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明石暇夫のブログ一覧

2017年08月13日 イイね!

青春18きっぷ

お盆休みは何とか会社の勤務カレンダーどおりに休めそう、と分かったのがたった2日前、明日から休みという日だった。したがって、小山から明石に帰る交通手段は、飛行機も新幹線も予約していなかった。

さてどうやって帰ろうかと考えたが、一年で最も道が混むこの時期に車で帰るのは、渋滞が嫌いで交代要員もいない私には論外である。バイクはこれにエンジンの熱気が加わるのでもっと論外(リッターバイクのエンジンの熱気は本当にハンパないのです)、高速バスも特に理由は無いけどイマイチ。それならいっそ、丸一日かけてもいいから、青春18きっぷを使って鈍行列車の旅で行こう、と思い立った。とはいっても、急行や特急、新幹線などの追加料金がいる列車でなければ乗り放題で、新快速までは使えるので、とんでもない時間にはならないという目算はあった。

結局、今朝6時台後半に小山を出て、午後9時台に明石まで帰った行程は、以下の通りだった。

湘南新宿ライン
小山 0720 新宿 0843
77.7km 1時間23分 平均時速56.2km/h

ホリデー快速ビューやまなし号
新宿 0902 小淵沢 1159
163.4km 2時間57分 平均時速55.4km/h

中央本線普通電車
小淵沢 1240 塩尻 1330
48.4km 50分 平均時速58.1km/h

快速ナイスホリデー木曽路
塩尻 1418 金山 1713
171.5km 2時間55分 平均時速58.8km/h

東海道本線新快速
金山 1723 米原 1839
83.2km 1時間16分 平均時速65.7km/h

東海道本線〜山陽本線新快速
米原 1847 明石 2054
163.0km 2時間7分 平均時速77.0km/h

合計 707.2km 13時間34分 (乗り継ぎ時間を含む)平均時速52.1km/h
11時間28分(乗り継ぎ時間を含まず)平均時速61.7km/h

信州を回ったのは、東海道本線だと、普段出張で見ている風景とあまり変わり映えしないように思えたからである。

小山駅にて


新宿駅にて



小淵沢駅にて





塩尻駅にて



金山駅にて


米原駅にて


結局、乗り継ぎ時間を含めずに11時間半、含めると13時間半かかったが、車窓からの風景を見たり、持ってきた本を読んだりしていたら、何となく時間が過ぎ、暇を持て余すことは無かった。また、小淵沢で駅弁を買って食べたりしたのも、旅行気分を盛り上げるのに一役買ったようだ。おまけに、指定席は利用しなかったが全行程で問題なく座れたし、腰が痛くなるようなことも無かった。まあ、もう一度やるかと聞かれたら、しばらくは結構ですという答えになるが、いい気分転換になったと思う。

という訳で、普段は車やバイクにどっぷり浸かっている方も、たまには電車で遠くに出掛けてみると楽しい…かもしれない、ただし感想には個人差があります、と言っておきます。^^;)
Posted at 2017/08/13 23:14:07 | コメント(2) | トラックバック(0)
2017年08月13日 イイね!

夏のバカ騒ぎ2017

夏のバカ騒ぎ20178月5日と6日に味の素スタジアムで開催されたももいろクローバーZのライブ「ももクロ夏のバカ騒ぎ2017 -FIVE THE COLOR Road to 2020- 味の素スタジアム大会」に2日とも参戦してきた。



今年の夏のライブは、過去3年間お祭りとの融合として行ってきた桃神祭をお休みして、スポーツとの融合をテーマとして行われることになっていて、いったいどんなものが見られるのか興味津々だった。

初日は昼過ぎに電車で会場入りして、場外に設けられたステージでの若手アイドルのパフォーマンスを見たり、飲食ブースのカレーライスで腹ごしらえしたりして過ごした。もう完全にライブというよりお祭りのノリである。



ちなみにこの日は、上はももクロ公式グッズの黒いTシャツで下は普通の半ズボン、頭は帽子無しで「笑顔で天下統一」と記されたやはり公式グッズの黒いハチマキを締める、という出で立ちでライブに臨んだ。



ももクロの大きなライブでは当日まで座席がどこになるかが分からないが、初日に引き当てたのは、アリーナの前から10%くらいの上手側という、かなりいい場所だった。2日目は知人のチケットの同行枠で、ステージからはかなり遠いスタンド席だったが、会場のほぼ全体が見渡せて、ペンライトの光の海を見るのも趣があった。席がどこだろうと楽しまなきゃ損!

オープニングの後ステージに登場したのは、総勢130数人からなる関東学院のマーチングバンドだった。吹奏楽でのファンファーレの演奏と、それに合わせて大きな旗を振り回すパフォーマンス、圧巻のひとことだった。もうひとつの驚きは、バンドのメンバー全員が、黒い上着と黒い長ズボン、てっぺんに房の付いた四角い帽子というフォーマルなユニフォームで決めていたこと。午後5時を過ぎて少し涼しくなったとはいえ、30℃前後の暑さなのにである。この日共演したアスリート達への最大級の敬意なんだろうと思え、その心意気がうれしかった。

初日の1曲目は、8月2日にCDが発売されたばかりの新曲「BLAST!」。この曲、ひとつ前のブログで書いたとおり、発表されてすぐに好きになったが、スタジアムで大音量で聴くとぜんぜん別物というくらいド迫力で、アドレナリン出まくりという感じだった。と同時に、吹奏楽用にアレンジしたらピタリとはまるんじゃないかという印象を持った。ももクロの曲と吹奏楽の組み合わせは、シエナ・ウィンド・オーケストラや湘南台高校が演奏するCDが既に発売されているが、それ以降にも合いそうな曲が多く出ているので、是非もう一度やってほしい。

「BLAST!」は自分との戦いに挑む人を励ます内容であるのに対して、カップリング曲である「境界のペンデュラム」は、それに挫折しそうな人や敗者となってしまった人へのメッセージになっている。この曲もたいへん気に入ったが、生歌で聴いた「報われる者は幸福な者さ 祝福を待ちきれず 闇に堕ちないで」という部分、自分の心の中を見抜かれたような気がして、言葉にならない思いで胸がいっぱいになってしまった。ももクロの楽曲には、言葉の力はすごいと思わせる歌詞がこの曲に限らずいくつもあって、これも魅力の大きな部分だと思う。

そういえば、初日の3曲目に歌った「上球物語 -Carpe diem」では、Carpe diem(カルペディエム、その日を摘め)、Memento mori(メメントモリ、死を記憶せよ)、Que sera sera(ケセラセラ、なるようになる)というフレーズが執拗に繰り返されている。私には、「過去や未来にとらわれず、仮に明日人生が終わったとしても悔いがないくらい、今日を精一杯生きて、そして楽しめ」というメッセージに受け取れ、それがももクロの大半の曲の歌詞に通底している気がしてならない。

とはいっても、夏のバカ騒ぎというだけあって、その上球物語を含めて、セットリストは最初から盛り上がる曲の連発だった。それらの曲でのコールアンドレスポンス、夏のライブの定番となっている「ココ☆ナツ」で放水を浴び、「ワニとシャンプー」で扇子を振り回し、「走れ!」の落ちサビから暗転してペンライトの光だけになったところから観客全員で歌うなど、これが無いと夏が来た気がしない。本当に、頭のネジを外してバカになって楽しめた。翌日からは仕事で今年最大の山場だったが、あれだけ楽しい思いをしたのだからと気合いを入れて連日遅くまで頑張り、何とか金曜日の夜中までに終わらせることが出来た。

幕間では、陸上競技、スポーツクライミング、空手の演武などが披露されたが、パラリンピック男子走り高跳びの鈴木徹選手が特に印象に残った。この方は片足が義足で、5万人近い観客が見守る中、1回目の試技で1m75を綺麗にクリアした。本当に素晴らしいフォームだし、大観衆の注目をプレッシャーでなくてエネルギーに変えてしまう力を持っているんだろう。パラスポーツ自体を生で見るのが初めてで、貴重な経験になった。

また、男子空手の三人による演武も凄かった。突きは目にも止まらぬ速さだし、組手では寸止めだから突いてはいないのに、拳と相手の体との距離がゼロに見えるしで、その迫力に圧倒された。

このライブでももクロが歌ったのはアンコールを入れて初日が26曲、2日目が28曲で、しかも私にとって期待外れは1曲もなく、さらに、第一線で活躍するアスリートの競技にも触れることが出来て、本当にお腹いっぱいという感じになった。そうした中、2日目最後のMCで、黄色担当の玉井さんが「笑顔が連鎖するのと同じように、頑張る姿も連鎖するんだなと思いました」という趣旨のことを語っていて、それそれ!と思った。ももクロの歌には頑張る人の力を呼び起こす力が間違いなくあると思うし、野球の田中将大投手や柳田悠岐選手がももクロの歌う登場曲を作ってもらっているのも、そのためだろう。かくなる上は、2020年の東京オリンピックの開会式では、是非ももクロに何か歌ってほしい。実際、ももクロが桃神祭でやっている内容は、古典からポップカルチャーまで、昔と今、伝統と革新といったものを全部突っ込んだものになっていて、海外に向けてこれが日本だと発信するに相応しいと思う。(他にも素晴らしいアーティストはたくさんいるが、表現できる内容の幅の広さではももクロが随一だろう。)それは別としても、誰もが無理と思っていた紅白出場や国立競技場でのライブを実現させた彼女たちなら、東京オリンピックへの参加、きっとやってくれるだろうと、かなり本気で信じている。


参考情報: ナタリーによるライブの記事
http://natalie.mu/music/news/243758
Posted at 2017/08/13 10:58:54 | コメント(2) | トラックバック(0) | MCZ | 日記
2017年07月27日 イイね!

BLAST!

私は普段の食事は一日一食で、しかもその一食は自炊するので、ひとりで外食することはめったにないのですが、この前の日曜の昼、バーミヤンに行ってきました。



頼んだのは「カリッとジューシー 特製ネギ塩から揚げ 餃子・半チャーハンセット」で、感想は以下のとおりです。



・ネギ塩から揚げ
から揚げ自体に割りとしっかりした下味が付いていて、まずまず。ただ、そこにネギ塩のタレをかけると、私の好みからすると少し塩辛すぎ。

・餃子
餡がしっかり詰まっているのはマル。皮は比較的厚め。外側に油がかなり残る焼き方で、もう少しパリッとさせた方が好み。

・チャーハン
炒めたのではなくて炊いたのではというような食感で、もっとパラパラに仕上げたいところ。

ちなみに、私は仕事で20カ国くらい行った中で、出された食事で食べられなかったものがひとつも無いので、味覚には柔軟性がある方だと思いますが、何というか、人間の味の好みは、子供の頃に慣れ親しんだ味に大きく左右されているんだろうな、と思った次第です。

食後に頼んだのは、「とろとろ白桃とアンニンのアイス添え + レンゲ1本」のセットを2つです。



察しの良い方ならこの時点でお分かりかもしれませんが、ももいろクローバーZ絡みで、新譜「BLAST!」発売記念のキャンペーンなのです。デザートに付いてくるレンゲには、桃と四つ葉のクローバーをあしらった、ももクロのトレードマークである「家紋」が印刷されていて、早い話、10年ぶりくらいでバーミヤンに来たのは、これが目当てでした。




ちなみに、ネギ塩から揚げを推しているピンク担当の佐々木さん、日本唐揚協会によって2017年ベストカラアゲニスト(女性アーティスト部門)に選ばれたほどで、ファンの間ではから揚げ好きとして有名です。

ただ、念のために付け加えると、ももクロのグッズなら何でも集めている訳ではないです。ペンライトの他は、ライブ会場だけでなくて普段使いも出来るパーカー、Tシャツ、タオル、リュック、キャップくらいまでで、生写真とか人形(!)などには手を出していません。

今回、首尾よく箱推し(メンバー全員を応援すること)カラーの黒いレンゲが当たったので、これで満足しているのですが、入れ込んでいる人はとことん集めるようで、今回のキャンペーンでも、初日にレンゲを6種類コンプリートしたツワモノがかなりいたそうです。デザートを6つも頼むとは。。

さて、そのニューシングル「BLAST!」ですが、楽曲が7月16日に、ミュージックビデオが26日に解禁となりました。そのMVですが、想像のはるか斜め上を行くものになってました。架空のスポーツの祭典(どうみてもオリンピックを意識している)で、アスリートに扮したももクロのメンバーが、重量挙げ、卓球、フェンシング、柔道で頂点を懸けた試合に挑む、という内容ですが、そこに出てくる本物のアスリートが、どちらが主役かというくらい凄い人たちばかり。フィギュアの織田信成選手が卓球のコーチ役で出ているのは思わず笑っちゃいました。

おまけに試合ぶりも、ガチの勝負かと思うほど真に迫っている(ように、素人目には見えました)。ハイライトは、リーダーの百田さんが、柔道家でリオ五輪銅メダリストの山部佳苗選手と対戦するシーンでしょう。4分20秒あたりからの、体重が2.5倍はありそうな山部選手に体落としを仕掛けて見事に一本を取った場面、文句なしにカッコいい。他のメンバーともども、ももクロの魅力である「キラキラでギラギラ」なところを存分に見せてくれたと思います。

https://youtu.be/OlJ2IBf_Im8?t=4m10s

MVもすごいですが、曲自体も素晴らしい。今ももクロ界隈で最も注目されている作家のinvisible mannersさんが作詞、作曲、編曲のすべてを手がけていて、スピード感と躍動感あふれるメロディー、技巧を尽くした編曲、歌詞の力強いメッセージで、聴いていてワクワクします。8月5日、6日に味の素スタジアムで行われるライブで聴くのが楽しみ過ぎます。

ひとつ注目すべきは、「単純な答えさ もう分かってるんだろ ライバルは自分だと」など、歌詞で一貫して「自分との戦い」を表現している点なんですね。他の曲でも「己の敵は己自身だ」(天手力男)、「敵は自分の中にあった」(Chai Maxx)、「自分との戦いに負けたくないんだよ」(デモンストレーション)などがあり、ももクロの運営陣やメンバーの考えが反映されている部分で、こんなところにも共感を覚えます。

という訳で、ファンにとっては、気合いを入れるのにもってこいの曲がひとつ増えました。ただ、すごくイイ曲なので、ファンでない人が気合いを入れる助けにもなれたらもっと嬉しいです。なので、東京オリンピックの応援ソングに採用してほしいとも思ったですが、早口ですごく歌いにくい曲なので、私らのような普通の人にはちょっと無理かも。
Posted at 2017/07/28 00:38:09 | コメント(2) | トラックバック(0) | MCZ | 日記
2017年07月26日 イイね!

欧州の排ガス・燃費規制とトヨタプリウスについて

ひとつ前のブログで、トヨタのプリウスの存在が、海外、特に欧州メーカーのハイブリッド化、電動化を促進する引き金になったのではないか、と書きました。しかしながら、最近の排ガス・燃費規制のニュースをよく読み、もう一度考えてみると、どうやら勘違いをしていた気がしてきました。

今、考えを整理してみた結果、欧州メーカーや当局で起こったことは下記のとおりであったように思えます。もしかしたら先入観や偏見による勘違いもあると思いますので、これはおかしい、という点があればご指摘いただけますよう、お願いいたします。

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欧州メーカーは最初、ガソリン、ディーゼルのダウンサイジングターボでCO2排出規制(2021年の95g/km)を乗り切れると見ていたが、実際にやってみたら排ガス規制と両立せず、無理であることが分かった。そこで、業界を挙げてインチキをして、測定値にゲタを履かせた。また欧州委員会も、プラグインハイブリッド車(PHV)はEV走行の距離を考慮してCO2排出量を計算できる規則(ECE R101)を、高級車メーカーの救済策として制定し、援護射撃した。

ところが、アメリカ政府の調査でVWの不正が満天下に晒されてしまった。当初、VWひとりを悪者にして逃げ切ろうとした他社も、本丸というべきボッシュに調査が及び、不正を認めざるを得ない状況となった。

これより、不正なしでCAFE規制を通すためには、生産する車の大半をHVやPHVにしないと成り立たなくなってしまった。そうなると、HVやPHVを安く作るノウハウを積み上げてきた、トヨタを筆頭とする日本車勢に全く勝ち目が無い。これは欧州メーカーの存亡に関わる問題になる。それなら、そのノウハウが通用しにくい規則に変えてしまえ…ということで、欧州各国が相次いで、ピュアEVと燃料電池車(FCV)以外禁止にする方針を打ち出した。

=========================================

なので、プリウスに代表されるトヨタのHVが果たした役割は、「欧州勢が日本車とのガチンコ勝負を諦めて不正に走り、自滅に至る道を進み始めるきっかけを作った」ということに要約されるのではないかと思います。そういう意味では、1997年に初代プリウスが発売されたことが、将来、自動車の歴史の転換点として語られる日が来るのでは、と思いました。以上、相変わらずの上から目線の屁理屈で申し訳ありませんが、過ちがあれば改めるにやぶさかではありませんので、皆様から忌憚のないご意見をお聞かせいただければ幸いです。
Posted at 2017/07/26 23:38:17 | コメント(2) | トラックバック(0) | クルマ全般 | 日記
2017年07月24日 イイね!

7年ぶりにメガウェブを訪れた

7月21日(金)、東海方面に日帰りで出張した帰り、東京・お台場のメガウェブに寄ってみた。ここに来たのは7年ぶりのことだ。



ここには、ライドワンと称して、トヨタブランドの乗用車が1回につき300円で試乗できるシステムがあり、今回も利用させていただいた。ちなみに、前回来たときは、クラウンマジェスタのV8と電気自動車のe-com、今回は、クラウンアスリート20G-T、プリウスPHVを選んだ。ただ、ウェブで予約した時、新型カムリの試乗車が既に用意されているのに気づいてなかったのが失敗だった。



ここ数年、トヨタ車を運転する機会がかなり減ってしまっているが、それ以前の経験で、私がトヨタ車全般で改善を望む点は以下の2つであると思っていた。

① 内外装のセンス
② 操縦安定性と乗り心地の両立

①は、外装については、ひと目見て「これが欲しい!」と思わせてくれるようなモデルが他社では結構あるのに、トヨタではほとんど無かったという話である。まあ、これは個人の好みの問題であるが。内装については、たとえば、休日にレジャーを楽しむ用途の車であるはずなのに、内装を見ると、仕事しなきゃという気分になってしまう、というような話である。これも個人の好みの問題であるが。

②は、シトロエンZX、ルノーセニックのような、操縦安定性と乗り心地が両方ともいい車に普段から接していたので、期待値が高すぎたのかもしれないが、操縦安定性が良いモデルは乗り心地がいまいち、乗り心地が良いのは雲をつかむようなハンドリングだった、などという話である。

しかしながら今回、クラウンとプリウスに試乗してみて、少なくとも②については、ほとんど不満が無かった。特にプリウスの方は、石畳の路面でも細かい振動はほとんど無かったし、スラロームのように何度かステアリングを切り返す場所でも、反応が遅いとか、いきなりグラリとロールするようなことも無かった。一言で言うと、走りに関してはかなり満足できるものだった。これは、TNGAとかいう新しい設計思想の恩恵だろうか?いずれにしても、豊田章男社長の「もっといい車をつくろうよ」というメッセージが浸透してきた成果であれば、今後、車好きの琴線に触れるようなモデルがもっと出てくることが期待できると思った。

そういえば、私が以前に勤めていたある会社、赤字が続いた時期に社長が銀行出身者に替わったが、この社長が社員に向けて発していたメッセージは、「ブレークイーブン(収支トントン)」がほとんど唯一のものだった。明快さだけでいうと「もっといい車をつくろうよ」と同じくらいだが、こころざしのレベルには天と地ほどの差がある。何しろこの社長、「販売なくして製造なし」も口ぐせだったが、「商品なくして販売なし」であることは知らなかったようだ。実際に打った施策も、決算の数字を合わすことしか考えていないものばかりだった。結局、金の勘定しか出来ない者には金の帳尻を合わすことすら出来ず、外資の管理下に収まるというオチが付いてしまった。そのことを思うと、今の豊田章男社長はすごく頑張っているし、実際に成果も上げていると思う。とはいっても、この男と比べるのがきわめて失礼な話かもしれないが。

プリウスPHVといえば、文字通りプラグインハイブリッドシステムが売りであるが、メガウェブの狭いコースでは終始EV走行のままで、短い直線でちょっと踏んだくらいでは、エンジンがかかる気配は全く無かった。まあ、三菱アウトランダーPHEVなど、バッテリーが満充電に近ければ、100km/hくらいまでEV走行のままだし、それくらいは当たり前か。

しかし、今のプリウスは4代目であるが、20年前に初代を215万円だかで売り出し、2代目、3代目を経て今の4代目まで続けているのは、本当に偉業だったと思う。もしプリウスが無かったら、今、世界中でトレンドとなっているハイブリッド化や電動化は、間違いなく、5年、10年といったレベルで遅れていただろう。ハイブリッド車が絵に描いた餅でなく量産車として成立することを初代で証明し、商業ベースに乗ることを2代目、3代目で証明したからこそ、冷淡だった欧州勢も含めて、他社がこぞって電動化に舵を切ったのは間違いないと思う。そう考えると、トヨタの底力というか懐の深さはやはりすごい。

ただ、今冷静に考えてみて、プリウスPHVを欲しいかというと、答えはノーとなる。プラグインハイブリッドシステムも、走らせた感じも、確かに素晴らしいが、私は日常的に長距離を走ることがないので、高価なハイブリッドシステムの元を取ることは永久に出来そうにない。また、プリウスの車体は、走行抵抗を極限まで減らす目的には適っていると思うが、やはり外寸に対して室内が狭い。このため、同じトヨタ車でいうと、ショールームに展示してあったミニバンやSUVの方を魅力的に感じてしまった。実際、ライドワンの試乗以外のほとんどの時間を、アルファード/ヴェルファイア、ノア/ヴォクシー、ハリアーといった車を内外から観察して過ごした。その中で特に気に入ったのが、アルファードの2列目のキャプテンシートだった。これは本当に特等席だと思った。あと、そのキャプテンシートに収納された折りたたみテーブルの機構と動きが芸術的というレベルで、思わず唸ってしまった。





ただ、よく考えてみれば、ミニバンを使いこなすライフスタイルこそ、今の私には無い。将来、子供たちが家庭を持つようになれば、3世代で出かけるのに良いかもしれないが、その頃には私が仕事を引退している可能性が高く、こんな大きくて高価な車を持つのは現実的でないだろう。と思ったら、何だか急に夢がしぼんでしまった。まあ、人間すべからく、財布の中身以外の面も含めて、身の丈に合った車を選ぶべきですね、と思った次第です。
Posted at 2017/07/24 22:32:16 | コメント(0) | トラックバック(0) | クルマ全般 | 日記

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何シテル?   01/27 17:38
兵庫県明石市住みの暇人=明石暇夫です。理屈っぽいヤツだと思われがちですが、実際はそれほどのことはないと思ってます。(*^^*) Hello, my ni...

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