みんともの皆さん、
ご無沙汰しております。
日本はくそ暑かったり、最近では豪雨で被害が出ていたりと大変そうですが、みなさんご自愛ください。
こっち(東海岸)は岩盤が硬いそうで地震もなく、ちょっとやばいのは、まあ時折くるThunder Stormくらいでしょうか。先日隣の州のニュージャージーで未明に地震があったといって、朝のニュースで中継していて実況のアナウンサーが『家が揺れるわで、そりゃもう大変』みたいな放送をしていましたが、マグニチュードは2.5だったそうで。(そんなの揺れてないじゃんw。)まあ、そのくらい地震がないんです。
で、本題に戻りまして。今年の4月くらいからジタバタと動いた自動車免許取得の顛末を書いておきますね。だれかアメリカで免許を取ろうとする人の参考になれば...。
アメリカの自動車運転免許証は州単位で発行されています。日本のように国内で統一の免許証ではありません。なぜかというと州によって交通規則が違うからです(笑)。おおまかには同じなのですが、例えば前方の信号が赤信号でも安全が確保できれば右折OKとかが、州によってNGだったりするみたいです。(私が住んでいるコネチカット州ではOK)なので、州を跨いで引越しするとKnowledge Testという交通規則の試験を再度受ける必要があります。
アメリカの運転免許取得は、基本18歳以上/未満で条件に差があります。さらに確か16歳だともう少し条件が厳しくなります。教育講習を受ける時間や運転練習に要する時間が異なってきます。
その1:講習を受ける
アメリカでは日本のような自動車教習所はありません。Driving Schoolというのはあるのですが、一見普通の事所のようなところで交通規則の講義を受けるだけです。18歳以上は8時間の講義を受けることが義務付けられています。(4時間/日で2日間のコース)この講習の内容がとっても緩いんです。交通規則の講義というと日本では標識からXXm手前でとかこの標識は何とかけっこう細かい規則を教えますが、こっちは、うーんなんというか一般常識の講義です。人が優先とか右側から来る車両が優先とか、トラックは死角が多いから気をつけろとか、自転車やバイクとは距離をおいて走れとか...(わかってるってみたいな内容です。)
特に入念に言われるのが、飲酒とドラッグを呑んでの運転についてです。こっちも飲酒運転は基本NGなのですが、みんなけっこう呑んだ後に運転してます。(笑)日本だと考えらえません。ビール一本なんてなんのそのって感じですね。で、講習では『このくらい呑むと血中アルコール濃度がXXmgになるので、検問などで検査されるとNGです。』みたいな説明があります。裏を返すと、そこに達しなければ呑んでもオッケー。(ウイスキーをショットグラスで1杯に相当しますみたいな感じ。)日本よりも全然緩いです。
あと、アメリカならではかなぁ〜。ドラッグをやって運転しないこと。日本人からすると当たり前ですが、アメリカでは州によってはマリファナは合法なので。
まあ、こんな講習を受けて修了するとCS-1と呼ばれている修了証書みたいなものがもらえます。これで$125です。(個人的には高いなぁと思う。)
その2:Knowledge Testを受ける
で、これをもらうとKnowledge Testを受けることができます。まあ、筆記試験みたいなもんです。まず予約を取ります。この予約はDMV(日本の陸運局みたいなやつ)のWEBサイトから予約できました。試験は必ずこのDMVに行く必要があります。この予約がなかなか混んでいて軽く3ヶ月くらい待たされます。
でDMVに必要な書類を持って出掛けます。必要書類の種類が面白くて、その州に居住していることの証明が必要なので(日本だと住民票でOKなのですが)住んでいる住所に送られてくる銀行の通知だとか電気・ガス・水道などの請求書を持って行く必要があります。日本人はきっちり必要書類を準備して持っていくのですが、こっちの人、特に英語が母国語でない人たちはすごーくいい加減です。かたっぱしから請求書を持ってきて、とっかえひっかえ取り出して受付のおじさんがOKというものを使うみたいな。なので受付のおじさんがかなりご立腹モードです。きちんと準備して持って行くとすごーく喜んでくれます。(笑)で、視力検査して写真をとって、肝心の試験が始まります。試験はPCの画面に3〜4択の質問が表示されて、正解と思うものをクリックしていくだけ。25問中20問正解で合格。クリックした時点では正解か間違いかは表示されない、20問正解するとそこでテスト修了になり画面に『おめでとう!合格です!』みたいな表示がでます。なので、20問回答しても終わらないとちょっと焦ってきます。問題自体はかなり常識を問うような内容なのですが、日本人にとってはほとんど英語の試験ですね。あと、アメリカの常識なので日本人には馴染みのないものもあります。例えば、『Over Counter Drugはどんな影響があるか?』って質問、Over Counter Drugって何?解らなかったので、試験官に尋ねちゃいました。(ちょっと大胆な行動)Over Counter Drugって、『カウンター越しに買える薬』ってことで、要はマツキヨとかで買える市販薬のことみたいです。(処方がいらないやつ)そんなの知らないし。州によっては日本で試験が受けられるところもあります。カリフォルニアとかノースキャロライナとか。
で、多分24/25問で無事合格。合格するとその場で写真を撮って仮免がもらえます。(Learner's Permitって言います。)ここで$59払う。
仮免は『路上で実技練習してよいよ』という証なのですが、普通は横に6ヶ月以上運転経験のある人が同乗する必要があります。また、この仮免取得後3ヶ月以上たたないと実技試験が受けられません。でも、国際免許証を取得しておくとこの3ヶ月が免除されます。で、このDMVで実技試験の予約をとります。これも混んでいて結局3ヶ月先になってしまう。あと、実技試験を受けられるDMVが限られているので、余計に混んでます。ちなみに私が予約したのは自分のアパートから車で1時間のDMVでした。
その3:実技試験をうける
実技試験を受けるためにはきちんと車輌登録されていて保険に入っている車が必要です。DMVには試験用の車とかはありません。なので、仮免を持っている人が同伴者と車を持ち込みます。(なんか変w。)
受付して待っていると試験官(制服着たゴツいアメリカ人)が来て、『じゃあ、試験しようかぁ』みたいな。
車を停めてある場所まで歩いていくときに、『標識がなくても制限速度は25mile/hだからね』とか『曲がる場所と方向は指示するからそれにしたがってね』とか注意事項が説明されます。
で、車に行くとまずその車に問題がないかの確認をします。試験官が外にたって、『まずテールライトね、右ウインカー点けて、次は左、ハイ次はバックランプ、今度はフロントね。』てな感じでチェックされます。ここで例えばドアのガラスにスモークのシートを貼っていたりするとNGになって試験が終わっちゃいます。
一通り、チェックが終わると、試験官が助手席に乗ってきて、『じゃあ、行こうかー。まず駐車場からでて右に曲がって』とか言われます。『すみませーん、英語が得意じゃないんでゆっくりしゃべってくださーい。』とアピール、『大丈夫、方向しか指示しないから。』だって。35年位前に免許取得したときを思い出しました。ちょっと緊張しつつ、左右のドアミラーやバックミラー確認して発進。
試験用のコースはきっちり決まっていないみたです。試験官次第。(緩い)試験官によっては縦列駐車とかKターン(Uターンできない幅の道で一回切り返してUターンするやつ)とかをやらせるみたいです。今回のコース内には鉄道が通っているので線路を横切ります。ただし、踏切前での一旦停止はこっちでは不要なので一旦停止すると逆に減点です。
私を担当した試験官はけっこう緩かったみたいで縦列もKターンもなし、本当に試験場の周りをぐるっと回って最後に試験場の駐車場に戻ってきて、『あそこの試験用の駐車場にバックで停めて』って言われ、停めたら終わりでした。途中、27mile/hくらい出してしまったのヤバッと思ったのですが、それもお咎めなし。『オッケー、パスしたよ。』やったぜ。『一応、アドバイスだけどバックで駐車するときにウインカーを点けたほうがよいかな。』って、『すみません、いつもは点けるんですが緊張して忘れました。』と答えて試験場の屋内へ戻る。待ってると呼ばれて、『この内容間違ってないか確認して、ハイ$72ねっ。』で、$72を払う。その隣で写真を撮って、『ハイっ』て本免を渡されます。でおしまい。
こっちの免許証はIDカードとしても流通できるので、これで国内外の飛行機に乗るときもパスポート不要と思っていたのですが、これはアメリカの市民権がないと(グリーンカードみたいなのを持ってないと)ダメみたいで、IDカードとしては使えない運転免許証になりました。

これで、アメリカで暮らしていくのに必要なモノは一通り揃ったかなって感じです。
しっかし、こっちの皆さんの運転はすごーくいい加減なので気をつけないといけない日々が続きます。
まず、皆さん、ほぼウインカーは使わない、フリーウエイで2車線分平気で車線変更なんてざら、人も信号関係なく渡ってくるし。ほんと気をつけよう(笑)
長文におつきあいありがとうございました。
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2015/09/12 03:23:34