
猛暑が続く中、集中豪雨が引き起こす災害が
またも発生してしまいました
被害に遭われた皆さま、必ず日常生活に
戻れる日が来る事を信じて、心折れることが
ありませんように…
さて、世間では「旧盆」に向けて連休に
入られた方も多いのではないでしょうか?
おいらは… そんな浮かれ気分とは逆に
繁忙期になるのですが、たまたまシフト上
「山の日」が休みになっていたのでカミさんと
一緒にお出かけです
前回の「花火大会」が豪雨の影響で流れたので
これがこの夏の “ 最大のイベント “ かも?
向かったのは「21世紀美術館」で開催される
「NAKED meets 千利休」展です
国内外で多岐に渡り活動する「NAKED」が
手がけたデジタルアートプロジェクトの一環
「NAKED meets ・・」シリーズの第一弾で
茶の湯の道程を切り拓いた “ 千利休 ” を
フューチャーし、茶の湯の侘び寂びの世界観と
デジタルを融合させた企画で流行りの
「プロジェクションマッピング」がどの様に
千利休が重んじるもてなす心を表現するか?
楽しみに待っていたイベントです
(以前、プロジェクションマッピングの
草分け的な存在「チームラボ」さんの
催しにも足を運んだのですが…
期待し過ぎたせいか、思ったほどの
内容とは感じなかったのでハードルの
上げ過ぎには注意せねば…だと痛感っす)
近年のイベントではチケットの事前購入など
「デジタルチケット」を導入してるところが
多くなり手軽に前売り券を購入出来るので
楽になりましたよね
会場でも入り口でスマホの画面をスキャンする
だけなので楽ちんこの上なし
今回も行列の長さの割にはすんなりとやって
来ましたよ
千利休が開く“ お茶会 ” に招きを受けて
訪れるおいらたちをどう迎えてくれるのか?
暗幕を抜けて最初のエリアは「門」

目の前には壁面いっぱいをスクリーンに見立て
門が映し出されています
小さな光のドットが徐々に集まり主人の姿に…
口上を語った後に画面が開いて次のエリアへ
招かれる、という演出です!
木戸をくぐって茶室へと続く中庭の道を
茶道では “ 露地(ろじ) ” と呼びます

「露地」 浮世の外ノ道
千利休が茶庭を露地と呼び「浮世の外ノ道」と表現したのが露地です
世俗を断ち、茶室へ向かう人々を聖化するための清浄な場所だと捉えています
心の塵を払い落として茶の湯の世界へ誘うのが
左右の壁面と床に投影された華やかな映像
一瞬、光の中に放り込まれて空間認知能力が
失われてしまう感覚になりそう
締めくくりには緩やかな光の流れが次のエリア
へと導く仕掛けとなっていました
「つくばい」 四季が浮かぶ水面

大きな円形のスクリーンを手を清めるつくばい
に見立てて、そこに四季折々の様子を描いて
魅せています
来場客が手をかざす事で少しずつ絵も変化し
豊かな表情で出迎えてくれます
「枯山水」 利休の教え
枯山水は中庭の中に大小の石や砂利を用いて
水が流れる風景を表現した庭園で、渦巻きの
模様は悟りや心理、世界観や宇宙観も表します
ここでは空中に浮かぶ羽衣や壁面に書かれた
利休の ” 茶の湯の心 “ を表す言葉を流れを
止めない水の流れに例え見事な枯山水を表現
しています
(利休七則とは…?
・茶は服(ふく)のよきように
・炭(すみ)は湯の沸(わ)くように
・夏は涼(すず)しく冬は暖(あたた)かに
・花は野にあるように
・刻限は早めに
・降(ふ)らずとも雨の用意
・相客(あいきゃく)に心せよ
とお茶でもてなす際の心得を説いた言葉)
「茶筅」 茶は服のよきように
季節やその日の天候などを踏まえ、客人に
ふるまうお茶も飲んだ時に美味しいと思える
ように点てる…
舌で感じるおいしさだけでなく所作やあしらい
なども含めてもてなす
そんな利休の心を茶筅に込めて、来場者が
自らお茶を点てる体験エリアです

茶筅の動きを読み取りデジタルアートが
描き出されます!上手に点てられたら
かわいいお花が咲きますよ〜♫
いよいよ茶室に通された客が目にするのは
床の間に飾られた一幅の掛け軸ですよね
「掛軸」 亭主の想い
日本人の精神、魂を形成する芸術として
熟成して来たのが掛け軸です
床の間に掛けられた掛軸の絵画の中の世界に
入っていくイメージ
奥には石川を代表する水墨画家として有名な
長谷川等伯の世界が広がっていました!!
等伯の残した作品がデジタルで蘇り、活きいき
と動き出すのですから驚きです!
「小間」 小間エボリューション
伝統建築である茶室、さまざまな作法で
仕立てられた極小空間に設けられた “ 小間 ”
新たな表現の場となった空間を体感するエリア

秀吉が愛した “ 黄金の茶室 ” を復元したのは
地元の小学生たちです、家にある金色のモノを
持ち寄って作った力作でお菓子やパンの袋など
ゴミになっちゃうモノばかり…
まさに「SDGsな茶室」ですね〜
他にも様々な体感アートが仕掛けられて
いましたが、枚挙にいとまがないくらいです
ここまで数多くのエリアを紹介して来ましたが
言い忘れたことが一つ
エリア毎にイメージに合わせた「香り」が
漂っていたことです
「馨」と表された香りは杉や桧、楠などの
エッセンシャルオイル(精油)を用いて
時の流れとともにある自然の趣、無常を表現
したいとの思いが込められているのだそうです
「茶室」 “ おわり “ と “ はじまり ”
茶室という小宇宙で、居合わせた人たちの
「一期一会」から生まれた「間」を可視化する現代ならではの茶室
茶室の中で亭主が茶を点て、客が体と息と心を
整え、それが合わさった時に映像に現れると
いう、以心伝心や一期一会という茶室の精神を感じる作品です
https://youtu.be/jMC3HQ73oxA
一応、YouTubeに動画で載せてみたので
よければ覗いてみてください
この企画展は撮影OKでしたので、ほんの少し
自分たちが感じた世界観をお届けできたなら
良かったのですが…
皆さん、今頃は帰省されたご家族と楽しい
時間を過ごされているかと思います
Uターンの渋滞は大変でしょうが、安全運転で
素敵な思い出と帰宅されてくださいね。
Posted at 2022/08/14 20:29:28 | |
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