2015年05月18日
民意なんてこんなもんなんだろうね。
橋下劇場、最後に誤算 頼みの「民意」背を向けた
朝日新聞デジタル 5月18日(月)4時2分配信
大阪維新の会の橋下徹代表(45)が政治生命をかけた大阪都構想が、大阪市民による住民投票で否定された。タレント弁護士から政界に転じて7年余。自治体のトップとして国政政党まで立ち上げた風雲児に対し、「民意」は小差ながら「NO」を選んだ。憲法改正など国政の動きも連動しそうだ。
【写真】住民投票の敗因について会見する橋下徹大阪市長=17日午後11時17分、大阪市北区、森井英二郎撮影
接戦にはなったが、最後は約1万票差で敗れた。
「政治ですから。負けは負けです。たたきつぶすといくさを仕掛けて、こちらがたたきつぶされた」
17日夜の記者会見。接戦に持ち込んだことで「引退」の撤回はないのか問われた橋下氏は、完全に否定した。大阪維新の会内部には楽観ムードもあったが、橋下氏は一貫して厳しい見方をしていた。
「人間は不安が残っている限りは、最後は現状維持を望む。もっと厳しいと思いますよ。現実は」
ほぼ1カ月前、記者団に漏らした予感は的中した。
17日の街頭演説場所に選んだのは政治家としてスタートを切った大阪・難波だった。「今日ですべてが決まるという日になった。大阪府知事、大阪市長とやって、一人の人間としてできることをやってきた」
タレント弁護士だった2008年1月、大阪府知事選に立候補した際、この難波で第一声を上げた。
「38歳。右も左も政治や行政も分からなかった」
府知事になると、自らの給料や退職金に加え、職員給料もカット。「改革者」のイメージを印象づけた。改革の行き着いた先が、府と大阪市の二重行政による無駄だった。大阪市を解体して府と特別区に仕事を分ける――。10年に「大阪都構想」を掲げたのも、そうした経験からだった。
地域政党を立ち上げ、翌11年4月の統一地方選、11月の知事と大阪市長のダブル選も圧勝した。
高い支持率を背景に「国政に足をかける」と揺さぶり、都構想の手続きを定める法律も成立させた。国政政党のトップにもなった。ただ、「山あり、谷あり、地獄あり。何遍も大きな壁にぶつかった」と語ったように、上昇局面ばかりは続かなかった。
橋下氏の手法は「ふわっとした民意」をつかむ一方、反発も招いた。都構想案は昨年10月に大阪府・市両議会で否決されて行き詰まったが、公明党の協力で息を吹き返した。
住民投票へ向けては、強い危機感から自らが前面に立った。
告示前日まで連続13日間で計39回開かれた都構想の住民説明会に自ら出席。質疑も含め、1時間を超える説明を続けたが、橋下氏の政治姿勢を疑問視する意見が噴き出し、「独演会」との批判も浴びた。最終盤には「僕のことはキライでもいい。でも、大阪がひとつになるラストチャンス」と訴えるチラシを投入したほどだった。
投票日の17日は賛成が追い上げているとの情報を得て、投票終了前に予定していた維新の党の江田憲司代表らとの夕食の予定を変更し、街頭を回った。だが、最後は頼りにしてきた「民意」から背を向けられた。(野上英文)
■「改憲へ協力」安倍政権に誤算
「また戦略を立て直さなければいけない」。安倍晋三首相の側近の一人は、住民投票が否決されたことに落胆の色を隠せなかった。首相が悲願とする憲法改正に前向きな橋下氏が政界引退を表明したことで、政権が来夏の参院選以降に狙う改憲戦略の再考を余儀なくされるからだ。
今回の住民投票では、自民党大阪府連を中心に党内から都構想反対の声が上がる中、首相官邸は「大阪は二重行政(の解消)、効率化を進めるために大改革を進める必要がある。改革に向けて大なたを振るう必要がある」(菅義偉官房長官)などとあえて橋下氏へのエールを送ってきた。今後の政権運営で維新の協力を得たいとの考えからだ。
二重行政って誰が考えても無駄だよね。
私は、橋下さんが言うことはもっともなことだと思ったんですけどね。
「人間は不安が残っている限りは、最後は現状維持を望む。もっと厳しいと思いますよ。現実は」
「僕のことはキライでもいい。でも、大阪がひとつになるラストチャンス」
このへんの言葉使いからも自分は期待できる政治家って感じたんですけどね。
「やり方が強引すぎた」「敵を作りすぎた」って印象を受けます。
慰安婦の問題も主張は概ね合ってたと思いますが「他国も」とか「必要だった」とかマスゴミに利用された失言もあった。
脇が甘かったし、ちょっと出しゃばり過ぎた感は否めない。
橋下市長「都構想で何億円赤字とか、机上の空論」 大阪市当初予算案「市役所の役割に徹底的にこだわった」
平成27年度当初予算案の記者会見に臨む橋下徹・大阪市長(左)=同市役所
平成27年度の大阪市当初予算案について、橋下徹市長は17日、記者会見に臨み、編成内容に自信をみせた。詳細は次の通り。
【質疑】
--(12月までの)任期中での最後の予算となったが感想は
大阪市役所の役割というものに徹底的にこだわった。医療、教育、福祉と住民サービスの充実。特に、教育分野で今までおろそかになっていたところには相当、力を入れて予算をつけた。これらの分野では、全国トップレベルにまで持っていけたところもたくさんある。それだけではなく、高齢者や障害者への予算もかなり増額しており、基礎自治体としての役割に集中した予算となった。
成長戦略の部分は府の力を借りて進め、大阪市単独でやることは基礎自治体としての住民サービスに集中したということだ。
--特に力を入れたのは
全部だ。借金を減らしながら、新規の予算を拡充することができた。国の財務省だったら「(財源は)ありません」で終わってしまうかもしれない。徹底した改革と各局の頑張り、最後は財政局が僕の方針に基づき、予算をまとめてくれた。それに尽きると思う。新聞の社説とかで「予算のメリハリが必要」とか「切り込みをやって必要なところに予算を回せ」と言うが、1つの予算を見直そうとしたら、反対の声が山ほど上がる。簡単な話ではない。
--収支不足が268億円だが、(600億~680億円の移行コストがかかるとされる)大阪都構想の実現が可能な財政状況だと捉えているか
十分だ。(市長就任当初は収支不足が)五百数十億円という状況で予算を組んでいた。大阪都構想で何億円赤字になるとか、特別区になれば財源が足りなくなるとか批判があるが、本当に机上の空論だ。やろうと思えば、改革をやりながらお金を生み出して予算を組むことはできる。
--新たな施策など投資的事業への支出が約6%のびており、(12月までの任期最後の当初予算案で)少し大盤振る舞いしたきらいがあるのでは
大盤振る舞いではない。ただ、今やらなければいけない住民サービスのところは充実させたつもりなので、絞りきった予算ではない。充実のほうに重点を置いたけれども、財政規律はしっかり守っている。
こんな記事も合って、自分はそれほど悪くない印象を持ってたんですけどね。
「政権交代」が無かったら、もしかしたら「やらせてみよう」ってなったかも知れないけど、民主党の二の舞いにならないか?って深層心理が働いたのかも知れないね。
出口調査、60代超の過半数が反対 自民支持層、4割超が賛成
大阪都構想の賛否を問う住民投票の投開票が行われた17日、産経新聞社は、大阪市内64カ所の投票所で有権者の動向を探る出口調査を実施した。都構想実現を掲げて結党した大阪維新の会や、国政政党の「維新の党」は維新支持者だけでなく、無党派層の票を取り込んできたが、出口調査では「支持政党なし」の無党派層の賛否がほぼ拮抗(きっこう)。結果的に、僅差で都構想が否決されることになった。
賛否を性別でみると、男性が賛成55・5%と上回る一方、女性は反対が52・0%と賛否が逆転。年代別では、20~50代で賛成が5割を超えたものの、60代は51・8%が反対、70歳以上は3分の2に当たる63・8%が反対に回った。
都構想が実現すれば、市独自の優待乗車証「敬老パス」などが切られてしまう可能性があっただけに、高齢者福祉などへの不安感が投影された可能性もある。
反対票を投じた人が最も重視した項目は「大阪都構想のメリットが明らかかどうか」で、次いで「住民サービスが良くなるか悪くなるか」だった。都構想が否決された背景には、都構想の説明がまだ不十分と感じている人や身近な行政サービスが変わることに不安を覚えている人が少なからずいたことをうかがわせる。
国政の支持政党別では、反都構想を主導した自民党の支持層の42・7%が賛成に回った。憲法改正論議で維新の党との連携を視野に置く自民では、菅義偉官房長官が都構想に理解を示す発言をしており、賛否が割れた背景には、こうした事情も影響したとみられる。
一方、公明党の支持層は反対が87・3%に上り、共産党支持層は89・6%、民主党支持層は77・7%が反対と足元を固めた。無党派層は賛否がほぼ拮抗した。
これに対し、都構想を推進する維新の党の支持層は賛成が96・9%を占めた。
調査は共同通信社、毎日新聞社、毎日放送、関西テレビと協力して行われ、投票を終えた有権者2781人から回答を得た。
日本の民意とはこの程度ということなのだろうか?
不安を煽るマスゴミに踊らされる情弱層が足を引っ張る。
赤字の市政より、自分の目先の利。
確かに現状維持は楽だよね。
対して、新しいことに挑戦するには不安もつきまとう。
でも、反対派は代案を提示したか?ただ不安を煽って既得権益を守ろうとしただけじゃないか?
自分の今は守れるだろうけど、「夕張」の二の舞いになるという可能性を忘れてはないだろうか?
「平和」の社会が続く日本ではそれが当たり前になり、目の前の危険に気がつかなくなる。
その気がつかなくなることを「想定外」と言う言葉で片付けて、未曾有の「福一」が出来上がり、「福一」を襲った想定外だった事象を、またもや想定しない原発を動かそうとする。
喉元過ぎればなんとやら。
話はそれたが、人々の考え方は「平和」になれすぎて、無用な軋轢がかからない円満な社会システムを志向するようになり、橋下氏のようなパワフルなリーダーは敬遠されるのだろう。
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Posted at
2015/05/18 13:40:32
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