いわき市　二子浦温泉

写真：男性内湯
立ち寄り湯レポート

　新聞の記事でたまたま見つけた温泉です。気になったので早速行ってビックリ！市内にこんな温泉があったのかと思わされました。

　建物は一瞬「ここでいいのかな？」と思う程、小さく簡素な造りです。コストを掛けずに日曜大工で建てた感じです。男女別に入口があり、ドアを開けると直ぐに脱衣所で湯舟まで見えます。管理人が常駐しない、地元民の共同浴場です。
　脱衣所には入浴料を入れる木箱があります。入浴料は１００円ととっても安く管理人に感謝です。湯舟は内湯１つのみ。プラスチック製の変わった湯舟で、大人４人で一杯な大きさです。浴室にカランは無く、湯舟のお湯を掛け湯してから入浴します。

　お湯は無色透明の塩化物泉です。源泉掛け流しで塩辛い臭いがします。味は海水ほどではありませんが、塩辛さと苦みが感じられます。市内の海沿いに塩化物泉の温泉はいくつかありますが、どこも加水、循環、塩素消毒をしているので、本当の塩化物泉はここが初めてでした。本当に良いお湯です！
　湯量も豊富で湯舟からどんどんお湯が溢れていきます。湯舟の大きさに対し、湯量は多すぎる位です。湯舟から出て少し休憩し、再び体を沈める度にお湯がドバッと溢れます。とても贅沢な気分に浸れます。
　湯温は体感で３７℃位でしょうか、だいぶ温く感じました。長湯にはいいですが体が温まらないな～と思っていました。しかしこちらの源泉温度は昼間が低く、時間と共に湯温が上がると入浴中の常連さんに教えてもらいました。私の入った１６時頃は温かったですが、１８時頃には適温になり、２０時頃は熱い位だそうです。面白いですね～。加温はしていないそうです。
（時間と共に湯温が上昇する話は、たぶん気のせいだと思われます。－平成２２年４月追記）

　少し狭い湯舟には、近所のお年寄りや漁師さんが入れ替わりやって来ます。温泉や魚の話しなど、みんなでワイワイ話しながら楽しく入浴する温泉です。ほのぼのした雰囲気でとても気に入りました。

　安くて良い温泉なのですが、管理人の困り事は入浴客のマナーだそうです。
　オープン当初は入浴料無料でしたが、海水浴客が浴室を砂だらけにする為、仕方なく１００円にしたそうです。これで海水浴客は来なくなったそうですが、料金箱に１円やスロットのメダルを入れたり、脱衣所にゴミを置いていったりと、管理人の気分を害する客も少なくないそうです。
　管理人が自費で１０００ｍもボーリングして、みんなの為に入浴料無料で造った入浴施設です。末永く継続してもらえるよう、マナーを守って利用しましょう。

　最近こちらの建物の近くには、無料の温泉スタンドが設置されました。管理人さんの心意気を感じますね。
　入浴を終えて帰宅途中、体がポカポカして湯冷めしません。施設としてはＢ級ですが、お湯も雰囲気も申し分なし。近くにありながら、今まで気付かなかったのが勿体ない感じです。料金も大変安いので、ちょくちょく通う事になるでしょう。

フォトギャラリー
　http://minkara.carview.co.jp/userid/178971/car/69012/1394707/photo.aspx


泉　　　　 質：ナトリウム・カルシウム－塩化物泉
日帰り料金：１００円
日帰り時間：１５時～２１時
平成２１年４月１７日入湯