。
少し濃いめの味付けのお肉(←めっちゃ柔らかくて旨い)と、その分うす味のだしをご飯に絡ませてあるといった感じでしょうか。旨いです。
ほんとにゆっくりとお昼をいただくことが出来ました。
こんな綺麗な個室で食後のコーヒーまで付いて1500円でいいのかなー。
しかも4人に対して3人分しかオーダーしてませんから、デザート(わらびもち)は当然3つしかありません。
当たり前です。
しかしそこへ「小さいお子様にはこちらのほうが良いかと思いまして・・・」といって、注文の頭数に入っていない幼稚園児にバニラビーンズのつぶつぶも眩しい、ホンマもんのバニラアイスを持ってきてくださいました。
すばらしい・・・素晴らしすぎる・・・
提供されたモノやサービスに対して、支払う対価があまりにも少なすぎる気になって大変でした。今までそんな思いを抱いた食い物なんてあったでしょうか。
部屋から中庭を見たところ。京都らしい和の空気。
最新のタンクレス便器を使ったとても綺麗なトイレブースの中には、爪楊枝と、ポーション(1コずつ使い切りパック)の口臭予防薬が備え付けられていました。爪楊枝は食べる所に備えていても女性が使いづらいことを考慮したものでしょう。ここらにも細かい配慮が見られます。
極めつけは最後。4人で3人分、わずか4500円の支払いを済ませて玄関で靴を履いた私たちを、着物のお姉さんとウエイターさんが二人で上の写真にもある白い暖簾の門の外まで送ってくれました。
店を後にしてしばらく歩いて振り返ると、まだずっと門の外で見送ってくれていました。できるだけ早く返してあげようと、早足に一番近いカドを曲がったのは言うまでもありません・・・。
お店のHPは無いようですので
ぐるなびのリンクを張っておきます。
とてもすばらしい気遣いのあるお店でした。小学生の娘さえ「素晴らしい。素晴らしい。」と連呼しておりました。子供にも心遣いは伝わるものなのですね。
ちなみに一人1500円どころか、和牛を煮込んだ1000円の伽哩御膳(カレー御膳)からあります。
皆様もよかったら是非どうぞ。
超おすすめ。食べ物商売でこれ以上のサービスはおそらくもう無いでしょう。実に素晴らしいです。
Posted at 2010/08/01 21:12:13 | |
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プチグルメ | 日記