
まいこさんへ参加した際に、
ヨーストさんのFord Fiesta ST150に試乗する機会がありました。念願のFiesta ST150に乗れて幸せ。
しかも、まいこさんの会場は、普段通勤している馴染みの道ばかり。過去の愛車との比較にもってこいの環境での試乗でした。
Fiesta ST150、日本車で言えばヴィッツに2LNAを積んでしまったような、すごい車なのです。自分はFocus ST225に乗っていましたので、全体の雰囲気は一緒で少し懐かしい気分。
座ってみると、いつものヨーロッパフォードの景色。
高めな着座位置、いつもの場所にハンドルとペダル類があります。テレスコが無いのが残念ですが、無くても全然大丈夫。
フットレストがないですが、ヨーロッパフォード特有とも言えるアップライトな着座姿勢では、必要は無いかと。
ペダルの手前下に足を置くのがこの頃のFordの作法です。
エンジンが暖まるまでシフトの確認。
カチカチ入って気持ち良い。これはST225より感触良い!
期待が高まります。
アクセルを少し煽ると、NAらしい軽い吹け上がり。
アコードSiR-T以来、まともな2LNAに乗っていないので軽い吹け上がりが新鮮です。
クラッチは軽く、つながりも神経質なところは無いです。
オーナーさんは低回転のトルクの無さと1速でのスナッチを気にしてみえましたが、これ以上良い車はなかなかないです。
日本車では確実にない。
少し動かしてみると、気持ち良い!
もう、この機会を逃すまいと遠慮無く上まで回させていただきました)^o^(
2Lで150psですから、回転があがっていっても上で無理して伸ばすような設定ではなく、パワーバンドを広く、加速の息の長さを楽しむこともできる特性でした。VTECのような弾ける加速も良いですが、シフトが忙しくなりすぎるので、これくらいがちょうど良い。
最近は直噴化されたエンジンが多いですが、このエンジンは普通のインジェクション、素直なパワー特性にしようと仕上げたのでしょう。直噴化され、さらに大量のEGR、さらにさらにターボと、だんだんとアクセルの踏み込み量と実際の吸気量がリンクしなくなってきたこの頃、空気を吸って、吸った分だけパワーがでる感があるですよね。これまた良い感じ。
コーナリングの感想。リアタイヤのグリップが掴みやすく安心して飛ばせます。パワステは電動油圧だと思うんですが、サッと早めに切ると電動パワステとは違う油圧の立ち上がりがわかるものです。タイヤのグリップの立ち上がりと、油圧の立ち上がりがシンクロしてこれまた気持ち良い。
油圧と電動の、論争がありますが、それぞれ良さがあるので個人的には車のリズム感に合っていれば良いと感じてます。
まだ油圧の方がタイヤのグリップの立ち上がりに対して違和感のないスイートスポットは広いようには思います。
高速コーナリングも楽しめました。通勤の帰りに通るいつものコーナー。
このコーナーは信号のタイミング上、前走車がいないことが多いのです。
はじめ探り探りスピードを上げてみますが、スタビリティに不安は全くありません。踏んじゃいました。いつもの脱出速度で出てみると、ラインの乱れは全くなし。素晴らしいです。
次に、直線でのちょっと早めのレーンチェンジ、これもいつも試すメニューです。
リアの追従が、どちらかというと前タイヤについていくタイプ。リアサスはトーシヨンビームのはず。過去の車だと、リアサス形式がマルチリンクだと、少し流れてからリアサスで曲がる感じが出るのですが、サス形式上、付いてくる感じになるんでしょう。この車のすごいところは、トーションビーム車でリアサスをしなやかに動かしながら、横の動きも素晴らしいところ。このあたりFiestaの標準車も良いのです。リアを固めたトーションビーム車できれいに曲がるのは当たり前。しなやかでありながら、きちんと気持ちよく反応し曲がれるのがすごい。
(ちょっと余談 うちのFitにも見習ってもらいたい特性。Fitもきれいに曲がるんですが、リアが固い! これでも初代Fitから比べたらかなりよくなったんですが、それでもまだまだ固い。
正直後席に乗りたくない。うちの3才の子もFocusみると乗り変えたがるくらい。これ、柔らかくすると前と後のピッチングが干渉してしまうから、リアを固めていると理解してます。ホンダが何年経ってもできないことを、フォードは何年も何世代も続けてきちんと作ってる)
レーンチェンジでステアリングを切って曲がり始める、戻して保持、ステアリングを反対に切って戻し、隣の車線へという流れがステアリングの手応えどおりきれいにでていて、これまた素晴らしい。この車格で、このような動きがきれいにできる車は初めて。これもすごいんですよね。
路面状況の悪い箇所も走れました。
ボディの剛性感はもちろん高い。ヨーロッパ フォードは、床の振動がきれいに排除されています。足にビリビリきません。この車もいつものヨーロッパ フォードで快適。
足は固めですが、脳天に来るような固さは微塵もありません。ドン、バンと入力音はしますが固いボディのおかげでいやな振動は入ってこない。
ショックが距離的に賞味期限ギリギリでしたので、少し嫌な収束の悪さがありましたが、これは仕方ないですね。
最後にブレーキ。
これはちょっと本来の特性ではない?
過去の経験からいって、少しエア噛んでいるような感触。
「総評」
このクラスでは、他に変わる車は無いのではないかな?
コンパクトクラスは、まず長身の人がきちんと座れ、あるべき場所に操作系がある車さえ少なく、さらに右ハンドルとなると全滅に近いのです。
そのなかでFiestaの完成度はすごい。
さらに、直噴化されていない素直なNAエンジン、油圧のよさのを感じられるパワステ。
あと、良かったのが全体のリズム感。
ステアリングの重さ、エンジンの出力、ロールスピード、ペダルの重さ、シフトのてごたえ、どれも調律がとれていて 、リズムが取りやすい。
Fiesta STはスポーティさを楽しむ車ですから、各操作のリズムが狂わず、走れるのが気持ち良い走りにつながっている。
ヨーロッパ フォードはこのあたりのチューニングが上手です。
ヨーロッパフォードは、元々のリズム感が良い車です。
ノーマルはちょっとリズムが遅めがちょうど良い。(といっても他社と比較するとメーマルでもスポーティです。)そのリズムを早め、スポーティな走りに振ったのがSTと理解しています。
このような素直に楽しめるコンパクトカーは出てこないの確実ですから、一生モノの車と感じました。
個人的には、週末、ちょっと峠に遊びに行くのに最適な車と思います。
ヨーストさん、貴重な機会、ありがとうございました。
ブログ一覧 | クルマ
Posted at
2016/02/24 00:14:16