2013年12月06日
寒い冬、原発ゼロ、「電気」が足りない…かき集める関電「追い詰められた」
2013.12.6 07:00 (1/4ページ)[原発再考]
今冬の需給見通し(2014年2月)
今冬の需給見通し(2014年2月)
「せめて、少しでも暖かくなってくれればと思っていたのに…」。関西電力首脳は、気象庁が11月25日に発表した3カ月予報に表情を曇らせた。
12月から来年2月まで、冬型の気圧配置が強まり西日本は平年より寒くなるという。暖房のための電力需要は増えそうだ。
関電の試算では、この冬の節電による需要押し下げ効果は、昨冬の126万キロワットを下回り101万キロワットになる。小規模な火力発電1基分ほどの需要増だ。
関電は東日本大震災以降、夏と冬に節電要請を繰り返してきた。電力需要が供給を上回れば大規模停電を引き起こすためだが、そうした事態には至らず切迫感は薄れてきたようだ。
そんな中、国内で唯一稼働していた関電大飯原子力発電所(福井県)の3、4号機(出力各118万キロワット)が9月に定期検査のため停止。いずれも原子力規制委員会の安全審査中で、関西は震災後初めて「原発ゼロの冬」を迎える。
売り込まなくても「好調」オール電化
家庭のエネルギーをすべて電気でまかなう「オール電化住宅」を扱う関電グループの関電不動産(大阪市)。業績好調に困惑が広がっている。関電は震災以降、オール電化のPRを控えてきた。にもかかわらず、関電不動産の平成25年4~9月期の販売戸数は286戸と、前年同期から約3割増えた。
担当者は「災害時にガスや水道より電気の復旧が早いことが東日本大震災でも証明されたから」とみる。オール電化の電気料金を10%割引くプランの契約受け付けは27年3月で締め切るため、来年4月の消費税増税と相まって駆け込み需要を刺激しているともいう。
関電は、原発の長期停止によるコスト増を理由に今春、電気料金を家庭用で平均9・75%、企業など大口向けで同17・26%、それぞれ値上げした。石油など発電燃料の価格上昇も反映され、一般的な家庭の11月分の電気代は7658円と、前年同月比12%強高くなった。オール電化の割引制度は家計にとって魅力的だ。
景気回復で需要増の兆し
兵庫県丹波市の工業団地にある「青垣コイズミ照明」の工場は、午後9時を過ぎても明かりが消えない。夏以降、発光ダイオード(LED)照明の部品製造ラインの稼働時間を朝、夜とも少しずつ伸ばし、11月は昨冬より1日当たり5時間長くなった。
11月の商業施設など向けの生産台数は前年同月比約3倍の1万1千台。だが、中島誠一社長は素直に喜べない。「電力使用量が上がってしまう」からだ。1億円を投じて約30%省電力が可能な金属加工・成形機器を来年3月に導入することにした。住宅着工や輸出が好調なことを理由に、アジア太平洋研究所(大阪市)は11月28日、25年度の関西の実質域内総生産の成長率見通しを、8月に発表した前年度比2・8%増から同3・0%増に上方修正した。成長率は、電力需要の伸び率とほぼ一致するとされる。
予備率3%
関電の給電計画グループの社員は、9月上旬から電力を買うために飛び回っていた。
中部、北陸、中国の各電力から融通してもらう契約を取り付け、過去最大の計149万キロワットをかき集めた。関電の供給力は想定される最大需要を約80万キロワット上回る2655万キロワットとなり、供給力の余裕を示す「供給予備率」は最低限必要な3%を確保できた。
しかし、それは関電が稼働する33基の火力発電のうち1、2基が故障すれば吹き飛ぶ水準だ。しかも融通する側の電力会社に余裕がなくなれば送電は細る。
25年度、関電の火力発電が1日以上停止したトラブルは18件。原発の穴を埋めるため稼働を増やし定期検査を先送りしてきたことが響いた。「ごくわずかな変化も見逃せない」(火力事業本部の間森毅・チーフマネジャー)状況という。安定供給を至上命令とする関電だが、首脳は「追い詰められた」と話す。
◇
関西に「原発ゼロの冬」が訪れる。社会を支える電力をどう確保していくのか。その手がかりを探す動きを追う。
=続く(次回は7日に掲載)
◇◇
【用語解説】供給予備率
企業や家庭などの電力需要に対し、電力会社がどの程度の供給余力を持つかを示す比率。電力の安定供給には8~10%が望ましく、発電所のトラブルに備えるため3%程度が最低ラインとされる。マイナスは供給力不足を示し、停電を防ぐには節電や他社からの融通などでしのぐことが必要となる。
うーん、まったく共感できない。
ギリギリでやってるって言いながら、「オール電化」増やしてるってどういうこと?
素人目には、そんな電気を大量に使う家を増やしたら、自分の首を締めるだけと思うのですけどね。
確かに、「オール電化」の家が増えれば、ほぼ言い値の電気を何も考えずにドカドカ使ってくれるまさに「金づる」が増えていいのかもしれませんが、いまこのタイミングで増やすとは、「バカなの?」って言いたくなる。
記事では、勝手に増えた見たいな書き方ですが、それって経営陣の判断ミスなんじゃないの?
言うに事欠いて「せめて、少しでも暖かくなってくれればと思っていたのに…」。だって(笑
福一問題から、絶えず「足りない」って連呼してるのに、やってることがこれじゃね。
これで電気足りなくなるから、原発必要と言われても「アホか?」って言いたくなります。
あと、これだけ全国が電力不足やら料金値上げやら反原発ってなっているのに、脳天気に「オール電化」考える人もどうかと思いますけどね。
オール電化も調べると、イニシャルコストは一見安く見えますが、設備費を見越した長い目で見たトータルではマイナスになることもあるようですね。
それも、オール電化を助成する仕組みを大いに利用しての話。
こういった助成金がなくなったら、逆に高くなる。
そして、その助成金はどんな理由でどこから来ているのか?を考えると、反原発の世論の中、原発推進の一役を買っている助成金を使って安易に「オール電化」に飛びつくのバカのすることと私は思います。
原発反対でも電気値上げも反対で潤沢に使いたいと言うのは虫が良すぎる。
私は、一般家庭の電気代の値上げ大いに結構だと思います。
高くなれば、考えなしに使っていた電気のことを否応なしに考えざるをえなくなります。
より多くの電気を使う人たちは、省エネルギー化にこぞって投資するようになるでしょう。
無駄にエネルギーを消費するのではなく節電意識が芽生え、建物の断熱性を考えたり、電気ではない方法で暖房や給湯するシステムを考えたりし始めますよね。
企業もより高効率の商品にもっと力を入れるでしょう。
足りないから、増やすのは割とどこの国でも出来ると思います。いまある限られた資源でどれだけ無駄を減らし効率的にエネルギーに変えるかは、技術立国日本の専売特許なのでは無いでしょうか?
日本はこういった苦境に立てば立つほど、本領を発揮できる民族だと思います。
省エネ高効率に今以上に注力が注がれることは日本の今後にとってもとてもいいことだと思います。
あともうひとつ、電気の復旧がオール電化にしたら、今回のような大きな震災時に生命線であるインフラを一つにまとめてしまう危険性もあることを考えたほうがいいと思います。
すべてが電気に置き換わったら、それこそ電気止まっただけで、日本そのものが死んでしまいかねない。
だからこそいろんなエネルギーを分散して使うのがいいと私は思います。
これは個人的な思いですが、大音量で品のないネオンを光らせ、大量の電気を無駄に浪費しているのに大した税金も払わないで個人から金を巻き上げて利益をあちゃらの国に横流している特定企業から大いに電気代をとればいいと思います。
やってる人たちからも、電気代接収出来ますし、出が悪くなれば「廃人」減らせ、駐車場で無くなる幼い命も救えますので、一石二鳥です。(笑
Posted at 2013/12/06 19:00:31 | |
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