
カウンタック、かつて男の子の心をわしづかみにした
説明不要なクルマです。
エスプリ好きな私でも興味あります。そんな私は
極めて特殊な形でこのクルマと出会いました。
きっかけは夏のある日、某所でビールを飲みながら
私が冗談半分で放った言葉でした。
「カウンタックの形って凄いよね、置いておくだけで
良いから欲しいよね!買えないけどね(笑)」
私がビールを飲んでいた某所は、残念ながら今は
別の建物になっています。しかし、当時はスーパーな
クルマとホントのクルマ好きを吸い寄せる、特別な
場所で、低いクルマ初心者の私には魅力的でした。
ミウラ、BB、カレラ、エスプリ、何を質問しても
即答の、やたら詳しい方々も出入りしており、
そのうちの一人が沢村慎太郎さんだったり、
時には福野礼一郎さんであった事は、ずいぶん後で
気がついたのでした(笑)
私の置物カウンタック発言は、何故か聞き流されず
着々と準備され!?年末近くのある寒い夜に
某所より、極めてひっそりと呼び出されました。
準備されていたのは
赤の5000クアトロバルボーレ!リアウイングなし。
しかし、予測通りの書類なし。つまり公道走れない。
サーキット専用か、ホントに眺めるだけか・・・
でも夢のように綺麗!しかも普通に走行出来る。
値段は当時乗っていた308の半分ぐらい・・・
私と立ち会ってくれた、常にクルマはたたずまいが
大事とおっしゃるその方は、ライトアップされた
カウンタックの周囲をグルグルと検分するのでした。
しかし、なんという美しさ!ゾクゾクする。
ドアをガバッと上げてシートに収まると、ヒンヤリ
と革の感触。エスプリのような、ほぼ平面に見える
フロントガラスを通して、夜景が綺麗だ。
その時!!?
このクルマ何かおかしい・・・
私は何故か、突然、電撃のように
この書類なしカウンタックの、あまり明るくない
過去を肌で感じとったのでした。
ほぼ同時に、立ち会い人は険しい顔で呟きました。
「このクルマはやめたほうがいい・・・」
私達はライトアップされた、その残酷なぐらい美しい
たたずまいに、2度と触れることができませんでした・・・
さて、様々な人の想いを、プラスもマイナスも
吸い取って輝く、ワケありカウンタック。
同じ状況ならどうしますか?(笑)
Posted at 2013/09/07 15:43:24 | |
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