これからオリジナルカタログを探す方のために・・・(ご参考になれば)
投稿日 : 2013年10月14日
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きっかけは旧車イベント帰りの近所の高校生が、息せきって「コスモスポーツ後期型のカタログ、ゲットしました!」と嬉しそうに見せてくれた事がきっかけです。(画像は私所蔵のオリジナルカタログです)
尚、この投稿は抗議ではありません。見識力の向上の為にお役立てください。
・「複製」と「本物」両方のカタログが存在、流通していること。
・精巧な「複製」は2次、3次転売者を経由していくうちに、時として「本物」として売るテクも売り側にあること
結局は買い手側が正しい知識を持つことだと認識いただければ幸いです。
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精巧な複製品の存在は2年ほど前より情報として知っていました。今回その実物を手に取り、じっくりと考証することが出来たので紹介しておきます。断っておきますが、制作された方(ここでは一次製作者)はレプリント(複製)として市場に流していたことも知っています。問題は2次、3次の転売者だと思います。「よくわからないが故人の荷物を整理していたら出てきた」と言って複製を売って、買い手が「これ、本物?」、「さあ、わからないね」で済んでしまうからです。画像は後期型の厚口カタログ、紙質、色、フォントともかなりよくできています。単体で見たら、オーナーでも「本物」と認定しそうな完成度です。複製の方が黒色が濃いが並べて、じっくりみても、よく似たしぼり素材を選んでいます。
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見開きを開けて、最初に目にする「日の丸ロータリーマーク」朱色がわずかに違うが、これもこのカタログ単体では「本物」と判断してしまう。
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コスモスポーツのフロントの写真比較。本物と並べて初めて違いに気づく。複製品は陰影が濃い、本物はタイヤのトレッドパターン。フロントのターンシグナルランプが鮮明に映っているが複製品はそれが無い。
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次ページの見開き(コスモスポーツのサイド全景)のフロントンーズ部分。やはり複製は暗い
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リアビュー写真の比較。このような陰影がつくのは、カタログ原紙のコピーから作成している事を物語っています。しかし、紙質、紙厚、手触り、まったく同じ、よく出来ています。
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車内紹介のページ。このページを見て、完全複製できなかった(制作ミス?、それともサイン?)単品で見ても「本物」でない決定的な事を見つける。下部の黄色矢印部分。コスモスポーツロゴは同じだが、記述説明文が全く違う。
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その拡大。1枚目のラジアルタイヤの解説が複写されて、各ページ下に同じに複写。本来この記述内容は各ページ毎の違うのが「本物」。画像のページはリクライニングシートの解説からはじまる「本物」に対して、「複製」はラジアルタイヤの解説。ロゴ部分をカット&ペースト処理する際に、各ページ同じと判断したミスか?これに気づかなければオーナーでも「本物」と認定してしまいそうです。見せてくれたご本人に「鑑定結果」をお伝えしました。かなり落ちこんでいましたが、いい勉強になったと思います。(私個人的にも・・・)なぐさめながら、「複製」を撮影の後、返してあげました。
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